概要
山梨県の県庁所在地であり、人口は19万人と最大都市でもある。かつては特例市であったが、特例市廃止に伴い2019年に中核市に分類された。なお、県庁所在地および中核市としては最小人口である。
非常に南北に長い形であり、市の北端は山梨県の北部で長野県と隣接している。市の南端は山梨県南部の富士河口湖町と隣接しており、静岡県まで接近している。
市内の状況
県庁所在地ということもあり、甲府駅を中心に商圏が広がっている。しかし中心部への道路が狭く、自動車社会の山梨にとって致命的となっている。そのため近年では中心部から郊外へ移転する商業施設が多い。スターバックスや無印良品の店舗もかつてはあったが郊外へ転出してしまい(無印良品は県庁所在地で唯一店舗がない)、マクドナルドすら甲府駅から徒歩30分圏内に存在しない(モスバーガーとロッテリアは駅前にある)。シネマコンプレックスも存在せず、2023年12月に市内唯一の映画館が休業する事が決まったため2024年から暫く映画館が市内にない状態になる。一方で地方では珍しい成城石井やヨドバシカメラがあるなど店舗の有無がいびつな状況になっている。
官公庁やメディア関係は甲府市に集中しているが、その他の上場企業はほぼ市外にある。
市政
政治
周辺自治体が自民党主体なのに対し、甲府市は非自民党が主体である。30年以上にわたり日本社会党→民主党→立憲民主党が推している候補が市長となっており、議会も民主党系が与党となっている。
財政
先述の通り上場企業が市内に少ないため法人税収入が少ない一方で、市職員の平均年収が全国平均から見ても高い基準にあり、一時期山梨県職員より多い時期すらあった(現在は県職員のほうが多い)。また、市街地活性化と称した補助金を乱発したせいで市の財政が大きく悪化し、市債発行に制限がかかり危うく財政再建団体に足を入れかけたこともある。
大合併
このような状況のため周辺市町村との兼ね合いが悪く、平成の大合併の際それが顕著に表れてしまった。というのも甲府の行政サービスが周辺市町村より割高のためその負担をかけられる恐れがあり、また政治面も与野党が異なっていた甲府市との合併を躊躇される一因となり、さらに当時の甲府市長の発言が周辺市町村の反感を買った模様で、協議会交渉が解禁された時「おめーの席ねぇから!」という扱いを受けてしまった(一応南隣の昭和町も合併しなかったがあっちは単独でやっていける財政力があり、財政の苦しい甲府市と立場がまるで異なると注記しておく)。
このようにぼっちであった甲府市であったが、最終的にオウム真理教の件で自治体名を消したい上九一色村と笛吹市から合併を断られた中道町が甲府市との合併を選び、どうにか県庁所在地の面目を保つことができた。ただこの合併によりただでさえ南北に長く伸びていた市域がさらに長くなり、甲府盆地を東西に抜けるのに必ず甲府市を通ることになる。
市内の主な施設
交通
鉄道
中心駅は甲府駅。特急を含むすべての列車が停車する。
中央新幹線の駅が市内に設置される予定であるが、甲府駅から車で30分離れた市の南側に設置される予定である。
バス
路線バスはほぼすべての系統が甲府駅を経由する。バスタ新宿や名古屋駅、大阪駅から高速バスも運行されている。
道路
中央自動車道が市の南部を通っているが、唯一市内にある甲府南インターチェンジは中心部から30分以上かかる。隣町にある甲府昭和インターチェンジを利用することが望ましい。