「あい わかった」
「嘴平伊之助って書いてあるな これがお前の名前じゃろう おっ父とおっ母がつけてくれたんじゃ 大切にせいな」
概要
漫画『鬼滅の刃』の番外編『伊之助御伽草子』に登場する老人。本名は不明。
嘴平伊之助が幼少期を過ごした山の麓の民家に住んでおり、孫のたかはると二人で暮らしていた。
伊之助が成長した時間軸である物語本編では生存しているのかは不明。
ある日、留守番をしていた時に家に迷い込んだ幼少期の伊之助に餌を与えたことで、家に寄り付くようになった。
たかはるからは寄り付かせないように注意されるが、物忘れが多くなっていたため、祖父は了解しても、その後すぐに伊之助を招き入れるのを繰り返していた。
別の日には、伊之助を膝に抱えながら百人一首を読み聞かせ言葉を教え、まるで初孫のように可愛がることになる。
伊之助が着用していた褌から彼自身の名前を教え、上記の台詞のように、両親から貰った名前を大切にするように伝えた。「猪突猛進」や「須らくひれ伏し」等、伊之助が意外に小難しい単語に詳しく語彙が豊富なのはこの祖父の影響と思われる(なお、乱暴な口調はたかはるによる影響)。
家に寄り付くようになった頃から伊之助は猪の皮を頭に被っていた為、たかはるからは「奇妙な動物」と煙たがれ口汚く罵しられた一方、この祖父は彼を人間として扱っていた。
本編では、ある人物が「特に老人や子供は、見た目は人間であっても人ならざる者だと勘づくことが多い」と語っており、祖父も人間であることになんとなく勘づいていたのではないかと考えられる。