日本在来種
学名は日本産個体に基づいて「Nipponia nippon」である。色も日本の国旗と同じ色であり国鳥扱いされることが多いが、日本鳥学会が推す非公式の国鳥はキジ。
現在は新潟県、佐渡市、輪島市(石川県)の各自体の鳥として制定。
特徴としてうっすらと赤みを帯びた白い羽毛(「朱鷺色」)、赤い皮膚が裸出した顔周辺、細長く少し曲がった嘴を持つ。
繁殖期になると羽毛の色が黒っぽく変化し、主な食性は、カエルやドジョウなどの小動物。
かつては日本の他、朝鮮半島、台湾、中国大陸、ロシア沿海州などに広く分布。
特に日本では江戸時代まで川や水田周辺などで当たり前のように見かける存在で害鳥扱いされていたとされる。
当時より食肉や羽毛目的で狩猟の対象であったが、明治維新による近代社会化以降猟銃使用者の増加、生息域の開発や農薬使用の加速化によって各国で生息数が激減し、相次いで絶滅。
2003年、新潟県佐渡市の佐渡島に生息しその後保護されていた最後の純日本国内産の個体が死亡した。
現在は中華人民共和国の一部地域と、同国産の個体を人工繁殖させた放鳥・その後の自然繁殖の個体群で佐渡島に定着したものが野生下で生息。
近年は自然繁殖個体の本州への飛来も相次いで確認されている。