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もがみ型護衛艦

もがみがたごえいかん

もがみ型護衛艦とは、防衛省が2018年から建造を進めている新型の護衛艦である。
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概要編集

海上優勢維持のため多数配備目的とした小型護衛艦あさひ型護衛艦までの汎用護衛艦(短距離防空護衛艦)では予算の制約上、1年に1隻しか建造できなかったが、本型はコンパクト化により建造費を減らし、1年に2隻建造することができるとされている。また海上自衛隊では掃海艇を25隻から18隻に削減する計画であり、掃海艇の対機雷戦能力をある程度肩代わりできるようにしている。


本艦型の艦種記号はDEXや、30DD、30DXと呼ばれていたが、2018年4月3日、海上幕僚監部は艦種記号を「FFM」と決定した。フリゲートを示す「FF」に加え、機雷(Mine)と多目的(Multi-purpose)の頭文字の「M」を合わせた記号である。


日本でのフリゲートの建造は、旧海軍・海自を通して初めてである(もっとも護衛艦の記事にある通り、フリゲートと駆逐艦の区別は明確でないので「フリゲートを意味する艦種記号を公称する艦」という意味でしかないが)。

一方、フリゲートの保有という観点においては1972年に全艦退役したくす型(艦種記号PF、旧米海軍タコマ級フリゲート)の前例があるため、実に半世紀ぶりと言える。

また、艦番号も本型は1ケタになった。


諸元編集

排水量基準3,900トン、満載5,500トン
全長133.0m
最大幅16.3m
深さ9.0m
機関方式CODAG方式
主機
  • MT30ガスタービンエンジン×1基
  • MAN社12V28/33D-STCディーゼルエンジン×2基
推進器スクリュープロペラ×2軸
出力70,000ps
最大速力30ノット
乗員約90名
兵装
  • 62口径5インチ砲×1基
  • RWS×2基
  • Mk.41 VLS (16セル)×1基
  • SeaRAM×1基
  • 17式SSM 4連装発射筒×2基
  • 324mm3連装短魚雷発射管×2基
搭載機SH-60K哨戒ヘリコプター×1機
C4ISROYQ-1戦術情報処理装置(リンク22対応)
レーダーOPY-2 多機能型
ソナー
  • OQQ-11 対機雷戦用ソナーシステム
  • OQQ-25 水上艦用ソナーシステム(VDS+TASS)
電子戦・対抗手段NOLQ-3E 電子戦装置

艦一覧編集

以後、12番艦まで建造される。


「もがみ」は建造中に発生したトラブルの影響により工事が遅延し、本来同時進水になる予定だった「くまの」が先に進水した。なお「もがみ」「くまの」「みくま」は旧海軍の最上型重巡洋艦の艦名を、「のしろ」「やはぎ」「あがの」は同阿賀野型軽巡洋艦の艦名、「なとり」も同長良型軽巡洋艦の艦名を継承したという共通点がある。

「によど」については旧海軍に同名の艦が就役した事こそないものの、未成となった大淀型軽巡洋艦2番艦の予定艦名となっていた。一方、「ゆうべつ」については旧海軍で用いられた事のない艦名である。なお「やはぎ」「あがの」「なとり」以外は全て乙型警備艦(DE)クラスの護衛艦の艦名として用いられた事のある名称である。

最上型3番艦の鈴谷の名は、由来である樺太の鈴谷川がロシア領となっているので海自には継承されていない。また大淀型1番艦の大淀の名は既に既存の護衛艦に命名済みであり、もがみ型最終12番艦進水まで名前が空いていない可能性もある。となると、このまま阿賀野型の名を使うならば、10番艦以降のどこかで阿賀野型4番艦・酒匂からとって「さかわ」になるかもしれない。長良型でもネームシップの長良と5番艦・鬼怒が現在海自で未使用のままなので、これらも「ながら」「きぬ」として復活するチャンスはある。


関連タグ編集

護衛艦 フリゲート 海上自衛隊

あぶくま型護衛艦・・・前級(艦種記号はDE)

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