概要
元は東宝出身で大映の特撮映画大怪獣ガメラに造型で参加していた八木正夫が同じくガメラの特撮スタッフである三上陸男や高橋章、着ぐるみ制作の際に内密に技術協力をした東宝所属の村瀬継蔵や鈴木昶らと共に、ガメラ制作後に特撮専門の造型会社として1966年に設立した。八木が代表取締役を務め、村瀬が造型美術、鈴木が特撮をそれぞれ担当した。
(大映とは別に独立して会社を立ち上げたのは当時大映社長の永田雅一が提案した五社協定により他社スタッフからの技術提供ができなかったことや、大映のスタジオが狭かったために別の作業場が必要だったことも一因する)
以降、昭和ガメラシリーズをはじめとする大映特撮の着ぐるみや美術に携わり、東宝や東映など大映以外の会社の特撮作品の着ぐるみ制作や、海外の映画会社から招聘され韓国の「大怪獣ヨンガリ」や台湾の「封神榜」「乾坤三決闘」なども手掛けた。
ウルトラシリーズでも一部制作担当をしている。
1971年、「仮面ライダー」以降70年代の東映特撮の多くは同社が着ぐるみ制作や美術造形を務める。(主に生田スタジオ製作の作品担当で、「人造人間キカイダー」など別スタジオの作品は開米プロが主に着ぐるみを制作しており、70年代後半からは三陸や高橋が独立して立ち上げたコスモプロも着ぐるみ制作や美術造形を務めるようになる)
「太陽戦隊サンバルカン」の中盤を最後に着ぐるみ制作担当からは離れ、以降は元スタッフの前澤範が立ち上げたレインボー造型企画が着ぐるみ制作を担当。
現在は特撮美術だけでなく、プロ野球チームやJリーグチームのマスコット、企業キャラクターのスーツ、アニメキャラクターの宣伝用着ぐるみなど幅広く手掛ける。
関連項目
ツエニー…村瀬が独立して立ち上げた造形会社。キカイダーの着ぐるみの一部や「超人バロム・1」の着ぐるみの多くを担当している。