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君達は小熊を見て思い出す、小熊座の少年ボック

そして呼びかけるだろう、ボック

北海道の原野を逃げ惑うボック、戦えゲン!ボックを守れ!

北海道シリーズ第2弾!

みんなで見よう「ウルトラマンレオ」!!

放送日編集

1974年8月23日

登場怪獣編集

小熊座人ボック

牡牛座怪獣ドギュー

STORY編集

城市的北方星空

ナレーション「夜空に輝く数々の星座…ご覧なさい、あれが白鳥座、射手座、水瓶座、大熊座、小熊座…事件はこの小熊座から起きた!」

宇宙空間を飛び回る二つの炎。MACの宇宙ステーションでこれを発見したゲンダンにこれを知らせるが、ダンは珍しく座ったまま居眠りをしており、暫く呼びかけて目を覚ました。

ゲン「宇宙怪獣でしょうか?」

ダン「う〜ん…仲間喧嘩だろう」

ゲン「小さい方が、大分虐められてるようです…助けてやりましょう」

ダン「いや、我々の任務は地球の安全を守る事だ。他の事で動く訳にはいかん」

机へ戻ろうとするダンだが、ゲンが呼び止める。

ゲン「隊長…!」

ダン「ん?」

二つの光はMACステーションを通り過ぎ、地球へと降下。レーダーで場所を確認すると、反応は北海道へと近づいていた。

ゲン「隊長…!」

ダン「全員出動!…というとこだが、我々2人か?」

ゲン「マッキー2号を用意します」

ダン「うん、こっちは自動に切り替えとこう」

ゲン「はい!」

どういうわけか、基地にはゲンとダンの2人だけ。ダンは呼びかけてからそれに気づいたらしく若干和み、2人でマッキー2号に乗り込んで北海道へ飛ぶ。二つの飛行物体はそれより早く、北海道の大地へ着弾し炎を挙げた。

ナレーション「モロボシ・ダンとゲンは、赤い閃光が落下した地点、北海道・手稲に飛んだ」

現場の近くに到着し、着陸して調査を開始。マックシーバーが怪獣反応を示す先には、まだ人気のない遊園地があった。誰も乗っていないが動いている遊具を尻目に、歩みを進めるダンとゲン。やがて山の開けた場所へと入って行くと、別々の方向から反応がある事が判明。それぞれ二手に分かれる事に。

ダンと離れて捜索を続けるゲンに、急な雨が降り注ぐ。慌てて木の影に隠れて水を払うゲンの足下に、何やら違和感が。見てみるとそこにいたのは可愛らしい一頭の子熊だった。びっくりさせるなと言いつつも笑顔で子熊を撫でてやるゲンの前に、今度は1人の少年が現れる。大きな葉っぱを傘代わりに持つ少年に、ゲンは「君の熊かい?」と尋ねると少年は頷く。こんなところで何をしてるのか聞いてみると、少年が指差した先には木の枝を組み合わせた墓が。誰のか問うと、少年は無言のまま子熊をじっと見つめる。この熊の親のものだと察したゲンは、猟師に撃たれたのかと聞くが少年は首を横に振る。そして、大きな葉っぱをゲンに渡すのだった。少し考えるが好意に甘える事にして、傘を受け取るゲン。すると少年はどこかへ去っていく。

ゲン「あ、ちょっと!君の名前は?」

少年「…ボック」

ゲン「"ボック"?」

振り向きざまにそう答えた少年。すると、腕のマックシーバーの反応が急激に遠ざかるのを確認。もう一度同じ方向を見れば、既にボックの姿は消えていた。

やがて雨も止んだところで、ダンと合流するゲン。

ゲン「隊長!どうでした?」

ダン「だめだ、そっちは?」

ゲン「ボックという少年に会いました。これを貰いましたが、見失ってしまいました」

ダン「ボック…?じゃ昨夜墜落したのはボックだったのか」

ゲン「知ってるんですか?あの子を」

ダン「うん、小熊座に住んでいる生物だ。小さな体だから、子供に姿を変えているんだ」

ゲン「地球人に害は?」

ダン「ボックは大人しい奴だ、しかしボックを追ってきたのは、ひょっとするとドギューかも知れんな」

ゲン「"ドギュー"?」

ダン「牡牛座に住んでいる宇宙の嫌われ者だ!ボックが大人しいことを良いことに、いじめ回っていると聞いたことがある…」

ゲン「ドギューという奴は、地球に害を与えるかもしれないんですか?」

ダン「うん、もう一度飛んでみるか」

ゲン「はい!」

2人は再びマッキー2号に乗り込み、空からボックもといドギューを探し回る。だが…

ナレーション「空から、地上のレーダーから、牡牛座の凶暴怪獣・ドギューの行方が探索された。しかし…」

夜の街にひっきりなしに鳴り響くパトカーのサイレン。町のあちこちで、人間が血を流して死んでいた。救急車も町中を走り回る。

ナレーション「一夜の内に、何人もの人が得体の知れぬ怪獣に襲われ、殺された。人間だけではない、牧場の牛や羊にも被害が出ていた」

牧場では従業員達がパニックを起こし、手稲の町を恐怖が包んでいた。ダンとゲンは手稲のレジャーランドを拠点に捜査を続け、聞き込みに出ていたゲンがマックカーで帰還した。部屋ではダンが地図を広げ、赤鉛筆で地点を囲っていた。目撃者の話では、怪獣は熊のように毛むくじゃらな見た目だったという…

やがて2人はレジャーランドを出発し、囲んだ地点を×印で結んだ地点へ向かう。そこは熊牧場であり、たくさんのエゾヒグマが戯れていた。

ゲン「ははっ、可愛らしいなあ!こいつらの中に、怪獣が紛れ込んでるなんて、考えられない!」

ダン「うーん、この北海道では、まだ毎年5、6件の熊の被害が起きている。人々の恐怖に怪獣がつけ込んで、熊になりすましているのも十分あり得る」

牧場を歩き回っていると、ゲンがボックを発見。ボックは二頭の子熊を連れて遊んでいた。ダンは笑顔でボックに歩み寄る。彼らは顔見知りだったのだ。

ボック「あはは、おいでおいで!よしよし、フフフ、よしよし…」

ダン「ボック!」

ボック「あっ、セブン!」

ダン「ボック、久しぶりだね。どうしたんだこんな所で?」

ボック「ドギューが、この子熊のお母さんを殺したんだ…」

ダン「一昨日の晩だね?」

ボック「ドギューに追われて、林の中に逃げ込んだら、そこに熊の親子がいた。ドギューは、僕と間違えて殺したんだ」

ダン「それで、この子熊を育てるつもりなんだね?君のお母さんも…ドギューに殺されたんだってね」

ボック「…ドギューは、僕が大きくなって、お母さんの敵討ちするのを恐れて、今のうちにやっつけようとしているんだ」

ゲン「ボック!昨日は傘をありがとう。それも、ドギューの行方は分からないのかい?」

ボック「うん…あっ、よしよし!」

ゲンもボックと一緒に子熊を撫でる。すると、そこに禿げた猟師の男を先頭に、沢山の農民やら作業員やらがツルハシや鉄砲や棒やらの武器を手に走り込んできた。

男「いたいたいたいたいた!あ、あの子供だ!」

ダン「どうしたんです?」

男「どうした?見ればMACらしいが、そんなこともわからんのか!この子供は怪獣なんだ」

ゲン「馬鹿な事を言うな!」

男「馬鹿な事?俺は見たんだ!怪獣が牛を殺してる所をな、殺し終わると怪獣は、スーッと子供の姿になったんだ」

ダン「子供なら他にもいる」

男「俺の見た子供は、子熊を連れていた!おいやっちゃえ!」

ダン「待て!!」

ダンはボックを見つめるが、ボックは首を横に振る。やはり優しいボックがそんなことをする訳がない。

ゲン「この少年が怪獣に変身できるという証拠は、何もないじゃないか!」

男「じゃあ何故MACがここにいるんだ?MACでも、怪しいと思ったからこそ、ここを調べに来たんだろう?」

農民達「そうだそうだ!」

男「やっちまえ!」

ゲンとダンが引き止めるのも聞かずに男達はボックを捕まえようとズイズイ押し入って来る。逃げるボックを追う男達を止めるべく、ゲンとダンは急ぐ!

(Aパート終了)

片方の子熊と牧場で別れ、森で出会った子熊と逃げるボック。走る内に先日ゲン達が訪れた遊園地に差し掛かり、設備の影に隠れて農民達を撒くことに成功。そしてあの時ゲンと、そしてこの子熊親子と出会った森へ逃げ込む。これで安心かと思われたその時、ボックの眼前にあの禿げた猟師の男が立ちはだかる。すると、男の目が緑色に光った。

ボック「お前は…ドギュー!!」

ドギュー「ハハハハハハハハ!」

猟師の正体は、地元民を利用してボックを仕留めようとしていたドギューだった。ドギューは斧を振り回し、木を次々切り倒してボックに迫る。そうして倒れた木によって、子熊が下敷きにされてしまった。死も恐れず子熊の前に立ち塞がるボックに、ドギューが斬りかかろうとした時だった。間一髪でゲンとダンが間に合い、振り翳した斧をマックガンの銃撃が貫いた。一緒に先程の農民達も現れる。

ゲン「何をする気だ!」

ドギュー「怪獣退治だ」

ゲン「勝手な真似は許さん!」

ドギュー「勝手な真似だと?おいみんな!やっと怪獣を捕まえたんだ、早いとこやっつけてしまおうじゃねえか」

農民達「そうだ!」

ダン「待て!」

ボック「セブン、こいつがドギューだ!」

ダン「何!?」

ふと見ると、ゲンのマックシーバーが怪獣反応を示していた。

ゲン「貴様…!」

ダン「みんな!騙されてはいけない、こいつこそ怪獣なんだ!」

ドギュー「ハハハハハハハハ!出鱈目を言うな、追い詰められてとんでもねぇこと言い出しやがる!」

農民「ふてえ野郎共だ、MACだろうと何だろうと構わねえ!一緒にやっつけちまえ!」

農民達「オーッ!!」

ダン「待て!!」

農民達はゲン達にかかろうとするが、ゲンがドギューにMACガンを突きつけている為動けなくなる。すると、ボックはふと先程の子熊に縋りついて泣き出す。子熊は既に死んでいたのだ。悲しみに暮れるその姿に皆が鎮まりかえっていると、その涙が下のクロユリに当たり、綺麗な花が開いた。

クロユリ

農民「あっ、花が開いたぞおい!」

ドギュー「え〜いくそう、こんなたわいもない手品に騙されるな!」

ボック「ドギュー…!正体を現せっ!!」

ドギュー「ハハハハ…!」

ボックに襲いかかるドギューをダンがスティックガンで弾き飛ばし、更に仕込み杖によって煙を浴びせる。すると、煙の中で苦しむドギューはニヤリと笑うと共に…

牡牛座怪獣ドギュー

巨大な牛の怪獣の姿を現し、吠え立てる。ゲンはダンの指令で農民達を避難誘導し、ダンはボックに逃げるよう言うが、ボックは首を横に振り子熊から離れない。ダンはボックを守るためマックガンでドギューを狙い撃ち、農民達を逃し終わったゲンもマックガンを発射。ドギューも木を引っこ抜いて折り、投げ飛ばす。それでも怯まず戦うダンに対し、ドギューは突進のような動作で暴れる。ゲンもレオへと変身し、ドギューに立ち向かう!

ゲン「レオーッ!!」

ドギューの前に立ち塞がり、キックやチョップでドギューを攻撃。頭を狙って攻めるが、ドギューも怪力で反撃。ダンもマックガンをホルスターにしまい、ボックと共に戦いを見守る。両者は打撃の応酬を繰り広げ、レオはドギューに組みかかろうとするが弾かれて転げる。しかしドギューのボディプレスを躱し、再度組みかかるが投げ飛ばされてしまう。背中を強く打ち立てないレオに、ドギューは突進をかける。だがレオもそれをキャッチし、反動でドギューの背中に乗って頸にチョップを繰り出す。

再び組み合うがパワー勝負はドギューに分があり、何度立ち向かってもその強靭な肉体に弾かれてしまう。ボックが声援を送る中、レオはドギューのバックを取り、ジャーマンで投げて更に追撃をかけようとするが、ドギューに回避される。そして逆にドギューの追撃を受けてしまい、そしてドギューの爪がレオの目に命中!レオは苦悶の声を上げ、のたうち回る。

ナレーション「恐るべき牡牛座の怪獣ドギューの目潰し攻撃は、遂にレオの目を…!」

目を押さえて激痛に苦しみ、更に視界を封じられたレオ。どこから来るかわからない攻撃に狼狽し、敵の罠に嵌ってしまう。ドギューに一方的に嬲られるレオの姿に、ボックは先程のクロユリを2本引き抜く。

ダン「ボック…!」

ボック「これは、お母さんの形見なんだ…!」

なんとあのクロユリは、母がボックに遺したものであった。ボックはドギュー目掛け、2本ともクロユリを投擲。

ナレーション「小熊座の少年ボックの一念を込め、母の形見のクロユリは飛ぶ。レオ、頑張れ!」

ドギューの猛攻にふらつくレオだったが、ドギューがレオを投げ飛ばしたその瞬間、プロペラ状になった2本のクロユリがドギューの目に突き刺さった!

ボックの勇気ある行動に、ダンは彼を笑顔でさする。これによってお互い同じ目の見えない条件下に置かれ、ドギューは苦しみの声を上げる。レオもドギューも手探りでゆっくりと歩み、ボックはレオに対して「レオ、頑張れ!右!もうちょい右!」と応援する。

一旦はお互い視界がないことからすれ違う両者だが、同時に後退りをした事で遂に互いの位置を掴み、振り返る。レオが素早く両手を前に翳すと、その手はドギューの両目のクロユリに当たり、押し込まれたドギューの両目に火花が走る。ドギューは吹っ飛び、赤い煙を吐いて苦しんで、やがて動きを止める。しかしまだ目の見えないレオは、手探りで足下の石を握ると、ドギューの倒れた方へ投げる。石はドギューの目のクロユリに命中し、鳴った音でレオがドギューの位置をまた把握したばかりか、回転するクロユリが風を起こしドギューの体を起き上がらせた。

レオはレオブレスレットを握るとそこから光のカッターを放つ。カッターは2つに分裂してドギューの両足を切り裂き、ドギューは爆死した。

視界も回復し、レオはボックにVサイン。ボックは手を叩いて「やったー!」と喜び、ダンも笑顔をたたえる。

(場面転換)

山を登っていくダン、ゲン、ボック。

ダン「どうしても小熊座に帰るのかい?」

ボック「うん」

ゲン「僕は獅子座から来たんだけど、今ではこの地球が一番大切な故郷だよ?ここはいい所だ…良かったら、君も一緒にこの地球に住まないか?」

ボック「ううん」

ゲン「なぜ…」

ボック「僕のために、お母さん熊を殺してしまった…ここは、悲しい思い出が多すぎます!…じゃ、さよなら…!」

笑顔でダンやゲンと握手を交わし、レオの変身ポーズを真似るボック。ゲンやダンもその姿に笑い、ボック自身も少し照れ臭そうにすると、手を胸の前でクロスし…

ボック「シュワッチ!」

ダン「ボック!」

ゲン「さよならー、ボック!」

ボックは両足からジェット噴射で飛び立った。ゲンは空に、ボックと子熊の戯れる姿をフラッシュバックさせる。

ナレーション「悲しい思い出を胸に、小熊座の少年ボックは地球を去った。さようならボック、またいつか、宇宙のどこかで会おう…さようなら、ボック…」

そして、残されたゲンとダンもお互い笑顔で帰路につくのだった…

余談編集

北海道ロケ第2話。


ゲンとダン以外のレギュラーが一切登場しない異色回であり、話の雰囲気も全体的に特異。怪奇シリーズに属してはいるが、どちらかと言うとタイトル通り「不思議」という印象を受ける。


ゲンは宇宙人を見破れる筈だが、何故ボックにもドギューにも気付かなかったのかは不明。


ボックは村人の前で思い切り「セブン」とダンを呼んでいたがどういう訳か村人は総スルー。


レオが第15話で身につけた心眼が役に立っていないように見えるが、こちらは物理的な目潰しなので激痛でそれどころではなかったのだろう(実際第47話では心眼を使っている)

関連タグ編集

ウルトラマンレオ ドギュー 小熊座人ボック

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