「だが、君のような優れている人間なら分かる筈だ。この世が真の平等では無いことに」
概要
声優：梅原裕一郎
舞台版:笹森裕貴
初登場は10話(単行本2巻)。
イーストン魔法学校レアン寮の監督生で、寮生たちの中枢を担う集団である七魔牙(マギア・ルプス)の第一牙(ファースト)、つまりはリーダーである。
身長176cm、体重64.3kg、10月26日生まれの18歳。
マッシュが入学した年の神覚者候補の一人であり、彼の魔法は学生の域を超えていると言われている。
魔力量を示すアザは3本線だが、3本目のアザは人為的な物の為、魔力量は2本線より少し上程度かと思われる。
人形魔法を使用する。
人物
「人間の本質は獣でありそれが真実」と豪語し、弱い者は奪われ利用され淘汰されてゆくべきであり、それによって強い者だけが栄えていくことが自然の摂理だと語る徹底した弱肉強食論を掲げている。
故に今の社会が掲げる弱者の保護や真の平等などを「戯言」と語り、自身が神覚者となって魔法局に入った暁には、魔法が使えない者やその他落ちこぼれといった「劣等遺伝子」と称する者たちや、彼らを庇う人間でさえ全て処分し切り捨てるとしている。
余談だが、ベジタリアンでミニトマトが好き。
かつて彼にはとても心優しく慈悲深い母親がいた。彼女は人の本質は善だと信じ、貴族でありながら身分の低い者たちにも分け隔てなく接して多くの人から慕われ、息子であるアベルも「自分たちはたまたま恵まれて生まれただけ」と教えられていた。
しかしある時、いつものように貧しい人々に食料を配っていた彼の母は、それを独り占めしていた者を咎めた際に刃物で刺し殺されてしまう。その者は「お前らはいつも良い思いをしているから刺されても当然だ」と反省も後悔もする様子も無く口にし、それを知ったアベルは「底辺の人間は優しくすれば付け上がり己の権利だけは主張する。だから然るべきであり甘やかす必要は無い」と思い至り、自身が神覚者となってそうした愚かな人間が多くいる底辺弱者が狩られて処分される社会を築こうと考えるようになる。
その後、イーストン魔法学校に入学後は目的のためにアビスをはじめとした現状に不満を持つ優秀な人材たちを集め、七魔牙(マギア・ルプス)を組織しコインの乱獲を行っていた。
更に魔力を高めるために他寮の生徒たちを誘拐し、自身の魔法で彼らを人形に変えて魔力を吸収していたが、拐われたレモンを救出するために現れたマッシュと一騎打ちとなり、学生離れした魔法でマッシュを苦戦させるもそれすら凌駕する彼の野性的な直感力と圧倒的な身体能力の前に敗れる。
戦いの後に自身がこれらの行為に及んだ経緯を語り、負けを認めてレモンや拐った生徒たちを解放を約束するが、それでも自分の考えを変える気は無いとマッシュに語る。
だが彼は
「でも君もお母さんのためにってことだから、あんま悪い人じゃないんですね」
「なんかちょっと安心しました」
と語られ、生徒たちを解放した。
その後はマッシュ達を敵視する事は無くなり、時間がある時は一緒にトランプ(特にババ抜き)に興じたりとアビスと共に親交を深めるようになった。
他にも、神覚者をかけた他校との試合においてはヴァルキス校の理不尽な策でマッシュ達が不利になった際はアビスやマーガレット・マカロンと共に助太刀した。
使用魔法
人形を操る魔法を使用。人形を動かす時に呪文は唱えないが、マッシュとパワーで張り合えるなどかなり強力。ピエロのような人形や酸の入った人形など、人形にもいくつか種類がある模様。
また人形魔法の副産物か糸を操ることができ、相手の動きを封じたりすることができる。
- マリオネスチェンジ
相手を人形にする魔法。脳からの電気信号を遮断して操るため、脊髄反射などはすることがある。人形にした相手は自由に動かせるうえ、魔力を抽出して自分が利用できるなど、かなり強力。
- マリオネスリベイション
人形にした相手を元に戻す魔法。
- マリオネスセコンズ ハーム•パペット
人形魔法のセコンズ。赤ん坊のような三つの頭と無数の手を持つ気味の悪い巨大な人形を出す。半径100mに視認出来ない糸を垂らして、相手を人形化させる。
出した巨大な人形で普通に攻撃することも出来る。
関連イラスト
関連項目
マッシュル-MASHLE- 哀しき悪役 弱肉強食 憎めない悪役
ギガ(ボボボーボ・ボーボボ)：単行本で紹介されたアベルの元ネタ。相手をオブジェにして力を吸収する技を持つなど多くの共通点を持つ。ただしこちらはオブジェにされて力を吸収された相手は粉々に砕け散ってそのまま死亡してしまう。
