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内容編集

この先ネタバレがあります













どこへ いくの?













そっちは だめだよ














もどって おいで













青人形の部屋で鍵を探し出せず心壊を起こしたギャリーと、彼の前で動かなくなってしまったイヴ

痺れを切らしたメアリーは2人を見捨て、1人だけでも現実世界へ脱出することを決意する。


薄暗く不気味なゲルテナの世界で、ずっと一人ぼっちで、寂しい思いをしていたメアリー。

外の世界には、自分も知らないような、甘くておいしいお菓子や楽しい遊びが沢山溢れていると彼女は考えていた。

彼女はとうとう、現実世界が描かれた『絵空事の世界』の絵画にたどり着いた。

ずっと捜しているお父さんに会いたい。憧れていた友達もいっぱい作りたい。

メアリーは様々な思いを「外の世界」に馳せ、満面の笑みで絵画に飛び込んだ。


そこには見たことの無い美術館があった。とうとう外の世界に来たんだ。

メアリーは喜んで外へ出ようとする。

しかし出口のドアが開かない、それどころか美術館には誰も居ない。

やがてメアリーは素晴らしい外の世界ではなく、恐ろしい世界に入り込んでしまったと気づく。



   『わるいこ わるいこ きみのことだ』


   『おまえの こころは つくりもの』


       『暗闇の 中に』


        『おいでよ』


バイバイ


バ  イ  バ  イ    メ  ア  リ  ー


絵画であるにもかかわらず「外の世界に行く」という願い自体が間違っていたのだと突きつけられるかのように、メアリーは誰もいない美術館に閉じ込められてしまった。

どんどん暗くなっていく美術館の中をメアリーは泣き喚きながら必死に彷徨うが、今やイヴも、ギャリーも、ゲルテナの美術品達さえも傍には居ない。

そして一切の光が失われた世界でメアリーは倒れ、か弱く「お父さん…」と呼ぶのだった。



概要編集

2013年3月19日にアップグレードされた、Ib_ver1.04にて追加されたエンディングのうちの1つ。

もう一つの追加エンディングと同様、メアリー中心のエンディングである。


このルートに入ると、操作キャラがメアリーに切り替わる。本編では操作が不可能なメアリーを唯一操作できるルートでもある。

アイテム確認画面や、美術品をチェックしたときの台詞などが、イヴやギャリーと大きく違っており、メアリー自身はもちろんゲルテナの美術品達のキャラクターの意外な一面が掘り下げられている。


ギャリーが青い人形の部屋で脱出に失敗するなど、このエンディングへ入るための要素は幾つか存在し、その全てを満たすことが条件となっている。

もう一つの追加エンディングとの違いは、メアリーの好感度が高いか低いか。このエンディングを迎えるためには低い必要がある(好感度が高かった場合、「友達」のイヴを見捨てては置けないとして、メアリーが別の行動をとる)。

何も知らない場合では、分岐条件を満たすのはやや厳しい。


Ibの全エンディングの中でも、掛け値なしに誰一人救われない、最悪のバッドエンド

それまでは無邪気ながらも凶悪な悪役としての描かれ方が強かったメアリーだが、このエンディングでは、彼女自身の台詞はもちろん、日記などが新たに登場し、その中でメアリーの哀れな境遇と心中が一気に明らかになる。


美術館の中で、広い外の世界で活き活きと暮らしているであろうたくさんの人に羨望の目を向けるだけの生活。メアリーは閉じられた絵画の世界で、彼女より個に乏しい他の美術品達と永遠に暮らすしかない。

そんな境遇を嘆き、外の世界にあこがれるメアリーに感情移入するプレイヤーがこのエンディングで急増した。


そしてメアリー(とプレイヤー)の希望を絶望に叩き落す強烈かつ情緒的なクライマックスが、3人全員での脱出エンディングの追加を期待していたプレイヤーに大ダメージを与えた。

絵空事の世界に飛び込む直前のメアリーの露骨なフラグ建築振りが、プレイヤーからすると既に不憫でならない。

そして暗転の直前までメアリーを操作できるという凝った演出を採用しているため、どんどん暗くなっていく美術館の中でメアリーに迫る恐怖と焦燥がプレイヤーにもダイレクトに伝わってくる。


結果としてこのエンディングは、既に多くのプレイヤーにトラウマを残した『Ib』が更に強烈なトラウマを撒き散らす原因となった。

メアリーも救い隊のメンバーが急増したことは、もはや語るまでもないだろう。



余談編集

残念なことに、以後『Ib』に関してエンディングの追加は予定がないとのこと。

つまりイヴもギャリーもメアリーも、3人全員が揃い本当の意味で幸せなエンディングを迎えることは叶わないのだ。


ただ、もう一つの追加エンディングの方は、メアリーの視点から見てみればかなりのハッピーエンドである。


補足編集

このエンディングは本作の終わり方に3人全員の脱出が不可能である事を意味しており、絵画の世界におけるルールに忠実な結末である。


実のところ、メアリーがこの結末に陥った要因はルールを犯した者への罰である。この事は、もう一つの追加エンディングでちゃっかり確認できる。

その原因が絵画の世界でイヴとギャリーが生存していた事に他ならない。


彼らは心壊こそしたものの死んではいなかった。その事に気付かなかったメアリーはルールを守ることなく脱出した。故に、現実に出ることはおろか絵画の世界に戻ることも許されず、暗い闇の中に堕ちていってしまったのである。

作中で美術館がメアリーに警告をしていたのは、寂しくて彼女を引き留めていたのではなく、彼女がルール違反をしていることに対するものである。




関連イラスト編集

【IB】A Painting's Demise無題



関連タグ編集

Ib フリーゲーム メアリー バッドエンド



他の記事言語編集

A Certain Painting's End

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