概要
2023年1月20日~2月7日まで開催された、アサルトリリィのスマホアプリ『アサルトリリィ Last Bullet』(以下ラスバレ)の2周年記念イベント。
2022年の1周年記念イベントは開催されていなかった(その代わり、1周年記念のメモリアは実装されている)ため、ラスバレで周年記念イベントが開催されるのはこのイベントが初であった。
ラスバレのイベントでは唯一、温泉旅館が舞台になっているイベントである。
問題点
2021年からリリースされたラスバレであるが、2022年はラスバレの迷走が相次いでいて、2月のメインストーリーのフルボイス消滅、3月~4月のデート・ア・リリィによる騒動、6月のブシロードが運営・開発から撤退するという事態が発生していたということもあり、ラスバレに対する杞憂や不満の声は少しずつ高まっていた。
また、2021年に実装された壱盤隊や百由を中心に、少しずつ百合ヶ丘女学院のリリィが増加している状況であり、(2021年に配信されたものの、全13話中9話が一柳隊の話という偏りになってしまったアサルトリリィふるーつと同様)百合ヶ丘女学院のリリィの過剰な優遇が少しずつ進んでいる状況だった。
ラスバレに対する杞憂の声が高まっている状況の中で、ラスバレにとっては初の周年記念イベントとして開催されたこのイベントだが、やはり以下の二つの問題点が目立っていた。
- 新メモリア・新衣装に関連する問題点
ラスバレのイベントの定番として、イベント開催時に新衣装や新メモリアが実装されるのだが、このイベントで実装されたメモリア・新衣装は、百合ヶ丘女学院(特に一柳隊)、御台場女学校、私立ルドビコ女学院のリリィが中心であり、リリース当初から登場しているはずのヘルヴォルとグラン・エプレのリリィのこのイベントに関連した新メモリア・新衣装は(このイベントにも登場しているのにも拘らず)実装されていない(一応後者はエモーショナルメモリアとして叶星のエモーショナルメモリア「吐息の距離」が追加されていたのだが…)。特に百合ヶ丘女学院のリリィ(特に一柳隊)に至っては、およそ2023年の新年イベントであった「年始めに想い重ねて」で新衣装が追加されたばかりであるのだが、何故か百合ヶ丘女学院のリリィ(特に一柳隊)のメモリアに偏っていた状況だった。そのため、以前から問題視されていた人も多かった、百合ヶ丘女学院のリリィの過剰な優遇がこのイベントでも発生していた。
しかもその中には(アニメ版の都合上)逝去キャラであるはずの結梨のメモリアや新衣装も登場している。また、彼女は2周年記念キービジュアルにもヘルヴォルやグラン・エプレを差し置いて登場している。普通逝去キャラはイベントに参加しにくいという難点があり、実際に彼女が参戦したイベントである「ユリの花咲く場所」でも、結梨の参戦については賛否両論が多かったのだが、何故かその彼女にもメモリアや新衣装が追加されている。
温泉旅館を舞台にしているイベントということもあり、温泉に入浴しているリリィのメモリアも実装されたのだが、それも楓と亜羅椰の二人だけであり、やはり百合ヶ丘女学院のリリィに偏っている。そして、それ以外のガーデンのリリィが温泉に入浴しているメモリアはこのイベントでは誰一人も実装されていない。
一方、2章ではメインストーリーのフルボイス消滅が原因で冷遇されていた御台場女学校と私立ルドビコ女学院のリリィが登場しているメモリアが実装されているのだが、御台場とルドビコで新メモリアが実装されたのは船田姉妹と来夢、幸恵だけである。御台場がメインとなるギガント級ヒュージ討伐イベントが開催されている関係上、後に実装される可能性があった椛はともかく、当時は未だに新衣装が追加されていない状況が続いていた百合亜(当時後衛用衣装しか存在していなかった)など、一部のルドビコのリリィに至っては新衣装が追加されず、それらのリリィに至っては、2023年3月~6月までされた『紅蓮の聖乙女』まで、新衣装はお預けになってしまった。さらに、久しぶりに新衣装が実装された幸恵が何故か後衛用衣装になるなど、扱いとしてもあまり良くない。
そもそも、同じく温泉旅館を舞台にしたイベントが開催されていたソシャゲに『きららファンタジア』の「エトワリア湯煙事件録-化猫旅館と木天蓼の湯-」「異種族混浴温泉街」「大脱出!温泉プリズン」が存在しているが、あちらの場合、(そもそもオールスター作品という理由もあるのだが)召喚可能なクリエメイト(本作で例えるとメモリア)が作品毎に1人ずつ追加されている(2人追加された例外もある)というバランスの良い配分(しかも、本作における百合ヶ丘女学院と同様、過剰に優遇されていた『ご注文はうさぎですか?』については上記の三つのイベントで温泉イベント専用の衣装が実装されていなかった)になったのに対し、こちらの場合は完全に百合ヶ丘女学院のリリィに偏っている状況であり、(現在でもそうだが)本作における百合ヶ丘女学院の過剰な優遇が多すぎる。
なお、このイベントでヘルヴォル・グラン・エプレの新メモリアが実装されなかった理由としては、このイベントの後に開催された「カラフルデイズ・エンド」「楯のメイドとバレンタイン」が控えていたという理由も存在しているが、そもそもこの二つのイベントは、前者はメインストーリー3章、後者はバレンタインイベントであり、2周年記念イベントの内容とは全く関係ない。
- アルティメットメモリア関連の騒動
2周年記念イベントであるこのイベントの開催中に、予告無しでアルティメットメモリアが実装されたのだが、これについても、メモリアムーンを使うことが出来ないという点や、(本作に限らず他のソシャゲでもそうだが)パワーインフレによる懸念もあったためなのか、アルティメットメモリアが実装された際には批判の声が高まっていたこともあった(なお、当時実装されたアルティメットメモリアでも、このイベントの新メモリアと同様、百合ヶ丘女学院のリリィ(特に壱盤隊)に偏っていて、この時に実装されたアルティメットメモリアは全て壱盤隊のメモリアであった)。アルティメットメモリアの実装が原因で、ラスバレに対する杞憂の声が高まってしまい、一時期にはラスバレのサービス終了が近付いているのではと感じる人も多かった(現在はその杞憂を押し退けて、現在もリリース中であるのだが)。
なお、蛇足になるが、同様の事例をやらかしたソシャゲとしては『少女☆歌劇レヴュースタァライト -Re LIVE-』が存在する。あちらも同年10月に、6周年を目前にして、予告無しで星5舞台少女が実装された。しかし、その際にも、(スタリラはそれ以前からそうだったのだが)パワーインフレの懸念などもあって、「(インフレによって)破壊され尽くした環境を更に壊すのか」などのような批判の声が多かった。実際に星5舞台少女によって、対戦環境のインフレが急速に悪化。アルティメットメモリアの登場によって杞憂の声が高まっものの、現在でもリリース中であるラスバレとは異なり、スタリラは星5舞台少女の登場などによって、これ以上満足できる運営を持続することが困難になってしまい、2024年9月30日にサービス終了することが決まってしまった。
- 結論
ラスバレにとっては初の周年記念イベントとして開催されたこのイベントであったが、前述の二つの問題点が目立つイベントになってしまった。特にアルティメットメモリアが実装された際には、当時のラスバレに対する杞憂の声が高まる事態にもなってしまったこともあり、本来なら2周年記念イベントで賑わっていたつもりが、アルティメットメモリアによって一変し、ラスバレに対する杞憂の声が高まってしまうという結果になってしまい、多くのファンからもサービス終了する可能性が高いのではと言われてしまったこともある。
それ以前にギガント級ヒュージ討伐イベントで登場していた御台場のリリィはともかく、ルドビコに至ってはメインストーリー2章以来の登場となったが、実装されたのは来夢と幸恵の二人だけであり、御台場のリリィも船田姉妹だけ。ヘルヴォルとグラン・エプレのリリィは誰も実装されないという事態になり、その一方でアルティメットメモリアも含めて、百合ヶ丘女学院のリリィに偏ってしまっているという状況となり、『きららファンタジア』の「異世界でもうさぎですか?」と同様、キャラの過剰な優遇が見られる結果になってしまった。
そのため、周年記念イベントという重要な立場でありながら、後述する3.5周年イベントと同様、百合ヶ丘女学院の過剰な優遇が存在していたイベントとなり、アルティメットメモリアの件も含めて、反省点がかなり多いイベントになってしまった。
なお、このイベントの反省もあるのか、後に2024年に開催された3周年記念イベント「Dreamin’☆Celebration」で、このイベントではメモリア・衣装関連で扱いが良くなかったヘルヴォルとグラン・エプレのリリィを中心に新メモリアや新衣装「ドリーミィパレード」が実装されている。特に「ドリーミィパレード」については、(後にクリエイターズコラボメモリアで実装された瑤・千香瑠・姫歌も含めて)全員に新衣装が実装されるという、このイベントとは全く異なり、かなり良い扱いになっている。
また、周年記念イベントも、2周年記念イベントはこのイベントだけだったということもあって、それによって扱いの良くないリリィが多かったということもあるのか、2.5周年記念イベント以降は、周年記念イベントを2回連続して開催するようになった。2.5周年記念イベントや3周年記念イベントを例にすると、前者は「Summer Lilies Vacation」と「Twinkle Lilies Party」を、後者は「Dreamin’☆Celebration」と「幻想スリリング・パーティ」を2回連続して開催している。
その一方で、このイベントの開催中に実装されたものの、批判の声が多かったアルティメットメモリアについては、それ以降も周年記念イベントの開催中に実装されることが多くなってしまっている。
だが、2024年7月に開催された3.5周年記念イベントでは、再びこのイベントのように百合ヶ丘女学院のリリィの過剰な優遇が悪化してしまった。
具体的に言えば、2024年7月~8月までに開催された3.5周年記念イベントは、明らかに新メモリアや新衣装の実装が、壱盤隊を中心として、百合ヶ丘女学院のリリィにかなり偏っていた(しかも、このイベントと同じように、アニメ版の都合上、逝去キャラも新衣装が追加された)。その一方で、百合ヶ丘女学院以外のリリィについては、クエレブレのリリィに対しては新メモリアや新衣装が追加されたものの、それ以外は1つずつしか実装されていない。特にヘルヴォルに至っては千香瑠に新衣装が追加されただけ、グラン・エプレについてはクリエイターズコラボメモリアだけ(但し、もう一つの神庭のレギオンである生徒会防衛隊については、秋日だけ新衣装が追加されている他、鈴夢と一緒に登場している新メモリアも実装されている)という状況になってしまい、このイベントと同じようにかなり不遇な立場になってしまった。そして、御台場とルドビコだが、前者は純の新衣装が追加されたのに対して、ルドビコは誰一人も実装されていない。
一方で、百合ヶ丘女学院のリリィについては、逝去キャラである美鈴の追加された点で過剰に優遇されていると思われる人も多いが、それだけではなく、ミニイベントも3.5周年記念イベントの間に2回開催されていたが、両方共に百合ヶ丘女学院のリリィがメインであり、明らかに百合ヶ丘女学院のリリィに偏りすぎているかのような展開になっていた。他にも、明らかに百合ヶ丘女学院のリリィ(特に壱盤隊)に偏っているクリエイターズコラボメモリアも存在している状態であり、このイベントと同じか、それよりも越えるほど、百合ヶ丘女学院のリリィの過剰な優遇状態になってしまっている。なお、過去に実装された際には不評意見が多かったアルティメットメモリアも、やはり2.5周年記念イベントや3周年記念イベント(どちらも開催中にアルティメットメモリアが実装されている)と同様、依然として実装されており、その中に前述の美鈴まで実装されている。
以上のこともあり、3.5周年記念イベントは、2周年記念イベントであるこのイベントで発生した問題点を改善されていないと思われるほどの内容になってしまった。そもそも百合ヶ丘女学院のリリィに対する過剰な優遇は、2周年記念イベントと3.5周年記念イベントの間に発生した出来事(例えば「ラスバレライブ」という名前になっているはずなのに、本当に一柳隊のリリィしか出演していないライブイベント「アサルトリリィ Last Bullet LIVE トウメイダイアリー Next Page」(2023年7月2日開催)が代表的な例である)はもちろんのこと、今でも続いている状況であり(実際に『D4DJ Groovy Mix』でアサルトリリィとのコラボイベント(DJリリィも参照)が2024年9月12日~9月19日まで開催されていたが、他のレギオンにも中の人繋がりのキャラがいるはず(むにと瑤、春奈と灯莉など)なのに、あちらで登場しているのは一柳隊のリリィだけという状況になっていた)であり、百合ヶ丘女学院の過剰な優遇については一部のファンから問題視されることが多い問題点なのだが……。
関連タグ
えこひいき パワーインフレ:このイベントで発生していた問題点。前者は百合ヶ丘女学院の過剰な優遇、後者はアルティメットメモリアに関連している問題点である。