ダークファルス【残影】
だーくふぁるすはだーじぇ
かつて惑星リリーパを支配していた古代文明人「エルジマルト」を襲ったダークファルス。眷属はファルス・アーム。
リリーパにあった転送装置から惑星カーネベデへ転移し、侵食することでエルジマルトたちを滅ぼそうとした。
その時ロクサーナーとバハール(アフタルの母と祖母)というエルジマルトが『星骸布(スコア)』を用いて自らの命と引き換えに封印。以後はアフタルが「悲しきダークファルスを癒す歌」によってダークファルスを眠らせ、封印し続けてきた。なお、周囲に結界が張られているため眠っている間に攻撃するというようなことはできない。
現在はホルシード達「ヴィーナー」が「怒れるダークファルスの痛みの歌」でダークファルスの封印を解いて倒すために星骸布を探している。
Season3の元凶であり、本作の最終目的はこれを倒すことにある。
正体
その正体は遠い昔、ダークファルス【巨躯】から分離した影の存在。故に【残影】であり、外見もダークファルス・エルダーとまったく同じ。名前が判明するのはラストバトル直前であり、ファルザードが初めてこの名前を口にした。【残影】という名前はアークスのデータベースに登録された【巨躯】と似ていたことからファルザードが付けたもの。
通常のダークファルスと違って積極的に憑代を得ようとはせず、普段は実体の無い闇の状態で活動することが多い。飽くまでも「限りなくダークファルスに近い存在」のためか依代がなくてもダークファルス・エルダーと同じ姿(完全体)になれる。
後にファルザードによってアフタルと同化する形で利用され、分離した際には【残影】の名の通りアフタルの姿を模した影の様な姿になっていた。人格もアフタルが抱く「エルジマルトのためにすべてを犠牲にする」暗い部分が反映されている。
この後、今度はファルザードによって取り込まれ力を利用されるが、アフタルとホルシードの『歌』、そして宇宙に住む数々の種族の『合唱』によって真の力を発揮した『星骸布』によって力を削ぎ取られ今度こそ敗北した。
……かに思われた。
能力
相対した者に恐怖を植え付ける能力を持つ。恐怖に屈した者は冷静さを失い、生きる気力を無くし、恐慌状態となる。劇中では「市民を守る新人アークス」が恐慌状態に陥り、「怯える市民をこの手で楽にする」ために暴走してしまった。一応フォトンで防ぐことも可能だが、完全というわけにはいかない。周囲への被害という一点ではダークファルスの中でも群を抜いている。また眷属であるファルス・アームも同様の能力を持つ。
また上述の通りアフタルから分離した際には彼女の姿と妄執を象ったものになっていた。
初めてカーネベデに姿を現した時は小さな存在だったようだが、ダーカー因子は負の感情に引き寄せられるという性質を持っており、エルジマルトたちの持つ「恐怖」によって【残影】は際限なくパワーアップしていった。結果、ついにはカーネベデを滅亡寸前まで追いやるほどの脅威となったのだった。
ちなみに能力によって闘争心を掻き立てることも可能。これによってホルシードたちヴィーナーは知らない内に本来の自分を見失っていた。
性格
オリジナルと同じく「闘争」にこだわっている。ただし【巨躯】のように猛き闘争を望んでいるのではなく、人々に恐怖を植え付けることで争いの種を蒔き、殺し合いを誘発させるという方法で「闘争」を引き起こしている。しかもその様を星や人々の心に隠れ潜み、高みの見物をして楽しむという卑劣な性格。
あえて国内で内戦を引き起こしていたこの人と似ていなくもない(狙いや目的は異なるが)。
台詞はあるが「ウオオオオオオオオオオ!!」としか喋らず、人格を感じさせるようなものではない。
実は
封印などされておらず、星に身を潜めてエルジマルトたちの「闘争」を楽しんでいた……と、リーンは推測している。
劇中の描写からしても『歌』の力がまったく通じていないのは明白であり「眠りについていた」というのもホルシードたちの勘違いだったわけである。確かに【残影】としては封印されている振りをするだけでエルジマルトの闘争を楽しめるのだから動く必要もなかったのだろう(加えて負の感情に引き寄せられたダーカー因子によってエルジマルトは闘争心が強くなっていたのもある)。
彼にとってされてもいない『封印』を解くために仲間割れまで引き起こしていたヴィーナーたちはさぞかし滑稽だったに違いない。
言い換えればそんなことのためにエルジマルトたちは犠牲となっていたわけである。
最期
すべての黒幕と思われたファルザードが主人公たちに敗れた時、その口からダークファルス・ハダージェの存在が語られた。この時に【残影】は消滅したかに思われたが、実際には星に隠れ潜んでいたため、完全な力を発揮した星骸布によって主人公たちの前に引きずり出され、最後の戦いを繰り広げることとなる。
絶大な闇の力でアフタルたちの歌を防ぎ、恐怖の能力によって主人公たちを屈服させようとする。絶対的な恐怖の前に膝を折る主人公たちだが、ジェネは力を貸してくれたロードとソルーシュが託したダーカー因子によって一時的に断翼ロート=ラウトとしての力を取り戻し形勢逆転。ダーカー因子をフォトンに変換するという能力を発揮し、ダークファルス・ハダージェの能力を相殺したのだった。
なお、ラストバトルでは「重ねた手で明日に繋ぐ歌」が流れる(サビ部分のループ)。姉妹が歌う中で主人公はダークファルス・ハダージェに挑むことになる。
最期はアフタルとホルシードの援護を受けた主人公によってその身を砕かれ爆発四散。跡形もなく消え去った。
恐怖を操り絶望を撒き散らすダークファルスと言えども主人公たちの「明日に繋がる希望」だけは打ち砕けなかった。
ダークファルスたちは「局地的な時間の流れを操る」「心と身体を操って言いなりにする」など異能を持っているのだが、【巨躯】にだけはこういった特徴が見られない(一応冷気を使うが、他の面々と比べると攻撃面が強く魔法に近い)。
もしかしたら【残影】が持つ「恐怖」の能力こそ【巨躯】本来の能力だったのかもしれない。
真・関連タグ
ダークファルス【巨躯】:オリジナルの存在。
ダークファルス【若人】:こちらもオリジナルの残滓がある人物に宿ったことで「偽物だが本物として」振る舞っていた。
ダークファルス【仮面】:同じくある人物の影と言える存在。