範道大也
はんどうたいや
概要
本作の主人公で、ブンレッドに変身する青年。
ワインレッドのジャケットに、歯車のパターンがあしらわれたシャツがトレードマークであり、開発・改造の達人であると同時に、自らチューンアップした赤い車で「届け屋」としての活動を行いつつ、ブンブンジャーとしてハシリヤンと戦う日々を送る。
1st LAP時点では詳細には触れられていないものの、若くして莫大な財を築いた大富豪でもあり、ブンブンカー用の巨大格納庫が併設されたガレージも自邸の地下にある個人所有物である他、サンシーターに狙われていた未来の変装の為に、ハイブランドのブティックを所持するブラックカードで店ごと買い占める等、大胆かつ気前のいい行動に出る場面も度々ある。
前出のガレージにはブンブンことブンドリオ・ブンデラスが居候しており、ブンブンジャーの装備一式も、ブンブンから得た宇宙由来のテクノロジーを取り入れ、共同で作り上げたものである。負傷したブンブンの体を初見で修理してみせたのに加え、前述の宇宙由来テクノロジーを理解・応用している点から、機械工学方面の知識に非常に秀でているものとみられる。
大也の購入リスト
話数 | 入手した物品・企業体 | 購入金額 |
---|---|---|
バクアゲ1 | 高級ブティック(※1) | 不明 |
バクアゲ2 | ゴミ処理場(※2) | 10億円 |
バクアゲ3 | 自転車とヘルメット(※3) | 不明 |
(※1)公式サイト内では「ハイブランドショップ」と記載。
(※2)会社名は「久頭エコリサイクル鋼業」。
(※3)劇中で未来が届け屋の仕事をする際に使用。
人物
洞察力と勝負勘に優れ、リスクやピンチに遭遇しても前向きに楽しむポジティブな気質の持ち主で、届け屋としてもブンブンジャーとしてもスマートで余裕たっぷりな立ち居振る舞いを通す。
「自分のハンドルは自分で握る」をポリシーとしており、心から「そうしたい」と思える事柄に出会えれば大小・公私・損得は一切問わず、莫大な財産や時間の消費を惜しまないだけでなく、自身の命や尊厳を賭ける選択すら厭わない。良く評価すればスケールが大きい、悪いと余人の感覚では理解が及ばない精神を秘めた天上人である。
他人に対しては、上記の精神から誰に対しても対等かつ媚びない言動で接する一方で、感情を荒げない他、基本的な二人称に「君」を用いる等々、根幹には品の良さを感じさせる。
そしてブンブンジャーの仲間達のように、自身が心から「惚れる」に値する夢や意志=「バクアゲ」を感じた人物に対しては、自他の区別すらなくサポートする奉仕精神の持ち主でもある。
また見知らぬ人物に対してもその「悲鳴」を嫌い、それを餌とし元凶となるハシリヤンの排除にも(やはり本来の意図とは関係ないにもかかわらず)、片手間にはせず同じく自身の全てを賭ける覚悟を示している。
これらの精神から「届け屋」の仕事にも、他人に充足感や生きる希望を与えられる喜びを見出している節が窺える。
「惚れた」「買った」が口癖であり、「今まで俺が惚れ込んだもので失敗があったか?」と語るなど、手に入れた人材には強い信頼を置き、真正面からその意思を示す。
本人の財力・人格、そして「惚れた」人物への信頼感をまっすぐ示すスケールの大きさから、異星人のブンブンを始め、シャーシロこと射士郎玄蕃のような裏寄りの人間から、一般人出身の未来や錠までも併せた、あらゆる背景を持つ人材を受け入れまとめるカリスマ性を持っている。
しかし、その審美眼に絶対的な自信があるのに加え、先述の通り「自身のハンドルを握る」ポリシーに文字通り一切の損得を加味しない精神が本来は余人とは相容れない(この点については、シャーシロや玄蕃のような一般人寄りではない人物の方がむしろ理解しやすいのだが、当の2人が周囲へのフォローに向いた性格をしていない)弊害か、時に「(自分が認めた相手だからこそ)自分は相手を無条件に信頼しているので、相手も自分を無条件に信頼している」 と都合良く解釈し、率先して交流するのを怠る場面が散見され、時に報連相の欠如を起こす=相手のハンドルを握ってしまう悪癖として表に出てしまう。
特に1stLAP終盤ではこの悪癖と、知り合って日が浅かった未来、錠、調が大也への理解が不十分だった点に加え、間の悪さが偶然重なってしまった(ブンブンレーシングのテスト走行による反動で手当を受けていたり、丁度マッドレックスが暴れ出したりと大也が対応できないタイミングで、ブンブンジャーの結成経緯が大也当人以外から知れ渡った)で思わぬ亀裂を生んでしまったのもあり、表面上の人付き合いの良さやスマートさに反して、スケールが大き過ぎる故に周囲の理解を得られない孤独を秘めている。
上記の感覚のズレについては、本人も理解できないなりに自覚はあったようで、ブンブンのフォローもあって3人が本当の意味で仲間となった際には、「ありがとう、みんな」と独り心からの感謝を漏らしている。
余談
- 名前は苗字が「ハンドル」、名前が「タイヤ」にそれぞれ由来するものと見られる。
- 前述の通り、大金持ちであるがゆえの気前の良さを多々発揮する大也であるが、この内基地も兼ねたガレージは『アイアンマン』のイメージを、店1つまるごと買い上げるくだりは『バットマン』のスタイルを、それぞれ取り入れていると公式サイトでも言及されている。
- 当ガレージにはタイヤやハンドルが複数壁に掛けられて飾られているが、『高速戦隊ターボレンジャー』『激走戦隊カーレンジャー』『炎神戦隊ゴーオンジャー』等々の、先輩の車系スーパー戦隊の英語表記と第1話放送日が描かれたタイヤが混じっている。現状はファンサービスとしか見えないが、視聴者からは今後客演でコラボを示唆しているのではないかと考察する向きもある。そして実際にゴーオンレッドの客演が決定した。
- 衣装はh.NAOTO(廣岡直人)が担当。『機界戦隊ゼンカイジャー』を皮切りに、4作連続で衣装提供としてスーパー戦隊シリーズに参加しており、本作では大也の他に玄蕃の衣装も廣岡氏の手によるものである。ジャケットは見た目はレザーだが、実際には合皮でもない特殊な素材を使用し、手作業で段階的に塗装して独特の色合いと質感を表現している。シャツは、最近ではインクジェットプリントが主流だが、逆張りとしてシルクスクリーンを用いて厚みのあるインクを使い、掠れた総柄を表現している。
- キラメイジャーの熱田充瑠/キラメイレッド以来4年ぶりとなる純粋な地球人が戦隊のレッドかつ主人公である。というのも、この間の戦隊では以下のようなケースが見られる。
関連タグ
ギラ←範道大也
ネタバレ注意
調によって自分が知らないところでブンブンジャーが解散させられようとしていた際、ブンブンが介入し、未来達に自身と大也の出会い、そしてブンブンジャー本来の目的を語った。
ブンブンジャー結成の少し前、大也は地球に落ちてきたブンブンを自宅のガレージで拾い修理した。ブンブンは「よく宇宙のロボットの自分を治せたな」と感心し、彼は「前から機械いじりが好きだから」と答え、助けたのも「運が良かったから」と返した。その後、ブンブン自身がビッグバングランプリのレーサーであり、ライセンス剥奪により選手生命と夢を断たれ自暴自棄になって走っていたら地球に落ちてきたという経緯を語る。そんなブンブンの「いつか開催されるビッグバングランプリに再出場する」という夢に惹かれ、「絶対にその夢を実現させる!」と誓った。そこからブンブンジャーとしての活動が始まり、2人でブンブンカーとブンブンチェンジャーを開発していった。
まとめると、 ブンブンジャーの装備はあくまでレース用の装備であり、今はハシリヤンに対抗するための戦力として転用している のが真相である。