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カントボーイの編集履歴

2023-04-11 11:37:11 バージョン

カントボーイ

かんとぼーい

見た目は男性だが、男性器が無く、女性器がある存在(性器のみが女で、それ以外の心身が男)を示す、海外発祥の語。よく誤解されるが、男性器は無いため、ふたなりや男ふたなりとは全く異なる。

概要

海外発祥の用語で、「精神・外見共に男性であるが、男性器が無く、代わりに女性器を備えているキャラクター」を示す。

端的には上半身が男で、下半身が女とも見なせるが、厳密には女性部分は性器のみであるためやや語弊はある。しかし、簡単に説明する際には「ふたなりの逆」と言うよりも誤解は少ない。


男性器はついてないため、ふたなり男ふたなり)とは全く異なる。

ブツはついてないのです。お間違えなく。

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既存の男性キャラクターがこの状態になっているものも当然含むが、カントボーイ化は様々な観点から女体化とは一線を画している。


女性器が存在することが重要であるため、「ただ去勢しただけの男性」または「男性のような外見をしているが男性器が存在しないだけで女性器を持たないキャラクター」は該当しない。 ⇒ 無性別無性器


語源の「cuntboy」を直訳するとまんこ男という意味になる。(「cunt」とは女性器を意味する英単語、特にニュアンスとしては「まんこ」「マンコ」に近い露骨かつ砕けた言い方で、「boy」は通常少年を示すが男性全般への愛称としても使われる)

日本ではこれに該当する・一言で表せる用語が存在しなかったため、そのままカタカナ呼びしたものが国内でも使われる傾向にある。このため日本語圏限定でしばしばカント「カントボ」と略されることがある。


pixivにおけるタグ使用率においてもこのカナ表記のほうがやや多い。「cuntboy」は主に海外絵師が使用している。なおカントボーイタグがゲイ向けBLショタ人外ケモノTSFモノ等々と様々な系統を包括的に含む一方、直訳的な日本語名称の「まんこ男」のタグを使用したものは主にゲイ向けの作品が多い傾向にある。


また、cuntは男性器を意味する英単語の中ではとりわけ下品なニュアンスの強い言葉であるため、海外において直接明記するのは少し気まずいという場面では「c-boy」や「cboy」(Cボーイ)などと略すこともある他、名称に直接的な性的単語を含まないより上品な言い換え表現としてandromorph」(アンドロモーフ)という表現を使うこともある。


定義と注意点

一言で言えば「男性器の代わりに女性器を持つ男性」と至って単純な概念ではあるが、何分これまでこの用語が海外から伝わるまで該当する言葉が無かったほどニッチな属性であるため、現在でも誤解や他の属性との混同が見られる。定義が誤解されやすいという点では海外でも同じであり、全くの別ジャンルである男ふたなりとの混同は勿論、単なる「乳房と男性器が無いキャラクター」全般に漠然と使われ、無乳の女性、無性別のキャラクターなどと混同または同一視されているなど、想定外の誤用をされていることも多い。


現在のところ少なくとも「精神と外見が男性で性器は女性器のみ」という条件を満たしていれば先天・後天や背景を問わず広くカントボーイと言える。


カントボーイに当てはまる存在を表現できる事由としては主に以下のようなものがある

  • ファンタジー世界において元から男女の性器が逆転しているような世界観にいる男性
  • 同じくファンタジー色の強い設定において男女共に基準の性器は現実世界と同じだが、時に異性の性器を持って生まれてくることもある世界で、女性器を持って生まれた男性
  • 男性器が後天的に何らかの理由で女性器に置き換わった男性
  • 生まれは女性であるが後天的に男性化して心身共に男性になるも性器だけはそのままの状態
  • 人間とは性器の構造が異なる人外種族のうち「男性」とされる性の性器が女性器と同等の造型と機能を持つ設定

このため一概にカントボーイが主体の創作と言ってもその内容は性器逆転モノから第三第四の性と言える人々が混在している世界観、人外異種族モノ、TSFに近いもの等々と、幅広い系統がある。


同義語

同じ意味の言葉で

  • cunnyboy(キュニーボーイ)
  • pussyboy(プッシーボーイ)
  • vaginaboy(ヴァギナボーイ)
  • mangina(マンギナ、man + vaginaのかばん語)
  • vagentleman(ヴァジェントルマン、vagina + gentlemanのかばん語、直訳すると「膣紳士」)
  • andromorph(アンドロモーフ)

という言い方もある。andromorph以外はいずれも女性器を意味する単語に男性を意味する単語を付けた語で、直訳すると全て「まんこ男」となる。ただしそれぞれ女性器を意味する単語ではニュアンスの強さはcuntよりは低いため、cuntを使うには抵抗のある層が代わりにこれらの言い方を使っている場合もある。


manginaは特に主体が「vagina」であるため、カントボーイおよびトランス男性の膣を示して使うことが多い。日本語の近いニュアンスで言えば「雄膣」または「雄マンコ」といったところである。


下に行くほど下品さは薄まり、「andromorph(アンドロモーフ)」に至っては単語内で直接的な性的単語を含まない。


andromorphとは直訳すれば「男の形をしたもの」または「男を模した生き物」という意味であり、「カントボーイは一見男に見えるが実は・・・・」という意図を暗に示している。元々は生物学用語において、性的二形のある生物のうちメスがオスそっくりの外見に擬態する事例(イトトンボの一部などに見られる)を示していた。しかしあくまで外見がオスそっくりになるだけで性器までがオスのものに変化するわけではないので、ここから転じて海外のオタク界隈ではカントボーイの別名称として使われるようになった。


使用における注意

日本ではあまり馴染がないが前述の通り「cunt」という単語は「女性器」を意味する言葉の中でも特に下品な言い方であり文脈によっては侮辱・罵倒語としても使われるため、英語圏においてこの言葉を使う場合は注意を要する。


日本語圏ではcuntという単語はvaginaなど他の女性器を意味する英単語の中ではそこまで知られておらず、カタカナ表記の「カント」に至っては哲学者のイマヌエル・カントであったり鉄道用語であったりと複数の意味が存在しているため、「カント」という単語単体に英語圏と同様のイメージは無く、このため英語圏に比べると比較的カジュアルに使われている。


上記の理由から海外では「cuntboy」と明記するのに抵抗を感じる場合はcboyやc-boyと伏せた表記をしたり、前述した別名称を用いることがあるが、これはあくまで個人の意思や好みに依存するもので、強制されるものではない。(響きとしてはややマイルドになるため、場に応じて使い分けられることが多い)


近年海外ではトランス男性(FtM、女性の身体を持って生まれたが性自認は男性である人のこと。カントボーイの話題においては特に「乳房切除を行っているが女性器を残したままの状態の人」を示す)を実在するカントボーイとして、トランス男性が主体のコンテンツにおいても使用されることが多いが、現実世界に存在するトランスジェンダー男性の当事者に対して用いると侮辱または差別にあたる場合があるため注意が必要。ただし、トランス男性当事者の中には男性としての性自認と生き方を確立している一方で自身の女性器を誇りにしている人もおり(トランス男性のAV男優として有名なバック・エンジェル氏が代表例)、このような人の場合自らカントボーイを自称していることもあることに加えて、自身を説明する言葉として最も分かりやすいとして好んでいる場合もある。


結論として、「カントボーイ」という言葉そのものが一概に不謹慎・差別的というわけではないが、この言葉を使われて不愉快に感じるかどうかは相手に依存するため、現実世界で用いる際には注意が必要。


また、カントボーイを扱ったR-18作品において「カントボーイを凌辱し性自認を極端に否定する人格否定レイプ」またはそのような傾向の内容である場合、実際のトランスジェンダー当事者への配慮としても人格否定または尊厳破壊レイプ等の該当属性タグをつけての棲み分けが望ましい。


男ふたなりと混同すべきでない理由

国内は勿論発祥元の海外でも男ふたなりとの誤用や混同をされることが多い。


単に「女性器がある男」とだけ説明された場合、文字通り「男体に女性器が付随しただけ」のものも連想されるためと思われる。言いやすい説明ではあるが、概念を正確に伝えるには「男性器は無い」ことも極力併せて注記するのが無難であろう。


また、誤用を正されると「マンコがある男ならなんでもカントボーイでいいじゃん」などという意見が返ってくることもあるようだが、元来カントボーイというジャンルを楽しんでいる層は「男性器のついていない男」というのを何より重視しているため、男性器があるものを含むことは当然歓迎されるものではない。そうなると男性器が嫌いなためにカントボーイを好む層が泣きを見ることになる。


海外においてもカントボーイという用語を使う層全員が定義を正確に理解しているとは限らず、男性器もあるもの(男ふたなりに該当する)にこの用語を使っていることも少なくはないが、大抵の場合は誤用であることを指摘されていたり、愛好家からの反感を買っていることも多い。


ケモノジャンルにおいて、ケモミミケモノを混同するとケモナーの怒りを買う現象(参照:ケモミミをケモナー向けと書くと炎上する理由とか)や、ふたなり男の娘の混同に対して愛好家が憤怒する状況などを顧みると、誤解を受けやすいジャンルにおいて避けられない事例ではあるが、お互いのためにも概念をよく理解し、用法を使い分けるのが望ましいだろう。


そもそも、男性器と女性器の両方が存在する男性キャラクターを表すものとしては「男ふたなり」という言葉が従来より存在するため、「男ふたなり」に該当するものはしっかり区別すべきである。


「逆ふたなり」も間違い

時折「ふたなりの逆」という説明がされることもあるが、ふたなりという属性は通常、「女性器と男性器の両方が存在して成り立つもの」であるため、男性器が存在しないカントボーイをふたなりの逆と説明するのも間違いである。


しかし、近年では「ふたなり」の概念そのものに対しても間違った理解をしている人が多く(単に女性の性器が男性器に置き換わったものくらいに捉えている人が多い)このような説明がなされる背景には、更に遡った知識に開きや認識不足などの問題があると考えられる。


逆の存在、「見た目は女性だが女性器が無くて男性器があるもの」を示す言葉はディックガールdickgirl)」が正解。同様に「単に女性の性器が男性器に置き換わったもの」を示す言葉もこれである。「カントボーイ」に対して「ふたなりの逆」という説明を用いる行為について、前提にある「ふたなり」の概念自体を改めて正しく理解することが望まれる。


その他類似の属性・よくある誤解

スリット総排出腔

ケモノ人外界隈に兼ねてより存在するスリット総排出腔の属性(詳しくは各該当項目参照)と見た目上は似ているが、生殖器の構造としては全く異なるため別物である。


もっとも、一見した外見はかなり近くなるため、これらの界隈においてスリット総排出腔を好む人がその延長でカントボーイに及ぶことも多い。

同様に上記の属性として描かれているキャラクターがカントボーイだと勘違いされるケースもしばしばある。


貧乳無乳の女性

  • 「外見は男」
  • 「男性器は無い」
  • 「女性器がある」

以上の条件に対して「それは貧乳の女性では」「乳が無いだけで女なのでは」などという反応を示す人もいるが、全くもって別物であり、様々な観点から同一視されるべきではない。


中性的な容姿の男性、または美少年が主体であれば確かに乳のボリュームが少ない中性的ボーイッシュな女性に見えるかもしれない。

しかし、カントボーイには「いかにも男らしいがっしりした骨格」、「非常に筋肉質」、「髭をたくわえている」、「どう見ても壮年中年おっさん」といった、一目で明らかに「男」と分かる風貌をしているものも多く存在する。これらが間違っても「貧乳の女性」と同一視出来ないのは明瞭であろう。


また、重要な点として、カントボーイは精神的に「男性」であることも考慮を要する。

カントボーイの発祥元となった海外をはじめ、トランスジェンダーLGBTへの配慮や理解が浸透している文化では、肉体的な性別や生殖機能ではなく、その相手が「自認する性」に準じて扱うのが基本である。つまりカントボーイを女性扱いすることは倫理的にも推奨されないということである。(※これはあくまで概念的な扱いについてであり、架空の出来事である作品内で凌辱尊厳破壊の手段として女扱いする表現とは別である。ただし、そのような要素を含む場合は前述した理由から該当タグを付けるなどして棲み分けることを推奨。)


現実世界において、トランス男性(FtM)のうち除胸手術は行っているが下半身は未手術(女性器を残したまま)である人は正に「リアルカントボーイ」と言える風貌をしており、また前述したように、そのような人達の一部はカントボーイを自称し、誇りにしていることもある。しかし彼らの自認する性が「男性」であることに勿論変わりはなく、前述した通り第三者も彼らを「男性」として扱うのが礼儀であり常識である。海外ではこれらリアルカントボーイ状態のトランス男性が出演するAVは数々存在するが、それらはゲイビデオ」の枠で扱われている。


複雑な話ではあるが、結論として、カントボーイとは概念的にはあくまで「何らかの理由で男性器の代わりに女性器を持つ男性」である。


その他の用法

「cuntboy」という言葉自体は古くから存在し、現在のような意味で定着する以前にもトランス男性(FtM)のうち乳房は切除しているが女性器を残しているまま状態の人を示す言葉として使われていた他、主にゲイ界隈でシス男性(生まれつきの男性)に対しても「タチに対して非常に従順なネコ」や、ゲイ界隈以外でも「極めて女々しくて従属的な男性」を示して使われることもあった。


現在ではほぼ「外見・精神は男性だが男性器の代わりに女性器を有する人物」を示す言葉という認識のほうが強くなっている。


余談

ドイツのインダストリアル・バンド、KMFDMが1984年に発売したアルバム「Opium」には「Cuntboy」というタイトルの曲が収録されている。

勿論これでの意味合いは現在浸透している概念とは異なるものだが、海外のカントボーイ愛好家が時折この曲を界隈のテーマ曲というネタとして上げることがある。


関連イラスト

センシティブな作品


関連タグ

andromorph まんこ男 Cボーイ FtM トランスジェンダー

半陰陽 中性 リバースニューハーフ


カントボーイ疑惑のあるキャラクター

アクセラレータ


対義語

真逆の存在では「精神と外見は女性であるが女性器が無く、代わりに男性器がついている存在」を示す用語としてディックガールdickgirl)、および別名ガイノモーフ(gynomorph)がある。

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