俺は…、お前の兄だ…。いつでも、どんな時でも、お前のことを…守る!
それが…俺の役割だ!
解説
CV(英語):Keith Silverstein
ゲーム開始時で24歳。
ドラキュラや魔物に対抗するために組織された特務機関「エクレシア」に所属するシャノアの兄弟子の魔術師。捨て子であったところを組織の人間に拾われた身であり、同じく捨て子であったシャノアにとっては実の兄同然の存在である。
研究者としての頭脳を買われて、組織の創始者であるバーロウの助手も務める。
戦闘では「グリフ」(万物に宿る力を術式化したもの)の力を射出する魔銃「アガーテ」を主武装とする他、蹴りを主体とする体術も使用する。
条件を満たせばプレイヤーキャラとして使用可能になる。
作中の動向
ドラキュラ打倒の可能性を秘めた究極のグリフ「ドミナス」を適合化する儀式にシャノアが臨む直前、当初バーロウから自分がドミナスの担い手となる約束を取り付けていたことを明かし「話が違う」と激昂。ついにはドミナスを奪い取り逃走し、シャノアは記憶と感情を失うことになった。
その後は追跡するシャノアをことごとく振り切りつつドミナスのかけらをあえてシャノアに吸印させて返したり、ウィゴル村の人々を攫うなど謎の言動を繰り返す。シャノアが最後のドミナスを取り返そうとしたとき、シャノアの動きを封じて彼女しか出来なかったはずのグリフの吸印を行った。・・・が、グリフ吸印後にドミナスのかけらが発する暗黒の力に飲まれてしまい、抵抗むなしく狂気に駆られた様相でシャノアに襲いかかる。
ドミナスとはドラキュラの遺骸から発せられる強大すぎる魔力を無理やり三つに分け術式変換したものであり、ドラキュラの魂そのものである。さらに使用者の魂を破壊し、その力を開放した暁には術者の命まで奪う副作用まであった。シャノアの記憶と感情が失われたのもアルバスに儀式を妨害されたからではなく、ドミナスに捧げられたため。バーロウはそれを利用し、ドラキュラを復活させようとしたのである。
アルバスはそれを知り、シャノアを救いバーロウの野望を防ぐためにドミナスを奪ったのである。そして、一連の謎の言動もバーロウの野望を防ぐための研究であった。聖なる鞭の一族の遠縁である村人たちの因子を利用し、ドミナスの副作用を克服しようとしていたのである。
シャノアとの決戦の末に敗北し、彼女の名前を叫びながら絶命する。戦闘後、吸印したドミナスの中から魂だけの状態で全てを打ち明け「ドミナスの力を絶対に使わないこと」を約束させ、自らは「大切なものを探すため」にドミナスの闇の中へと潜ってしまった。
復活した悪魔城の最上階で、ドミナスを開放しドラキュラを倒したシャノアの前に再び現れる。彼がドミナスの闇の中で探していたもの、それは最初の儀式で捧げられた彼女の「記憶と感情」に他ならない。吐き出された闇の中から最後に残った「光」を、アルバスは妹に返す。
そして自分はシャノアの身代わりとして、ドミナスの供物になる道を選ぶ。兄弟子の真意の全てを知ってなお何も報いることができないと嘆くシャノアに対し、アルバスはただ「笑ってくれ」とだけ願う。最期はシャノアの涙交じりの笑顔に自分が「兄」としての使命を全うしたことを悟り、穏やかに消滅した。
アルバスモード
クリア後に解禁されるアルバスモードではプレイヤーキャラとして操作出来る。
特にストーリーは存在しない。途中で自分や師匠と戦うことになるし、悪魔城を潰しても何事もなかったかのように立ち去るし、エンディングの画面にも写らない。
会話イベントは無く、買い物も不可能。金銭やアイテムも拾えるだけで使えない。ポーションやハートリペアなどの回復アイテムも一切使えないので、道中の補給手段はセーブポイントや個数の限られる強化アイテムに強く依存することになる。
アルバスモードではメニュー画面が無い(STARTボタンを押すとポーズがかかる)ため、本編で可能な台詞の言語切り替えは残念ながら不可能。『Dominus Collection』収録版ではZLボタンから言語切り替えができるようになっているが、メニュー画面が開けないのは相変わらず。
性能
シャノアとは異なり最初から2段ジャンプができるほか、シャノアにはできないハイジャンプもMP消費式ながら使用可能。ただしダイブキックは使えないので、いわゆる「ドゥエ」はできない。
本編のシャノアと身長が異なるため、本編ではしゃがんで避けられる攻撃やトラップはアルバスだと当たってしまうことがある。逆にスライディングはシャノアより深い体勢で行うためシャノアだと当たってしまう攻撃やトラップを躱すことができる。
戦闘面は前述した通り、グリフを撃ち出す銃「アガーテ」での射撃と格闘技がメイン。「クアドラプルイグニス」のみハート消費、それ以外はMP消費となる。
斬撃属性の連射攻撃「アガーテショット」、光と闇が合わさり最強に見える「オプティカルショット」、呪いのデバフつきの大技「マックスショット」と、ボスとして登場した時の多彩な技で敵をなぎ倒す。氷属性ダメージとともに敵を拘束する「トルペンス」や炎を纏った蹴り「クアドラプルイグニス」も得意とする。
「オプティカルショット」「マックスショット」は広範囲を複合属性で攻撃でき、「クアドラプルイグニス」は高威力多段ヒットに加えて発動中無敵のおまけつき。戦闘力はシャノアとなんら遜色はないが、その真価は移動方法にある。
アルバスは「画面をタッチするとMPを消費してタッチしたところへ障害物を無視してワープする」という技を持ち、くわえて「バックステップが全身無敵」という仕様があるのだ。これらを活用することで凄まじいスピードでステージを疾走することが可能となる。その速度はときにプレイヤーですらアルバスを目で追えなくなるほどであり、あのユリウス・ベルモンドのドゥエを超え、シャノアの「イニレ・ラピドゥエ」やマクシームの「ムッムッホァイ」と並ぶであろう。
しかもアルバスの能力はどちらも最初から用意された機能である。悪魔城TAS動画ではとんでもない挙動で悪魔城を蹂躙する変態がたびたび登場するが、これらはバグ技を利用したり、姉歯城と言われるワープグリッチを使ったりしている。また、理論上は可能だが人間では真似出来ない、TASだからこそのプレイがほとんどである。
しかし、アルバスの場合はれっきとした仕様なのでバグでもなんでもなく、人力でも慣れと努力でTASさながらの変態プレイが可能になる。誰が言ったかアタランヨオリンピック。
まさにアルバスは製作側が変態挙動になることを承知のうえでデザインしたようなキャラクターであり、このことから「公式がホァイ」といわれている。
ちなみに、瞬間移動テクは発動時の掛け声から「フッフッアタランヨ」と呼ばれている。海外版での掛け声は「ユーキャンヒッミー」となる(訳は同じ)。
アルバスモード余談
- アルバスモードではアイテムを使うことができないため、アルバスモードで出てくる空箱は赤い宝箱のうち中身がHP上限UP、MP上限UP、ハート上限UPの宝箱のみとなっている。そのため宝箱に化けている敵「ミミック」は木箱タイプの宝箱に化けているため宝箱に化けている意味が無くなっている(そもそも本編・アルバスモードともにミミックは特定の場所にのみ固定配置なので、居場所を覚えられてしまった時点で宝箱に化けている意味がほとんどなくなる)。
- アルバスモードにおける操作の差異により、本編仕様のままだと詰んでしまう箇所があるため、その箇所は若干仕様が異なっている(山岳内の棘越え、各所壁抜け、悪魔城内最上階への通路封印の解除方法など)。
- 上記にある「途中で自分と戦う」アルバスモードでのアルバス戦ではプレーヤーとボス敵とでアルバスが二人いるため、プレー動画やTAS動画では「ふたりはアルバス」と呼ばれている(愛称の元ネタは「ふたりはプリキュア」)。
- 同じくアルバスモードのアルバス戦ではボス敵の方のアルバスの断末魔が本編同様「シャノアァァァァーーッ!」という叫び声のため、アルバスモードのプレー動画やTAS動画では「別人です」とコメントされている。
関連タグ
Vampire Survivors:悪魔城コラボDLC「Vampire Survivors: Ode to Castlevania」で操作キャラとして登場。