概要
「 ぼくはまだ「マイナス」なんだッ! 」
「 「ゼロ」に向かって行きたいッ! 」
物語も終盤に差し掛かろうという18巻で、ジョニィ・ジョースターが叫んだ言葉。
第7部「スティール・ボール・ラン」は、今までの物語とはまた大きく毛色が違っていた。それは、主人公であるジョニィに如実に現れている。
ジョニィは、天才騎手だったという過去を持つ。みんなから持て囃され、幸福の絶頂で調子にのっていたジョニィは、列の割り込みをしたことで恨みを買い、下半身付随になってしまう。そこからジョニィはずっと落ちぶれ、腐っていた。そんな中、ジョニィは、ジャイロ・ツェペリに出会う。それにより足が動くかもしれないという希望を持てたジョニィは、ジャイロと共にSBRレースに参加し、過酷な道を進んできた。
全てを失い、「ゼロ」よりも下、「マイナス」にいる自分を「ゼロ」に戻す。それこそがこの物語のジョニィの目的であり、そのためならば「生き死に」や「正義」「悪」すらも、漆黒の意思を宿して超えてゆくのである。
本台詞は、そんなジョニィの信念を現した印象的なシーンで発せられたものである。