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ダークヘッド(プリキュア)の編集履歴

2024-08-22 19:14:18 バージョン

ダークヘッド(プリキュア)

だーくへっど

アニメ『ひろがるスカイ!プリキュア』に登場するスキアヘッドの正体。

「私はアンダーグ・エナジーの化身……ダークヘッドだ」

CV:宮本充


概要

ひろがるスカイ!プリキュア』第49話に登場する、アンダーグ帝国を陰から操っていたアンダーグ・エナジーの化身」を自称するスキアヘッドの真の姿。


スキアヘッドとの外見的な相違点として、素肌は暗い紫色に染まり、目玉の模様の付いた羽衣らしき意匠が加わっている。更に頭部には額に短い三本目の角が生え、服装も右腕と胸部が露出し、その胸元に黒い穴が開いているのも特徴。


最強たる自らの力を振るうに足る『器(=ヒーローとしての輝きを持った者)』を求め、アンダーグ帝国やスカイランド、果てはソラシド市をも巻き込んだ暗躍を行っていた。


エルを狙ったのも、彼女がキュアマジェスティに覚醒すると見越していたのも、プリキュア達に敗北したふりを続けていたのも、キュアノーブルが何かしらの対抗策を実施するだろう」と考え、あらかじめ自らの計画に織り込んでいたもの。


即ちエルレインやソラ達は、彼の掌の上で壮大なヒーローごっこをさせられていたに過ぎなかったのである


以前から他の帝国民と違い、アンダーグ・エナジーを行使する為の黒い宝石を身に付けておらず、個々の詠唱も介さずにただ命じるだけでその力を自在に扱えたのも、そもそも彼自身が〈アンダーグ・エナジーの化身〉にして、自身の一部だったからであった。


本性

自らの『器』となり得るだけの『絶対的に優れた個』を何よりも尊び、逆に他者との繋がりを誘発させる『愛』を力無き弱者(=自分以外の全ての存在)と共に強く嫌悪・唾棄・侮蔑する。


以前から常に「アンダーグ・エナジーは最強の力」と口にしていたが、自身が〈アンダーグ・エナジーの化身〉ならばそれも納得の姿勢であり、本性を露にした以降は狂信的に絶対的な己の力を誇示する様になる。


更に、自らの計画が遂行された際には今までの冷淡ぶりが一転、狂喜のままに高揚する姿を見せたのも合わせると、その実態は「ようやく自らの強大な力を思うがままに振るえる」とした、幼稚な万能感に支配された小物であり、『器』を手にすると共に隠されていた底の浅さが露になった。


動向

最初はアンダーグ帝国の前代皇帝・カイザー・アンダーグの心に漬け込み、スカイランドを敵として認識させ侵攻。カイザーをヒーローに祀り上げようとしたが、スカイランドの姫・エルレイン/キュアノーブルとカイザーの愛娘・カイゼリンの決死の活躍によって頓挫してしまう。


次にダークヘッドは「用済み」とばかりにカイザーを暗殺。更にカイゼリンに「キュアノーブルがカイザーを手にかけた」と偽の記憶を植え付けて騙し、自身の器とすべく育て上げて来た

アンダーグ帝国全体がカイゼリンを中心に弱肉強食優生思想に染まったのも、他ならぬ彼の仕業であった。


当初カイゼリンに「ヒーローの輝き」を見出し器に仕立て上げようとしていたが、終盤で彼女が敗れた後それ以上の器であるキュアスカイに着目。

自身の新たな器にすべく、自らにとって有利な場所であるアンダーグ・エナジーの海へと誘い込み、彼女が疲弊しきったところ「アンダーグ・エナジーの力を得ればこの場を打開できる」と唆し、まんまと騙して憑依した


目的達成が間近に迫ると同時に、それまで無表情で淡々としていた所から一変して邪悪な笑みを見せる様になり、いざスカイに憑依した途端これまでの印象が嘘だったかの様に狂喜した。


スカイを操って「自分こそが最強だ」と世界に知らしめるため、残されたプリズムを始末しようと襲いかかるが、暗黒化して尚も自我を保ち、必死の抵抗を見せるスカイの闘志にさしものダークヘッドも激しく動揺する。そして最後はプリズムの光を浴びて、おぞましい叫びと共にスカイの身体から追い出される形で浄化され消滅した。


こうして300年に渡って自身の矮小な目的のために、アンダーグ帝国を騙しカイザーとカイゼリン親子の絆と、スカイランドとの和平を蹂躙した闇のエナジーの化身は、泣いている者を救おうとしたヒーロー達によって遂に滅ぼされた。


ところが、残されしダークヘッドの残留思念とアンダーグ・エナジーの海が同化しダイジャーグが誕生。このダイジャーグが本当の最後の敵としてプリキュアの前に立ちはだかる。


余談

ひろプリ第48話ラストで「死んだ忠臣が実は生きていた」なる唐突な展開は、スキアヘッドが再登場する以前から「スキアヘッドが本当に『カイゼリンを愛する忠臣』であるなら、高慢で冷酷なバッタモンダーに対してあのような態度を取るか?」と不審に思う視聴者もいたが、後から考えれば伏線であったといえる。


これらに関しては大方評価できる一方、「素性を深く掘り下げられそうなミステリアスでただならぬ雰囲気を醸し出しているキャラが登場したと思いきや、悪役会議の廃止が仇となり物語の整合性が取れなくなったので、複数回収されていない伏線があれば彼を『物語の黒幕・全ての元凶』にすればいいという結論になってしまった」など数々の苦言を呈す面々も決して少なくない。


現にカイゼリンに偽の記憶を植え付けた「記憶改変装置」というのも発覚した回で突然現れた設定であり、スキアヘッドを黒幕にする為の突貫工事感が否めない事もあって本性を表した時点から(やや否寄りの)賛否が分かれている。


以上の変わり様から「当初は本当にカイゼリンを愛していたが、路線変更等によりボツになったのでは?」という意見もあるが、アニメージュ2024年3月号に掲載されたインタビューにてディレクター・小川孝治氏によると、やはりスキアヘッドの初期設定は現在と異なり「知識欲から世界の破滅を見たい人物」(スキアヘッド時代の「知識の宮殿」という発言もこの設定の名残)というものだった。


そこから放送中に設定が変わり、プリキュアや視聴者にとって理解できない動機を考えるにあたってシリーズ構成・金月龍之介氏が「人を人とも思わず入れ物扱いする」ということを考案し、CV担当の宮本氏にも設定変更の旨を伝えたという(当初は「プリキュアの行いこそが悪である」という展開案もあったが、子供達が望まない展開であることや尺の問題から見送られた)。


よって、スキアヘッドとダークヘッドのキャラクター像が初登場時で別物のように見えたのはこのような背景があったからだと思われる。


一方で「愛するお方」発言についてはかなり無理のあるフォローがされている事(「スキアヘッド自身が愛する人」ではなく「スキアヘッド自身の力を愛する人」という意味)や、アンダーグ帝国の三幹部の終着点における本編描写とインタビューにおける乖離のある発言から (「コツコツ積み重ねて来た結果綺麗に着地できた」とあるが、本編ではバッタモンダーを除いて敗北し改心~加勢に来るまでプリキュアとの絡みが一切ない…など)「敵側の描写や設定についてはあまり考えられていなかったのでは?」という疑念を完全に晴らすには至らない回答となった。


この路線変更で一番影響を受けているのが41話で、騙すのならカイゼリンの前だけで良いはずなのにキュアスカイに対して「愛するお方がそれを望んでいるからだ」と言ったため収拾がつかなくなってしまっている(「計画を隠すため敵に対しても徹底的に嘘をついた」ともなり、作中のダークヘッドの周到さを加味すれば納得できなくもないが...)。


関連タグ

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