「あばよ、ちっこいの」
「負けんじゃねえぞ…」
概要
ゾフィスによって石版から解放された魔物の1体。
CVは渡辺久美子氏。
公式からプロフィールは明かされていないため、人間換算年齢や好物等は不明。
本の色に関しては、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にてブルーグレーと明かされている。
ガッシュ達がデボロ遺跡潜入時に初めて戦った相手であり、後のレイラ、パムーンと同じく「ガッシュと心を通わせることができた石版魔物」の第1号。
そのキャラクター性から、今でも一部のファンから密かな人気を保っている。
人物像
容姿
左向きに捻ったような前髪と、四方向へ伸びた独特の後ろ髪が特徴的。
術に頼らない自身の能力として浮遊できるようで、作中では常に宙に浮いている(攻撃を受けて吹き飛んだ際や魔界に帰る時は身体を地に着けている)。
性格
後述のように、ガッシュとの戦闘では粗暴な言動が目立ち、自身の本の持ち主を巻き込むような攻撃をするシーンもあった。
だが、それらは「千年もの間石版にされていた」影響で性格に歪みが生じてしまったためであり、現にガッシュと清麿はアルムに対して怒りを抱くどころか「かわいそう」と感じていた。
魔界に帰る時には幾つもの重要な情報を明かしてくれたり、最後には不愛想ながらもガッシュを励ます等、まさに作中でティオが述べた「元々はいい魔物だったのかもしれない」という台詞がピッタリの人物だと言える。
術
術属性については、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて「エネルギー」属性と解説されている。
作中で数多く登場する光属性の術と比べると、「光線」や「熱線」ではなく「エネルギー波/エネルギー弾」のように質量のある術として書き分けられているような印象を受ける。
ネシル
拳を握って両腕を突き出し、エネルギー弾を発射する。
ネシルガ
同じく両腕を突き出し、回転をかけて細長くなったようなエネルギー弾を発射する。
ゲリュオスのデガルクとの同時攻撃とはいえ、並のガ系を余裕で受け止めるティオのセウシルを一撃で破壊しているので、エネルギー属性らしく高い攻撃力を誇ると思われる(石版編時点の描写でも、セウシルはビクトリームのマグルガ連打を暫く防ぎ続けるほどの強度がある)。
ガンジャス・ネシルガ
「バリアーか、こざかしい!!」
「人間、下だぁ!!!」
地面を連続で殴り付け、殴打に連動するような形で相手の足元から複数のエネルギー波を発射する。
マルス以来久々に登場した「~ジャス」系であり、しかも「ガンズ」系と複合した性能になっている強力な呪文(術名もガンズ+ジャス=ガンジャスと語感変化しているのだと思われる)。
マルスのエイジャス・ガロンと同じく地中からの攻撃ができる強みを持ち、作中ではセウシルでは防御できない足元からの攻撃でガッシュ達にダメージを与えた。
エグドリス・ネシルガ
「この術をくらっても、そのへらず口がたたけるかー!!?」
両腕を突き出し、上下左右からのエネルギーが前方に集合したような見た目の巨大なエネルギー波を放つ。
いわゆるピラミッドのようなビジュアルとなっており、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」では「四方向の渦が集中した巨大四角錐」、カードゲームのフレーバーテキストでは「巨大な四角錐系物」と表現されている。
等級を示す語が付いていないので正確な威力は不明だが、清麿が「ラウザルクでは防ぎきれない」と判断し、当時のバオウと相殺しているため、おそらくギガノ級以上~ディオ級相当だと思われる。
本の持ち主
高橋真美子
サイドに跳ねたショートヘアや、半袖ブラウス+短めのスカート(おそらく学生服)が特徴的な女性。
CVは岡村明美氏。
作中では一度も名前を呼ばれていなかったが、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にてフルネームが判明した。
戦闘中は終始心を操られていたが、洗脳が解けた後のシーンではガッシュ達に真っ直ぐな言葉で感謝を伝えているため、素直で良心的な性格をしているのだと思われる。
活躍
初登場は原作111話(アニメ版ではオリジナルエピソードの第57話にて先行登場し、ビョンコと共に「静寂の三闘士」の戦いに立ち会っている)。
デボロ遺跡に潜入したガッシュ達が初めに見かけた魔物であり、ゲリュオスと共に鬱憤を晴らすかのような咆哮をあげていた。
清麿の作戦を元にキャンチョメとフォルゴレが奮闘し、ポルクによって様々な無機物に化け続けられた結果、ゲリュオスと共に離れの大部屋まで誘導されていく。
キャンチョメとフォルゴレ(及びウマゴン)はガンツを追いかけて行ったため、先回りしていたガッシュペア&ティオペアと2組vs2組の戦闘になる(アニメ版60話では「ゲリュオスがアニオリ呪文としてアクルを使い、部屋に水が貯まった流れで鍾乳洞へ移動する」というオリジナル展開が挿入されている)。
ザケルガの連発を喰らった後には苛立ちを露わにし、「人間達は心の力の電池(バッテリー)」とまで言い切るも、むしろガッシュと清麿は怒りではなく「かわいそう」「早く戦いから解放したい」という想いを抱いた。
その後もガッシュの「魔物にも本の持ち主にもダメージを与えずに勝つ」方針を察して更に苛立ちを募らせるも、
「ウヌウ!! いい加減にするのはお主の方だ!!」
「お主の戦いは…」
「もう千年前に終わっておるのだぞ!!!」
というガッシュの言葉には何か響くものがあった様子を見せ、最大呪文で勝負を仕掛ける。
エグドリス・ネシルガはバオウ・ザケルガによって相殺されてしまうも、間髪入れずにゲリュオスもギガノ・ディオデルクを発動して追撃を仕掛けるという奇策により勝利を確信する。
だが、ティオのマ・セシルドによってギガノ・ディオデルクを受け止められるという予想外の事態に直面し、かつ本の持ち主から目を離していた隙に恵に本を奪われてしまい、事実上の決着(これに関しては、ゲリュオスがギガノ・ディオデルクを放つ見開きページをよく見ると恵が既に駆け出しているという小ネタがある)。
決着後は不愛想ながらも「魔物自体に攻撃しないようなやり方ではすぐに負けてしまう」「戦いを本気で楽しんでいるような奴には容赦はするな」とアドバイスを送り、ガッシュが約束したような受け答えをした時には「ああ… それでいい」と穏やかな笑みを浮かべた。
清麿にも「千年前の魔物同士で本を燃やした場合、最悪の場合は石に戻されてしまう」「月の光を浴びていると力が湧く」といった重要な情報を話し、後に清麿が「月の石」の本質を考察する際の貴重な手がかりとなった。
そして本が燃え尽きる直前には「負けんじゃねえぞ…」と再びガッシュを励まし、優しい笑みのまま魔界へ帰っていった。
関連タグ
ガッシュ・ベル……デボロ遺跡にて交戦。