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曖昧さ回避編集

  1. 映画『クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲』に登場する敵組織。
  2. アメリカのポップスユニット・カーペンターズの楽曲。⇒イエスタデイ・ワンス・モア

本項では1.について記述する。


概要編集

21世紀を「『汚い金』と『燃えないゴミ』が蔓延する醜い時代」と蔑み、まだ人々が「心」を持っていたとする「黄金の20世紀」に回帰することを目的とした組織。

組織名は訳すと「昨日をもう一度」という意味になる。


ケンチャコの二人がリーダーを務め、ケンが作り出した「懐かしい匂い」を組織本部の拠点でもある「20世紀博内」に蔓延させ、来場した大人達を洗脳。最終的には大人立の、過去を懐かしみ戻りたいという気持ちを原動力とした「モーレツに懐かしい匂い」を20世紀博内にある東京タワー型施設から発射する事で日本全体を制圧し、21世紀の消滅を企てた。

ひろしとみさえだけは、しんのすけによってひろしの靴の匂い(ひろしが経験してきた「楽しい事」も「辛い事」も含めた人生の匂い)を嗅いだ事で正気を取り戻している。


大人達が20世紀博を十分に満喫し、春日部全体が20世紀ブームに染まっていくのを確認したその日の夜、「明日、お迎えにあがります」という放送(おそらく「サブリミナル効果」による物)を行って大人達を完全に洗脳。翌日、大人達をオート三輪車に乗せる形で連れ去り支配下に置いた。

その翌日、放置していた子供達を隔離して洗脳教育を行うべく「子供狩り」を実行。しかし、しんのすけを始めとするかすかべ防衛隊のメンバーには悉く反抗されてしまい、しんのすけ以外のメンバーは捕らえる事に成功するも、しんのすけ、ひまわり、シロが20世紀博内への侵入を許してしまい、ひろしとみさえは正気に戻ってしまう。


計画の最終段階において、野原一家の奮闘を視聴した「夕焼けの町」の大人たちが懐古心の収め、未来を生きたいと思うようになったことで「匂い」のレベルが低下。計画を進めることができなくなり、「未来を返す」と敗北を認めた後、大人たちを解放する。

最終的にはケンとチャコがどこかへ去ったことで解散になった模様。


組織としての総評編集

歴代クレしん映画の悪役の中でもかなり異質な部類に入る組織と言える。

リーダーであるケンとチャコ自体はこれまでの犯罪結社やテロ組織のトップや別世界のオカマ魔女二人組と違って普通の人間であるし、「懐かしい匂い」の存在さえ無ければどこにでもいるような同棲カップルである。

その目的も「黄金の20世紀を取り戻す」というこれまた異質な物。

過去のシリーズの悪役たちと比べるとスケールに差があるだけでなく、どこか現実味のある計画であり、なおかつ計画の発動に加えそれを阻止する方法まで教えてくれる以上、この二人組には同情的な視線を向ける視聴者も少なくは無い。


しかしよくよく考えてみれば彼らのやっていることは全国規模でのマインドコントロール、「洗脳」に過ぎない。

また彼らの言う「黄金の20世紀」というのも、過去の時代の悪いところから目を背け良い面だけを切り取った美化された思い出である。

死屍累々の第二次世界大戦の敗戦のからの復興で多くの人々がより良い日本を目指していた当時の20世紀が良い時代だったのは事実だろうが、物事は良い面ばかりでなく悪い面もあるのが常。ここでは伏せるが未成年による凶悪犯罪や、世間を震撼させる猟奇殺人事件、暴走したカルト宗教団体による一大事件が起こった時代でもある。

そしてそれは二人が忌み嫌う21世紀という時代でも止まるどころか増加を続けている、当然のように当てはまることである。

結局のところイエスタディ・ワンスモアのやろうとしたことは美化された思い出に逃げ込み、それを周りの人間全てに無理やり押し付けようとしていた、ただの現実逃避とも言える。

さらにケンの言っていた「汚い金と燃えないゴミで溢れ返っている」と評した現実の21世紀も彼らが逃避しようとしていた「黄金の20世紀」を生きた人々が積み上げ、21世紀の若者たちに尻拭いをさせようとしている負の因果の産物なのである。


最後まで計画に縋っていたチャコはともかくとして、ケンの方は野原一家と出会ってから敢えて計画が失敗するような行動も取るようになる。

そもそも計画の完遂に本気だったのならひろしとみさえの洗脳が解けた段階で野原一家を拘束すれば済む話であるし、洗脳のきっかけが「懐かしい匂い」であることを教える必要も、わざわざ彼らの奮闘の一部始終を町の住人にリアルタイム中継で見せる必要も無い。

匂いのレベルがゼロになった際に言った「町の住人たち"も"アイツらを見て、21世紀を生きたくなったらしい」からもそれが窺える。

そして、最後に(しんのすけの言葉で未遂に終わったが)投身自殺を図ろうとしたのも計画が潰えた後に尚も外の世界を拒むチャコの言葉を受けてのことだった。


このことからケンの方は自分自身も20世紀に世界を逆戻りさせることを望んでいたのは確かであろうが、中盤からは21世紀という未来の可能性を野原一家に賭け、町の住人にもそれを問いかけていたこと、それでも20世紀の過去の思い出に縋る恋人のチャコの為に計画の完遂を成し遂げるという二つの気持ちの狭間で揺れ、そしてそんな自分を止めてくれる「誰か」を求め続けていたのかもしれない。


なおチャコは「現実の未来なんて醜いだけなのに!」としんのすけに訴えかけ、実際にクレヨンしんちゃんの世界には燃えないゴミが云々などどうでも良くなるくらいろくでもない未来が待ち受けている可能性が映画『オラの花嫁』で示唆されている。

しかしその中においても、しんのすけ自身は夢や希望を失うことはなく、逆に彼自身が人々の希望にさえなっている。

そのような強い夢と希望に満ちた子供たちの「未来」を奪い去る事など、過ぎた過去に縋ることしかできなかった者には元より土台無理な話だったのだろう。


関連項目編集

オトナ帝国の逆襲

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