マリオカートアーケードグランプリDX
まりおかーとあーけーどぐらんぷりでらっくす
概要
2005年末より稼働しているマリオカートシリーズのアーケード版、「マリオカートアーケードグランプリ」の第3作。バンダイナムコゲームス開発。しかし、『2』は『1』の内容を拡充したアップデート版という向きが強いため、フルモデルチェンジは今作が最初だったりする。また、『1』開発当時から時代が経過しており、システム上は空中・水中戦が追加されたマリオカート7がベースになっている。
稼働は2013年7月25日より始まり、複数回に渡るアップデートで様々なキャラクター、カート、コース、新しいシステムの追加やゲームバランスの調整が行われている。2014年7月30日からのアップデートにより、前作には存在しなかった家庭用版ではおなじみの要素であるドリフト後のミニターボ、通称「ドリフトブースト」が追加され、マリオカート8デラックスの発売よりも早く、ミニターボが3段階となった。2023年7月4日にも最新の大幅アップデートが行われるほど、非常に息の長いアーケードゲームである。
本作も前作に引き続き、セーブデータの保有ができるが、媒体がバンダイナムコのアーケードゲーム共通の「バンダイナムコパスポート」(バナパスポートカード)というICカードに変更され、旧作のマリオカード(磁気カード)からのデータ引き継ぎには対応していない。
また、2017年7月14日には姉妹作品として「マリオカートアーケードグランプリVR」が稼働した。本作に登場した一部のコースやカートがそちらでも登場している。
モード
一人プレイ用モード
グランプリ
旧作から引き続き存在するモード。旧作とは違い、全てのコースで使用アイテムを選択できる。
また、難易度は初期段階では50ccと100ccが解禁されており、150ccおよびミラーコース(150cc)は特定の条件を満たさない限りは使えない。
1クレジットにつき1コースプレイし、1カップにつき50ccでは2コース、100cc以上では4コース走り、全コースで3位以上であれば制覇、全コースで1位であれば完全制覇となる。各カップを制覇すると対応するカップで決められたクリア賞品をゲットできる。後述の通り、50ccでは高難易度のカップを選択不可能なため、入門編的な立ち位置が家庭版や前作より強化されている。
後にバンダイナムコパスポートを使って100cc以上を走るとタイムが計測されるようになり、ゴールした時の走行タイムの早さを競うランキング機能が追加された。2023年以降にはこのタイム計測を用いたイベントも開催されている。
全国対戦
全国のプレイヤーデータから作られた分身のカート達と対戦を行う。
プレイヤーは初プレイ時にアバター(ファミリースキー等のナムコゲームで使用されるものがベース)を男女各20種類から選択する。
登録した筐体のある店舗の地域設定により、プレイヤーの所属地域が決定する。
地域はすべてで50存在し、原則として都道府県で区切られるが、人口の多い東京都は3地域、神奈川県は2地域に分けられる。
攻略順は、地方の区切りでは固定されているが、地方内の攻略可能な都道府県は自由に選べる。
攻略する地方の順番は以下のとおりである。
九州→中国→四国→近畿→北陸→東海・甲信→関東→東北→北海道
各地域を選択し、最大4人でレースを行う。1位でゴールした場合は当該地域を攻略したことになるが、2位以下の場合は当該地域のメーターが溜まるまで再挑戦する必要がある。
50の地域をすべて制覇すると最高速の能力が2段階アップする特別なカートをゲットする事ができる。クリア後は九州地方まで戻り、さらに新しい特別なカートをゲットするためのやり込み要素が待ち構えている。
また、攻略度とは別に、累計のプレイ成績に応じてプレイヤーの段位が上昇していく。降格することはない。当初は20段が最高段位だったが、2017年のアップデートから21段以上が追加された。
マルチプレイ用モード
みんなで対戦
最大4人で遊べるおなじみの対戦モード。使用するカートやアイテムを選択して1位を目指す。
プレイヤーが3人以下の場合、空いている枠にはCOMが補充される。
なお、2023年のアップデートからは参加者のうち1人でもバンダイナムコパスポートを使っていないプレイヤーがいると、使えるカートとアイテムが固定された専用のルールで対戦する事になる。
ふたりで協力
プレイヤー2人でチームを組み、COMチームと戦う2人プレイ専用のモード。
プレイヤーのチームはアイテムボックスから合体カートをゲットする事ができ、使うと味方のプレイヤーと合体して一定時間大砲が付いた特別なカートで走る事ができる。合体カートを使った人側が大砲を操作し、時間内は砲弾のミドリこうらでCOMを攻撃し放題になる。
レースが終了すると、チームでの総合得点で最終的なチーム順位が決まり、その結果に応じてタッグメダルが貰える。メダルを一定数集めると合体カートが強化され、大砲から発射するアイテムがより強いものになっていく。
なお、モード選択で対戦と協力で意見が半々になった場合は対戦モードが優先される。
コース
登場カップ | コース名 | |
---|---|---|
キノピオカップ | ピーチキャッスル | |
〃 | キングダムウェイ | |
マリオカップ | スプラッシュサーキット | |
〃 | トロピカルコースト | |
太鼓の達人カップ | ぼんおどりストリート | |
〃 | おまつりサーキット | |
パックマンカップ | パックマンスタジアム | |
〃 | ナムコサーキット | |
ドンキーコングカップ | バナナンラビリンス | |
〃 | DKジャングル | |
クッパJr.カップ | エアリアルロード | |
〃 | スカイアリーナ | |
クッパカップ | クッパファクトリー | |
〃 | クッパキャッスル |
パックマンカップ、ドンキーコングカップ、クッパJr.カップ、クッパカップはグランプリでは100cc以上から走れる。
キャラクター
本作で新たに『太鼓の達人』シリーズからどんちゃんが参戦。
稼働開始時点での登場キャラクターはマリオシリーズとナムコ作品から合わせて12人。その後の大規模アップデートによりロゼッタなど新規のキャラクターが順次追加されていき、現在は総勢19キャラクターが参戦している。
能力は最高速、加速、ハンドリングの3要素が変化し、バランス型はすべての性能能力値が3となるが、3要素のいずれかに特化したタイプは別の1要素ないし2要素が低く設定されている。詳しくは公式サイトの各キャラクターを参照。
キャラクター | 能力 | 備考 |
---|---|---|
マリオ | バランスタイプ | |
ルイージ | バランスタイプ | |
パックマン(『Pac-Man』) | バランスタイプ | 今作ではパックワールド準拠の姿になっている。 |
ピーチ | かそくタイプ | |
ヨッシー | かそくタイプ | |
キノピオ | ハンドリングタイプ | |
どんちゃん(『太鼓の達人』) | ハンドリングタイプ | 『太鼓の達人』から新規参戦。 |
クッパ | さいこうそくタイプ | |
ドンキーコング | さいこうそくタイプ | |
ワリオ | さいこうそくタイプ | 元隠しキャラクター(後述)。 |
ワルイージ | かそくタイプ | 元隠しキャラクター(後述)。前作ではバランスタイプに分類されていたが、性能が変更された。 |
クッパJr. | ハンドリングタイプ | 元隠しキャラクター(後述)。 |
※ロゼッタ | さいこうそくタイプ | |
※メタルマリオ | さいこうそくタイプ | 他のさいこうそくタイプ以上に重い重量を誇る。その代わり最高速が少し遅い。ドリフト時のジャンプ時間が短いという特性があり、ドリフトブーストを早く溜めやすい。 |
※ベビィマリオ | ※スーパーハンドリングタイプ | |
※ベビィピーチ | ※スーパーハンドリングタイプ | ベビィマリオとの同時追加。 |
※デイジー | バランスタイプ | |
※キングテレサ | ※スーパーハンドリングタイプ | 期間限定イベントから登場したキャラクター。現在は初めから使える。 |
※ジュゲム | ハンドリングタイプ | ノーマルカートが専用の雲のカートになる。 |
※大規模アップデートで追加された新規のキャラクターや能力タイプ。
ワリオ、ワルイージ、クッパJr.は稼働当初は隠しキャラクターで条件を満たさないと使う事ができなかったが、アップデートによりワリオが初めから選べるようになり、さらに後のアップデートでクッパJr.とワルイージも最初から使えるようになった。
現在は後述のファイアマリオが新たに隠しキャラクターとして扱われている。
カート
各キャラクターごとにノーマルカートと専用カートの2択から選んでいた旧作と違い、選んだキャラクター問わず多種多様なカートを選べるようになった。
最初はノーマルカートのみ選択可能で、バンダイナムコパスポートを使ってゲームを進めていく事でスペシャルカートと呼ばれる様々なカートが選べるようになる。
スペシャルカートは各キャラクターの性能から最高速、加速、ハンドリングから基本的にいずれか1つの能力を1段階、または2つの能力を1段階ずつプラスする特徴を持つ。全国制覇でゲットできる特別なカートは最高速を2段階上昇させる。
多くのスペシャルカートにはカラーバリエーションがあり、より長くゲームを進めているとゲットして使う事ができる。
カート | 備考 |
---|---|
ノーマルカート | 全カートで唯一、ドリフト中にシールドが発生しない。 |
エッグライダー | 前作にも登場したヨッシー専用だったカート。 |
パープルストライク | 前作でワルイージ専用だったカート。 |
カントリーウィナー | 前作でドンキーコング専用だったカート。 |
マッシュラン | 前作でキノピオ専用だったカート。 |
ソルバルルーン | 前作でパックマン専用だったカート。 |
バキュームスター | |
ブルトラック | マリオカートアーケードグランプリVRではワリオ専用機として登場。 |
レイニードリーム | |
ドリルマスター | |
スイーツパーティー | 前作でミズパックマン専用だったカート。 |
ライトニングチャンプ | バンダイナムコパスポートの登録特典ですぐにゲットする事ができる。 |
ドンドコドライブ | |
ロードガレオン | マリオカートアーケードグランプリVRではクッパ専用機として登場。 |
ギャラクシーコメット | |
ダイノバギー | |
メタルスパーク | |
ロードジェッター | 空中スピードが上昇する空中特化の性能を持つ。 |
マリンダイバー | 水中で操作しやすくなる水中特化の性能を持つ。 |
エックスレーサー | 空中特化カート。 |
※マッハペガサス | 全国制覇1周目で手に入る空中特化カート。 |
※ゲソダイバー | 全国制覇2周目で手に入る水中特化カート。 |
※ターボドルフィン | 水中特化カート。 |
※ハンタービー | 空中特化カート。 |
※ハンバーカー | 空中特化カート。ハンタービーとは少し性能が異なる。 |
ウルトラスピーダー | 空中特化と水中特化の両方を持つ。 |
ウルトラチェイサー | 空中特化・水中特化カート。 |
ウルトラボイジャー | 空中特化・水中特化カート。ウルトラチェイサーとは少し性能が異なる。 |
※ウルトラレオン | 全国制覇3周目で手に入る空中・水中特化カート。 |
※大規模アップデートで新たに追加されたカート。
スペシャルコード
筐体のカメラにかざしてスキャンさせると、特別なきせかえバリエーションのキャラクターや限定のスペシャルカート、決められたカートやアイテムのセットなどを入手できるQRコード。キャラクター選択の右端に読み込むためのアイコンがあり、そこでコードを読み込む。一部のスペシャルコードは公式サイトに掲載されている。
きせかえバリエーション
きせかえバリエーションのキャラクターはレース前にセットしたアイテムとは別に専用のアイテムを使う事が可能。なお、対応キャラクターは一部のみになっており、最後にタヌキマリオが追加されて以降はきせかえの追加は行われていない。
スペシャルコード限定のカート
カート | 特徴 |
---|---|
ターボドルフィン | 従来のカートにはない、加速とハンドリングの能力を1段階ずつ補う特徴を持つ。 |
ハンタービー | 〃 |
ハンバーカー | てれびげーむマガジンで開催されたカートデザインコンテストで最優秀賞に輝いたカート。コンテスト後のアップデートで実装。 |
ファイアマリオ、タヌキマリオ、ハンバーカー(通常カラーのみ)はグランプリのカップクリア賞品からゲットする事も可能。