概要
『ジョジョの奇妙な冒険』第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場するマンガ家、岸辺露伴のセリフ。
全文は「この岸辺露伴が金やちやほやされるためにマンガを描いてると思っていたのかァーッ!!」。
このセリフが発されたのは、家にサインをもらいにきた広瀬康一と間田敏和に「ヘブンズ・ドアー」をかけ、『本』を読もうとした際の康一からの問いに対して。「ぼくの体験を読まなくったってあなたは十分りっぱなマンガ家だ」「世間が認めてる」「同年代の誰よりも恵まれている」と言った康一に、露伴は
「 この岸辺露伴が金やちやほやされるためにマンガを描いてると思っていたのかァーッ!! 」
「ぼくは『読んでもらうため』にマンガを描いている!『読んでもらうため』ただそれだけのためだ」
「そしてぼくは『読んでもらうため』毎日毎日『リアリティ』のある題材(ネタ)を探し続けている!」
と返した。
岸辺露伴は、『読んでもらうため』ならばクモを舐めることだろうと山をいくつも買うことだって、強いパンチを喰らったことさえ「経験」として自身の作品に昇華させる。このセリフには、その狂気的なまでの岸辺露伴の信条が如実に表れている。
実写ドラマ版
NHKが制作した実写ドラマ版『岸辺露伴は動かない』でも、第4話「ザ・ラン」で不動産屋との会話中に再現された。
小説版
ウルトラジャンプ2021年11月特大号に掲載され、スピンオフ小説集『岸辺露伴は倒れない』に収録された、北國ばらっどによる短編「原作者 岸辺露伴」にてパロディされた。
集英社の編集者がしきりに「露伴の作品を実写映画化すれば、そのトロフィーの力により発行部数も利益も膨れ上がる」と勧めてくることに対して苛立った露伴が
「 この岸辺露伴がァ─── 」
と叫ぼうとしたところ、編集者に
「 金やちやほやされるために漫画を描いていないのは分かってるからァ──────ッ! 」
と見透かされ、セリフを被された。
遮られた露伴は
「 ……セリフに割って入ったらダメだって分かんないかなぁ〜〜…… 」
と、半ば諦めたように返している。