「はい チーズ!」とは、「はい、これが美味しいチーズですよ。」という意味である。
これは日本に限った話ではない。海外では、写真を撮る側の人が「say cheese!」(チーズと言って!)と言い、撮られる側の人が「cheese!」(チーズ!)と言い、撮影をする。
なぜチーズなのか
では、なぜ「はい チーズ!」というのだろうか。チコちゃんによると、「チーズが美味しかったから」らしい。しかし、美味しい食べ物はチーズだけではない。なのになぜ「はい バター!」などではなくチーズなのだろうか。というのも、発祥はフランスらしく、写真を撮る側が「チーズ」と言ったことが起源らしい。「チーズ」の現地の発音では口元が「イー」となり、口角が上がるのだという。外国人が「cheeze」と発音すると、母音が「イ」であることから、自然と口角が上がって笑顔になる。このようにして、写真を撮られる側を笑顔にさせることが目的だった。
カメラがまだ一般家庭に普及していなかった頃、写真を撮ることができるのは写真館のみであったが、写真館での写真撮影は非常に高価なものであったため、撮られる側は、失敗できない・動いてはいけないと、緊張して顔の表情が硬くなりがちであった。そのため、カメラマン達は撮られる側をなんとか笑顔にしたかったそうだ。
口元が「イー」の形になる言葉はチーズだけではない。しかし前述の通り、チーズが美味しい食べ物であり、馴染みが深いことなどから、写真撮影の際に使用する掛け声として選ばれたらしい。
しかし実際、チーズを掛け声として使う国は、世界では日本とロシアとフランスくらいだという。世界的に見れば、チーズ以外の掛け声を使用する国も結構あり、例えば、中国では「ナス(茄子)」(中国語の発音がチーズに近い)、韓国では「キムチ(김치)」、スウェーデンでは「オムレツ(omelett)」、スペインでは「ポテト(patata)」、メキシコでは「ウィスキー(whisky)」などと言っているらしい。