概要
マリオの変身形態のひとつ。狸の着ぐるみを着たような姿となり、しっぽマリオのように後ろに生えた尻尾で攻撃したり飛んだりできるほか、地蔵マリオへと変身できたりする多彩な技を持つ。
作品によって変身アイテムや能力にやや差があることがある。
作品別
スーパーマリオブラザーズ3
「タヌキスーツ」を着ることで変身する。この作品ではしっぽマリオの上位互換であり、回転して尻尾をぶつける「しっぽアタック」ができる・助走をつけてジャンプしボタンを連打すると、一定時間尻尾を振って空を飛ぶことができる・落ちるときにボタンを連打すると、ゆっくり降下できる点はしっぽマリオと同じ。
さらに追加能力として、前述の通り十字下キーとBボタンを同時に押すことで、「地蔵マリオ」へ変身できる。地蔵マリオは動けないものの、変身中は無敵であり、敵に接触してもダメージを受けず素通りする。また、空中で変身して敵を踏みつけることで、通常では踏めない敵も倒すことができる。スターの無敵状態でも倒せないクッキーを唯一倒せる攻撃である。
また、カエルマリオの時と違って通常のアクションに制限も無いため、地蔵マリオの変身能力をうまく使いこなせば、強力な変身形態となる。
タヌキスーツを入手できる場所は、W4の最初の土管左のキノコハウス(ただし、岩が塞いでいるため、入るにはハンマーが必要)と、W5地上のキノコハウスである。この他W4、W5、W7の一部のキノコハウスでは一定確率で獲得できる。
コース中には、W4-5、W5-5、W6-3、W7-砦1の隠し土管にある。W4-5とW6-3はつたを登った先の土管に入り口がある。W5-5のは土管の入り口をブロックが塞いでいるので、尻尾か甲羅で壊そう。W7-砦1はしっぽがない場合クリアに必須なので必ず取ろう。
英語版ではしっぽマリオが「Raccoon Mario(アライグママリオ)」と訳されているためか、こちらは「Tanooki Mario(タヌーキマリオ)」と綴りを少し捻ってそのままの名称を使っている(ただし、「Raccoon」は英語で「タヌキ」の事も意味しているため、表記は間違っていない)。
また、あちらでは地蔵があまり知られていないためか地蔵マリオは「Statue Mario(石像マリオ)」と訳されている。
なお、しっぽマリオやタヌキマリオの縞々のしっぽは実はタヌキの特徴ではなく、アライグマのしっぽに見られるものである。
日本でよく誤解されるタヌキの特徴でしましましっぽが挙げられやすいのだが、その理由としてタヌキマリオもその原因の一端を担っているのではと言われることもある。
小ネタ・バグ
多くがFC版限定のネタだが、SFC版以降で起こるものもある。
- タヌキマリオの状態でコクッパを倒して城に戻ってくると、王様からのお礼のメッセージが変わる。
- FC版では、城に入った瞬間に地蔵に変身すると、ゲームがフリーズしてリセットするしか無くなる。
- 地蔵の状態では飛行船などにあるバーナーの炎も踏んで倒せるが、FC版とSFC版では右向きと上向きの炎は倒せるが、左向きの炎だけ何故か踏んでも倒せない(当たり判定が無い)。GBA版では倒せるようになっている。
- FC版では地蔵状態で物を持つ事ができる。対象はボム兵と白ブロックで、ボム兵は動いている状態を地蔵で踏みつけ、地蔵のままでBボタンを押しながら止まったボム兵に触れると持てる。白ブロックは普通に真上で地蔵に変身してBボタンを押していると持てる。どちらも、灰色のタヌキマリオの状態になり、地蔵らしく動く事ができない無敵状態だが、左右の向きを変える事だけはできる。
- 地蔵状態で特定のパワーアップアイテムを取ると詰む可能性がある。
- FC版では5-3の「くつクリボーの靴」、7-8などの「ハンマースーツ」を地蔵状態で取ると詰む。これをやると灰色のカラーリングでその状態へ変身し、地蔵の無敵状態のまま動き回れるようになるが、土管に入れなくなるので先のエリアに進む事ができず、タイムアップを待つしか無くなる。それでも5-3は同エリア内の「スーパーこのは」が出るブロックが残してあればそれを取得して地蔵状態を抜け出す事ができるが、それが無い場合、または同エリア内に他のアイテムが無い7-8の場合、変身した時点で詰む。
- 上記のバグは海外版やSFC版以降のリメイクでは修正されているが、その代わりなのか、SFC版でのみ3-9などにあるカエルスーツで同じ現象が起こるようになっている。
- 坂道の途中に地蔵状態で着地すると、地蔵のまま滑ることができる。FC版では、5-2や7-3など、ステージ開始直後に坂がある場所で滑って地蔵のまま画面端にはみ出すと、何故かミスになる。
- FC版では、7-1の「同エリア内の別の場所に出る土管の、入り口が横向きの土管」の入り口の目の前で地蔵に変身し、変身が解除された直後に土管に入ると、バグって土管の途中でマリオが出てきてしまう。
スーパーマリオアドバンス4
本編では追加効果はないが、カードe+コースでは変身後の地蔵マリオに新たな効果が追加されており、透明なブロックが見えるようになる能力と灰色のブロックを壊すことができる能力がある。
スーパーマリオ3Dランド・3Dワールド
その後はマントマリオやバニーマリオ、はねマリオなどが登場したため、長らくしっぽマリオ・タヌキマリオ共に『スーパーマリオコレクション』や上記『スーパーマリオアドバンス4』などリメイク版のみの登場だったが、2011年の『スーパーマリオ3Dランド』で、新作として23年ぶりにタヌキマリオが復活する。
この作品では「スーパーこのは」で変身することになっているほか、滑空能力はあるものの地蔵への変身能力や飛行能力はなく、飛べないしっぽマリオのような存在となっている。
余談だが、しっぽマリオの方はその後1年遅れの『Newスーパーマリオブラザーズ2』で復活している。
ただし、クリア後にはタヌキマリオの上位存在である地蔵変身能力を備えた地蔵タヌキマリオに変身することができるようになる。これには地蔵このはという別のアイテムが必要になり、外見も首元に赤色のスカーフを巻くなどやや違ったものとなっている。
なお、今作からはルイージが変身すると狸ではなく狐の耳と尻尾が生えた「キツネルイージ」になる。
また、さらに上位互換として完全無敵の「しろタヌキマリオ」もある。同じコースで5回ミスすると出現するアシストブロックから手に入る「無敵このは」を取ることで一時的に変身でき、コースをクリアすると通常のタヌキマリオに戻る。
『スーパーマリオ3Dワールド』ではピーチ姫・キノピオ・ロゼッタもそれぞれ「タヌキピーチ」「タヌキキノピオ」「タヌキロゼッタ」に変身。
だがルイージだけは依然「キツネルイージ」のままである(海外ではルイージも名称のみ「Tanooki Luigi」で統一されている)。
マリオカート8
追加コンテンツ第1弾としてネコピーチやリンクらと共にマリオカートシリーズ初参戦。
分類は中量級。ジャンプアクション時に稀に地蔵マリオに変身したり、クラクションの音が原作のしっぽを振った時の音だったりとかなり凝っている。
『マリオカート8デラックス』では最初から使用可能。『マリオカートツアー』にも引き続き参戦している。
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
ドンキーコングと共にキノコ王国市街地に突入したマリオがスーパーこのはで変身。飛行能力でクッパの浮遊城の結婚式会場へ乗り込み溶岩に落ちそうになったルイージを間一髪で救出。
その後クッパがキノコ王国を破壊しようと撃ち出したマグナムキラーを阻止すべく尻尾攻撃でマグナムキラーの目を攻撃して引き付け、ワープ土管へ誘導させたがその際マグナムキラーがワープ空間内で爆発した際の余波で変身が解除されてしまう。
余談
- 『スーパーマリオブラザーズ3』では、タヌキマリオの状態でコクッパを倒すと、王様から「親切なタヌキさん、どうもありがとう。お名前を聞かせてください。」と言われる。
- ファミリーコンピュータ(FC)版の5-3で、地蔵状態で靴を履くと、灰色の地蔵くつマリオとなる。地蔵状態であるため敵の攻撃は受け付けないが、土管に入れなくなるという致命的な欠点がある。これは、下キーがずっと入力されていると認識されていると思われる。このコースはクリアのために土管へ入る必要があるため解除が必須となり、そのためにはスーパーこのはを取る必要があるが、取れない場合は完全に詰む。海外版やリメイクでは修正された。
- 外国人プレイヤーにとって「タヌキ」自体見たことがない人種が多く、タヌキは架空の生物と思っているマリオをファンも多い。
そっくりさん
関連イラスト
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その他の空を飛ぶ形態