小松(トリコ)
こまつ
プロフィール
概要
物語のもう一人の主人公。IGO直轄の『ホテルグルメ』の料理長を務める小柄な青年。見た目とは裏腹に、年齢はトリコと同じく25歳(初登場時)。大きな鼻ばかり目立っているが元々ではなく、未知の食材や風景に感激し興奮している為である。
「カリスマ美食屋」と謳われるトリコに憧れており、初めはガララワニ調達の依頼目的で彼の元を訪れたが、自分が扱う食材の生きている姿を実際に見てみたいという好奇心と探究心から、危険を承知の上でトリコの旅に同行する。
人物
臆病でビビりやすい性格だったが、幾多の死線を掻い潜る経験を得ることで成長していき、オゾン草捕獲の一件でトリコとコンビを組むに至った。
ただ幾度も旅に同行している為に本職のシェフを休みがちになっており、総支配人のスミスはトリコを警戒している(それ故かアニメでは、ホテルグルメで勤務しているシーンが大量に追加されている)。
最高の食材に対して最高の調理を施せる、グルメ時代に恥じない一流の料理人になるのが夢で、例え雑多な食材(食霊含む)や調理道具に対してすら惜しみない愛情を注ぐ、その深さたるや「大した値の付かない普通の店売り包丁」でしかない小松の包丁が折れただけで胸に抱えて大号泣するほどで、また他の者も包丁を見て、美食會の副料理長が「いい包丁だ」とウキウキで奪ってお土産にしようとする、最高峰の包丁職人のメルクが二代揃って「料理人に興味を抱く」程に大切にされている。
ココ曰く『世界一食材に愛されている料理人』であり、自然と食材の方から彼の元へ多くが集まる、類稀なる『食運』の持ち主(本人はその才能をあまり自覚していない)
その食運は使っている調理器具にも宿っており、ただ落ちただけの包丁を追いかけた先に希少な食材の群れがあると言う意味不明な現象まで引き起こした。
料理人としての腕及びポテンシャルは底知れず、数多くの特殊調理食材の特性を見抜き調理を成功させ、『食材の声』を聞けるなど、トリコとの旅を経る内にその才能を急激に開花させていく。この優れた才能は、単なる生まれ付きだけのものではなく、普段からの熱心な努力と勉強によって培われたものでもある。
一方で、有名料理人直筆のサインを収集するのを趣味にしているミーハーな一面も持つ(特にグルメ界編に於いて明確に)。また下着には無頓着で、作中では骨付き肉のイラスト付きパンツを履いている。
センチュリースープ編では美食人間国宝の節乃ですら成し得なかったセンチュリースープの味を再現した事により、世間からは“センチュリースープの小松シェフ”と有名になった(ちなみにそれ以降、スープを完成させる最後の鍵となったウォールペンギンの子供“ユン”を引き取り、育てる事になる)。
四獣編では緑の雨(グリーンレイン)の解毒に必要な『薬膳餅』の調理の簡略化に成功、人選せずに推定5億人の命を救う事となり、その場にいた世界料理人ランキング上位陣を驚愕させた(その際にユダからは「天才」だと評されているが、これ以降は調理時間、工程の短縮・簡略化が彼の真骨頂になる)。その功績を讃えられ、IGO世界料理人ランキング88位入りを果たす。
常に礼儀正しく、優しさと思いやりから、基本的に自分よりも他人の幸福を優先する。
過去毒体質のせいで迫害一歩手前の扱いを受け、それが解けた後は抗体採取の為のモルモット扱いをされていた事で世間を疎んじるココに偏見なく接し、自信を失っていた研ぎ師メルクに対しては「初代の真似をしなくても既に一流の研ぎ師だ」と激励し、立ち直らせた。
サニーとゼブラからもコンビへのスカウトがかかっており、美食會に拉致され首魁三虎に邂逅した際も「自分に美味いと言わせたら返してやる」と言う三虎に対し、他の料理人は「グルメ時代において料理人は聖人より清らかでないといけない、例え殺されても犯罪者に飯は作らない」と毅然と断っていたが、小松は真っ先に名乗りを揚げて料理を提供、理由を問う他の料理人に「空腹の人に善も悪もない、お腹いっぱい食べさせてあげるのが料理人」と、決して命惜しさではなく彼の信念によって料理を提供する事を示した。
その結果作られた、決して上等とは言えない(美食會が集めていた物である時点である程度のグレードではあるものの、一番良いものはNEOに寝返った者達に持ち出されてしまっていた)食材で作られた有り合わせの料理は、感動を始めとする虚無感に囚われていた彼の口角を久方ぶりに上げ、心底愉快と言った表情で笑い飛ばさせた。
グルメ界編では以前より更に逞しくなった様で(登場時はボリュームのある髪型だが、「料理人たるもの長髪はあんまり…」とぼやいた直後トリコの手刀でいつもの髪型に散髪される)、それ故なのかは不明だが、以前より整った顔立ちになっている(特に鼻)。野菜炒めを最短平均8秒で炒めあげる技量も身に付ける(オフィシャルファンブックより)。
また、彼の体内にもグルメ細胞の悪魔が潜んでおり、アカシアのフルコース『GOD』の匂いが付いたリンゴの臭いを嗅ぎ片鱗を見せはじめ、エアの調理中で瞬間的に開花。しかし悪魔の能力に小松の肉体が耐え切れないとして鉄平に心臓を握り潰され、より強固な心臓へと再生された。後に悪魔は食霊の門へ潜る時にも現れている。
ドン・スライム曰く「少食」。事実上記の『GOD』の匂いが付いたリンゴを目の当たりにした際、同行していた四天王は自らのグルメ細胞の悪魔の制御が利かなくなったのに対し、小松の悪魔は顔に筋が脈打った程度の反応であった。
フルコース
トリコのフルコースには、彼との出会いから今迄実食してきた食材も加え、食技を更に上乗せして調理した料理となっている(大抵食材そのものか、直乗せの料理がフルコースに入るのだが、彼は調理済みのモノがフルコースになっている)。
トリコとリンの結婚式の際には自分達と深い関係となり招待された(人間界、グルメ界の元敵、味方含む)客約5000人に振る舞われた。
ゲーム版での役割
『グルメサバイバル!』シリーズではパートナーキャラとして登場し、周辺の食材を拾ったり集めた食材で料理を作る。『アルティメットサバイバル』ではプレイアブル化し、猛獣肉の熟成を得意とする。
『グルメモンスターズ!』では四天王のレベルを上げる料理を作るほか、戦闘中は集めた食材を調理してサポートする。
『グルメガバトル!』ではパートナーの1人として登場。最初から使用でき、カロリーを大回復する料理を出す。全プレイアブルキャラと相性が良い。
キャラクター・イメージソング
『シェフ!!』
作詞 - 山田ひろし / 作曲 - 山崎燿 / 歌 - グッチ裕三
小松のイメージソング。アニメではセンチュリースープなど、小松が料理を完成するシーンで流れた。
『Let's Cooking!!』
作詞 - shin / 作曲・編曲 - 櫻井真一 / 歌 - 小松(朴璐美)
トリコ キャラクターソングIVに収録されたキャラソン。アニメでは81話で流れた。
余談
男性キャラではあるのだが立ち位置的には完全にヒロインであり、よくネタにされる(公式ファンクッブ29.5巻の四天王&小松のニックネームを考えるコーナーでも、「皆のヒロイン」が掲載された)。
また、劇場版のパンフレットにおけるキャストのインタビューにて、小松役の朴璐美氏も小松の事を「ヒロイン」だと語っている。
グルメ界編以降、ビリオンバードの卵を飲んだ後は正に少女漫画に登場する美人で、ペアを実食した際は(公式で一時的だが)完全に女体化している。