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アンブローン・ジウス

あんぶろーんじうす

ゲーム「第2次スーパーロボット大戦Z 再世篇」における登場人物の1人(メイン画像はイメージ)。

CV:滝沢久美子

概要編集

聖インサラウム王国に所属する科学長官で、現在は王国宰相を兼任する。


若い頃より科学者として「次元力」の研究、『次元科学』に人生の大半を費やしており、インサラウムの次元力を応用した兵器は全て彼女の手によるもの。本来は他人を思いやる優しい心を持つ女性であるが、年を重ねていくにつれて手段の選ばない狡猾な性格となってしまった。当初は次元科学の研究において邪魔になるであろうユーサー・インサラウムを亡き者にしようと目論んでおり、彼の気弱ながらも温厚な性格を利用して次元獣を戦力として提案、強引に採用させ、禁忌と言われた次元科学の研究を許可させたりと専横を尽くしていた。 しかし、この行動は序盤におけるユーサーに対する不満を自身に集約するための演技も含まれていた。後にユーサーに「罪の意識に苛まれて生きるのは辛かっただろう」と言われて酷く動揺していたことからも心の奥底では(或いは本人も意識していない内に)周囲を偽って専横を尽くし、ユーサーの命を狙うことに対して苦悩していたことが窺える。


そんなアンブローンが本格的に変わるきっかけとなったのはジェラウド・ガルス・バンテールの戦死とそれに伴うユーサーの奮起であった。王の自覚と威厳を備えたユーサーに問われるままに己の行動を明かした後、それを許されたアンブローンはインサラウムの勝利のため、さらなる次元科学の探求に打ち込む。その中で外部行動を受け持つ客将のマリリン・キャットとは徐々に親交を深めていき、最終的には堅い結束を結ぶこととなる。名実ともに忠臣となって後は自然とアークセイバーからの尊敬を集め、犬猿の仲だったウェイン・リブテールからも公には「閣下」と呼ばれ、アンブローンもウェインを「ナイトオブナイツ」と認めて彼とも硬い結束を結んだ。


しかし、戦況は一進一退を繰り返しつつも徐々にインサラウムは不利に追い込まれていく。この段に及び、ユーサーの取った手段は火星のZONEを使用して決戦を挑み、それでも勝てなかった時のために自身が憎しみを背負うというものだった。マリリンと共にそれを理解していたアンブローンは、当初の自分自身である「王国を戦いに駆り立てた奸臣」を演じ切り、最後には搭乗艦であるパレス・インサラウムごと自らをヴァイオレイション化して人造次元獣エクサ・アダモンと化し、ZEXISと戦って火星の地に散った……。


マッドサイエンティストな敵役」ポジションであるが、過去のスパロボに登場した最期まで徹底的に悪人として描写されたバンプレストオリジナルのマッドサイエンティストな悪役達(アンブローンと同じく女性の敵役科学者なら、アギラ・セトメエルデ・ミッテなど)とは異なりはっきりと良心が描写されており、最期までプレイヤー部隊の敵ではあったが、上述にある通り、作中後半は野心や欲望のためではなく、主君・ユーサーとインサラウムの為にその命を奉げる高潔な敵役として描写されており、ユーザーからの人気も決して低くはない。マリリン同様、バンプレストオリジナルの敵役キャラの中では少々珍しい立ち位置のキャラと言える。


また、エウレカ・ズィータのことは、マリリンによって連れて来られた当初はサンプルとして扱ったが、次第に情が移り、自身の半生を語るほどに心を許していった。エウレカの方もアンブローンの本来の善良さを察しており、それだけに最期までインサラウムの侵略戦争に殉じた理由が分からず苦悩していた。


次元獣化した際は自我が崩壊していたのだが、その状態でなおもユーサーへの強い忠誠心だけは残っており、その在り方は、最後に残った感情の方向性は違えど自我が崩壊してなおも怒りと憎しみだけが残されたヒーローと似ている。


名前の由来はアーサー王伝説に登場する魔法使いのマーリン=アンブロジウスから。

関連タグ編集

第2次スーパーロボット大戦Z

科学者

哀しき悪役

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