エルジマルト
えるじまると
かつて惑星リリーパを支配していたとされる古代文明人。母星である惑星カーネベデがダークファルス【残影】の侵食を受けたことで、40億以上の民が犠牲となった。
生き延びた者たちは惑星規模艦ザヴァンラカーナで暮らしているが、深刻な資源不足から肉体は捨てて命のデータ(意識体)を保存ことで生きながらえている。その中でも機械とダーカー細胞を融合させたダークニクスの肉体を持つ者は、詩族と呼ばれている。
資源不足を解消するためにダーカー因子をエネルギーに変えて過ごしていたが、近年ではそのダーカー因子も不足しつつある(アフタルによれば理由はリーダーの活躍のせい)。
現在は約70億人分の意識体が保存されている。
惑星カーネベデ
エルジマルトたちの母星。惑星リリーパから転送されてきたダークファルスによって侵食を受けてしまった。惑星リリーパとはかなり似ているが、空が見えない状態にある。
地表には巨大なダーカー因子の集積装置が設置されており、眠るダークファルスから因子を吸い上げている。しかし全然足りないという。もしもこの装置が破壊されればザヴァンラカーナに因子が供給されなくなるため死活問題となる。
ザヴァンラカーナ
遥か昔、母性を滅亡に追い込まれたエルジマルトたちが建造した惑星規模艦。衛星軌道に設置されており、現在彼女たちはこの艦で暮らしている。内装は地下坑道とよく似ている。
詩族(しぞく)
エルジマルトの中でも母星カーネベデとザヴァンラカーナの維持を役目とする者たち。主な仕事はザヴァンラカーナの運行管理。ダークファルスの封印を守るための詩族(アフタル)もいる。彼女たちのみダークニクスの肉体を持つことが許されている。理由は、他の人間たちの分までダークニクス(ダーカー因子)を用意する余裕がないため。つまりダーカー因子の減少は彼女たちにとって死活問題となる。
詩族になった者は姓(ラストネーム)を受け継ぐ決まりがある。アフタルのように母から継承される場合もあれば、まったくの他人が受け継ぐ場合もある。
劇中では13の詩族がいるとされるが、登場したのはアールアレフ、マラケフ、アータシュ、ディーナー、ザルリンドフトの5者のみ。
ヴィーナー
ダークファルス襲来後、生き延びたエルジマルトが結成した意思決定機関。全員が詩族によって構成されており、代表者はホルシード。結成目的は、カーネベデに封印したダークファルスを倒すこと。マザー・クラスタのように10年前からアークスの内情を調べていたとされるが、実際は20年近くも前から一部のアークス(E.M.A)と手を組んでいた。
だがE.M.Aの裏切りによってアークスを見限ったファルザードが暴走を始め、ホルシードを排他してヴィーナーの乗っ取りを企てたことで内部分裂を引き起こした。
ダークニクス
機械とダーカー細胞を融合させる技術の名称。もしくはアフタルたち詩族の肉体を指す。限りなく人体に近い外見をしているが、肉体は生命活動を行っておらず体温がない。肉体を維持するためには、大量のダーカー因子を取り込む必要がある。またフォトンとは相性が悪く、回復テクニックをかけられると苦痛を受けてしまう。
普段は人の姿をしているが『戦闘形態』こそがこの肉体本来の姿である。ダークファルスの侵攻によって母星を追われたエルジマルトたちは、飢えを凌ぐためダーカー因子を用いた機械技術を開発。生身の肉体を捨て、命のデータ(意識体)を保存し、このダークニクスの肉体に人格を転送したのだった。人格を移すことはできても複製はできないので、破壊されたら死を迎える。
アフタルが「いつかみんなと一緒にご飯を食べたい」と述べていることから、食事はできないと思われる。ただし味覚などはある(海水を口に含んだアフタルは「しょっぱい」と述べている)。一方でPSO2に登場したホルシードは味覚がないとされている(そのため料理の味付けが上手くできなかった)。ただし辛い物を舐めると舌に刺激を感じるという。
星骸布(スコア)
シーズン3の争点となる物質。エルジマルトの技術の結晶。
惑星リリーパに保管されていた高密度のエネルギー集合体。アフタルたち詩族が使う『歌』の力を増幅させる力を持つ。同時にダーカー因子を活性化させ、戦闘能力を引き上げるという厄介な性質も持っている。
非常に不安定な物質であり、すぐに散ってしまうためか当初は箱の中に収められていた。他者の肉体に寄生するという性質を持っており、また分散したエネルギーは寄生者と近しい存在を選んで取りつく(たとえば黒の民に取りついたら、より強い力を持った黒の民にも取りつく)。
寄生された者が死を迎えるか、特殊な装置を用いることで星骸布を取り出すことが可能。
明言されていないが、星骸布にはロクサーナーとバハールの意志が宿っているようである。惑星に散ったのも、他者の肉体に寄生したのも、すべては娘たちを導くためであった。最終局面ではアフタルとホルシードの両名に宿り、真の使い手として認めた。
フォトンとの親和性が強く、上手く組み合わさることでダークファルスを浄化するという力を発揮する。
悲しきダークファルスを癒す歌
アフタルの詩族としての力。音波を通してダーカー因子に影響を与え、非活性化させることができる。劇中ではこれを『眠らせる』と述べており、ダークファルスもこの『歌』で封印していた。星骸布があって初めて完全な力になることと、アフタル自身の心の弱さもあって能力としては不完全。
眠らされたダークファルスの周囲には結界が展開しており、封印を解かない限り攻撃することは不可能となっている。
「癒しの歌」とも言われる。
怒れるダークファルスの痛みの歌
ホルシードの詩族としての力。ダークファルスを目覚めさせ封印を解除することができる。こちらも星骸布がなければ完全な力にならないため、封印の解除ができない。
「目覚めの歌」とも言われる。
ダーカー兵器(DW)
ヴィーナーが使っているダーカー型兵器。アンテナのようなものが生えており、ヴィーナーの手足として操作される。
エルジマルトは侵蝕の被害が大きい母星を捨て、惑星リリーパに移住するつもりでいる。そのための戦力として用意されたもの。
またスレイマンが再現した改良版も登場しており、こちらは「DWR」と表記される。