主なスペックは「あぶくま型護衛艦」の項目を参照されたし。
概要
DE-230「じんつう」は海上自衛隊のあぶくま型護衛艦の2番艦で、ジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所(竣工当時は日立造船の舞鶴事業所)で建造され、1990年2月28日に竣工した。
「Glorious Passage」(栄光の航跡)というニックネームがある。
艦名は岐阜県に発して富山湾にそそぐ神通川(「じんずう」川と読み、岐阜県側では宮川という別名がある)に由来する。日本海軍の川内型軽巡洋艦2番艦「神通」に続き2代目で、当代は、大きさとしては旧海軍でいう駆逐艦サイズにあたるフリゲートになったものの、2番艦という点が初代の神通と共通している。
竣工当時は大湊基地を定係港とし、のちに大湊には同じ日立舞鶴で建造された同型5番艦・DE-233「ちくま」が呉から転属してきた。2011年3月下旬、3番艦のDE-231「おおよど」と入れ替わる形で佐世保基地に転属、第13護衛隊所属となり現在にいたる。
この第13護衛隊には、2022年12月15日より、次級(もがみ型護衛艦)の「のしろ」も所属しているが、この「のしろ」もまた旧海軍の阿賀野型軽巡洋艦を出自とする艦名である(3代目。初代能代ののち、海自ではちくご型護衛艦に2代目のしろが存在した)。
「川内」→「せんだい」とは離れ離れに
日本海軍で初代神通の姉艦だった、初代川内も海自の護衛艦の名に受け継がれ、同じあぶくま型の2代目「せんだい」として現代によみがえった。ただし、2代目「せんだい」は4番艦、つまり妹艦で、「じんつう」が佐世保に転属した際に、その佐世保を定係港にしていた「せんだい」は6番艦・DE-234「とね」ともども呉に転属している。さらにふるさとも「じんつう」とは異なり住友重機械浦賀工場である。
また他のあぶくま型同様、ハセガワから2隻1組でプラキット化されているが、「じんつう」は1番艦・DE-229「あぶくま」とのセット、「せんだい」は「おおよど」とのセットであることから、日本海軍の初代川内、同・神通とは異なり、名前を継いだ護衛艦「じんつう」「せんだい」は立体でも離れ離れになってしまった……。
余談
初代神通の艦内には越中国一宮・射水神社の分祀が祀られていたが、本艦の艦内神社は、より神通川に近い富山市にある鹿嶋神社に改められている。
関連タグ
かしま:本艦と同じJMU舞鶴で建造された、海自2代目の専用練習艦。