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アメリカ海兵隊の編集履歴

2023-09-25 10:22:13 バージョン

アメリカ海兵隊

あめりかかいへいたい

アメリカ合衆国が保有する海兵隊。

概要

アメリカ海兵隊(アメリカかいへいたい、英語:United States Marine Corps、略称:USMC)は、アメリカ合衆国が保有する海兵隊。

アメリカ軍を構成する6軍のうちのひとつで、主に最前線で最初に敵と交戦する部隊である。

独立戦争以来の歴史があり、多くの国では海軍の配下にある組織であるものの、1798年7月11日に連邦議会で可決された『Act for establishing and organizing a Marine Corps(海兵隊の設立と組織化に関する法律)』によって陸軍海軍とは別に組織されて現在まで続いている。

海兵隊のことを正式に『Marine Corps(マリーン・コー)』と呼ぶのは、この法律の題名に由来しており、可決された当時のアメリカ合衆国には陸軍と海軍しかなかった。なお、軍政面では海軍省に属するが、海軍そのものの幕下にはなく並列に扱われる。


沿岸警備隊を含めたアメリカ軍を構成する6軍では3番目に小さく、最高位の軍人を統合参謀本部の構成員として送り込む5軍のなかでは最小の組織である。ほかの軍種と違って大統領直属の部隊であり、議会の承認が無くても動員できる。大統領の搭乗するヘリコプターも運航しており、その際のコールサインは「マリーンワン」である。

大統領の儀仗は海兵隊の任務となっており、大統領の行く場所には常に海兵隊員の姿がある。


現在では海空陸任務部隊(Marine Air Ground Operation Force、略称:MAGOF)として陸海空軍すべての領域の装備を使用し、自前であらゆる任務を遂行できる能力を有している。

アメリカ軍のなかで唯一本土の防衛を任務に含まず、侵攻・上陸作戦を専門とする緊急展開部隊として位置づけられているため、戦車・航空支援用の戦闘機攻撃ヘリコプターなどを自前で擁(よう)する大所帯となっている。

ちなみに、事務方やコック、将軍に至るまですべての海兵がライフルマン(小銃手)となっているが、衛生兵など一部の兵種は海軍任せである。


歴史

独立戦争中の1775年11月10日に第2回大陸会議における決議に基づき、サミュエル・ニコラス大尉によって組織された大陸海兵隊にそのルーツを辿る。

1783年4月に大陸海兵隊が解散したのち、1798年7月11日に連邦議会が海兵隊の設置に係る法律を承認して現在に至り、アメリカ軍における設置の順番では、独立戦争時の大陸軍を組織改編した陸軍、独立戦争時の大陸海軍から戦力を引き継がずに艦船も将兵もいなくなった状態になったことで密輸取り締まりの必要から設立された沿岸警備隊、独立戦争時の大陸海軍から戦力を引き継がずに艦船も将兵もいなくなった状態から連邦議会の命令によって再建された海軍に続き、4番目に設置された軍である。


創設から19世紀いっぱいまで、当時の他国の海兵隊と同じように艦船の警備役を務めて戦闘時における銃撃を担当したほか、何度も地上戦兵力として派遣された経歴がある。

20世紀に入ると、艦船の警備役としての海兵隊は形だけのものになり、海外の拠点の警備が主な役割となり、第二次世界大戦から朝鮮戦争にかけては海軍と連携して敵の待ち受ける海岸線に上陸するような水陸両用作戦を行うようになる。

ベトナム戦争以降、特に冷戦が終結して非対称戦が主流になると、緊急展開能力と自己完結性を備えた『第2の陸軍』的な組織として運用されるようになる。


2020年代に入って中国ロシアといった修正主義国の軍事的影響力が増すようになると、アメリカ海兵隊は新たに『フォースデザイン2030』と呼ばれる転換策を打ち出している。この方針は、多次元領域で活動する正規軍に対抗するために考え出された編成・作戦に関する大規模な転換であり、敵の勢力圏内にある島嶼(とうしょ)部に散開して地対艦ミサイルによる封鎖網を築き上げるなど、主に海軍との連携に主眼が置かれたものとなっている。


訓練

新兵訓練キャンプはパリス・アイランド(サウスカロライナ州パリス・アイランド)とキャンプ・ペンデルトン(カルフォルニア州サンディエゴ)の2箇所にあり、ミシシッピー河を境に東側の出身者はパリス・アイランドに、西側の出身者はサンディエゴに送られるが、女性兵士は前者のパリス・アイランドへと送られる。

ちなみに、サンディエゴには『悪魔の丘』と呼ばれる急な坂道があることから、パリス・アイランド出身者を「坂を免除された者たち」、田舎のパリス・アイランドに対してサンディエゴの近くにハリウッドがあることから、キャンプ・ペンデルトン出身者を「めかし屋ども」と互いにからかっている。


名物ともいうべき教官たちの罵声は、訓練キャンプに到着した時点でその洗礼を受けることとなり、入所手続きの時点から四方八方の罵声を浴びせられることで始まり、教官たちは真剣な眼差しで今日も訓練生に罵声を浴びせている。教官は過酷な訓練を耐え抜いて一海兵隊員として成長・卒業する訓練生に対し、初めて「訓練所にやって来たこの世で最低の生物」への罵声ではなく、同じ仲間としての労いの言葉を贈るのである。


装備

軽火器


車両

  • LAV-25歩兵戦闘車
  • AAV7水陸両用車
  • HIMARS高機動ロケット砲システム
  • NMESIS無人地対艦ミサイル車両

航空機


余談

  • アメリカ合衆国が独立して最初の宣戦布告を交わした正式な対外戦争では、7人の海兵隊員が現地で500人の志願者を集め、4000人の敵を相手に戦って勝利したというこの御方もビックリの記録がある。この一件は、海兵隊初の海外派遣での勝利ということもあって『海兵隊讃歌』の歌詞に反映され、現在に伝えられている。
  • 1945年2月に発生した「硫黄島での戦い」では、敵前強行上陸で戦死者501名を出した。これは1日の戦闘によって生じた戦死者数としては、海兵隊創設以来2011年までの間において最大である。

関連イラスト

USMC RiflemanMARSOC

射撃姿勢2ミスフィット1-3


関連動画

アメリカ海兵隊広報CM『祖国のために』(2011年2月)


アメリカ海兵隊広報CM『大いなる巡り』(2021年11月)


アメリカ海兵隊広報CM『移りゆく脅威』(2022年10月)


関連タグ

ジェームズ・マティス V-22オスプレイ) AV-8B F35 M1エイブラムス

ぴくせる☆まりたん まりんこゆみ

別名・表記揺れ

  • USMC
  • マリンコ:『マリン・コープス』を英語読みすると海兵の死体となってしまうので、フランス語風の発音から。
  • ジャーヘッド:所謂GIカットやブルードレスの襟がポットの蓋に見えることから。
  • レザーネック:支給されていた黒い皮製のカラーから。日焼けによって革のように硬くなった皮膚という説もある。
  • デビルドッグ:1918年6月にフランスを支援したアメリカ海兵隊第5海兵連隊第2大隊51中隊の勇敢さを例えた言葉から。
  • イエローレッグ:陸軍では廃止されたアンクルブーツのレギンスから。
  • グラント:不満を意味するスラングで、転じて文句が出るほど重い荷物を持つ歩兵。

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