エンペラーギア(アニマギア)
えんぺらーぎあ
バンダイキャンディトイの食玩シリーズ、アニマギア及びアニマギアDEに登場する機体群。漢字表記は「皇帝機」。
極めて高い性能を持ち機体によっては特殊な能力を持つ他、機体のモチーフには幻獣など架空のものが使われている。
その異常なまでに高い性能から危険視され開発途中に設計資料は廃棄された筈だったが、紅葉ヤマト博士が娘サクラの安全と引き換えに黒田ショウマに依頼され開発した(なお約束は反故にされてしまった)。
一部を除き、その高い機体性能から通常のアニマギアを見下す者が多く、性格に難がある。
また、本来ならばエンペラーカウル(エンペラーギアのニックカウル)を通常のアニマギアが使用することは不可能なのだが、ガオーだけは何故か例外的に使用できている。
機体は1~13号機の13体の他、試作0号機や試作6号機のような試作機が存在している。
正式採用機
「イデア計画」実行のために製造された機体達。
- ブレイズドラギアス/ブレイズドラギアスヘル
通称ドラギアス
「実にくだらん。このような弱者の戯れ合い、もはや見るに堪えぬ。」
3号機、ドラゴンモチーフの人型エンペラーギア。
発火能力を用いて右腕の槍から炎を放射することで遠距離攻撃が可能、範囲を広げたり背中から翼状に広げ飛んだりスピードを上昇させることもできる。
暴走プログラム・FBS(フォビドゥンビーストシステム)が搭載されており、起動させるとボディの色が黒く変化し機体性能・発火能力が向上するが制限時間と精神に異常をきたすデメリットがある。
強い者と戦うことだけを望む性格、弱味を付いて攻撃することもあるが本人いわく「弱味を持つのが悪い」とのこと。
ソウヤが率いるレオス、ギガトプスとの戦闘にて敗北、動けなくなった所を鹵獲された。
- ユニコーンライギアス
通称ライギアス
「■■■■■■■■■■■ッッ!!」
10号機、ユニコーンモチーフの獣型エンペラーギア、雷撃能力による広範囲攻撃を持つ。
通常時はシュバルツフォース&バイスフォースという黒馬・白馬モチーフの人型アニマギアだがAI統合システムが未完成であるという欠陥を抱えており、合体すると自我が消失し破壊衝動のみで行動する。
最終的に彼らと絆を紡いだキョウ&ガオーによって「友達を止めるために」破壊され機能を停止したが、遺品のニックカウルにはわずかにシュバルツとバイスの意思が残っており、それがバイフーゴウギアス撃破のカギとなった。
- フェニックスネオギアス
通称ネオギアス
「——我が名はフェニックスネオギアス。不承不承ながら、エンペラーギアの一角を担っている」
2号機、フェニックスモチーフの獣型エンペラーギア。
火炎と形状記憶による再生能力を持ち、ニックカウルのダメージを自身の炎で加熱し瞬時に修復することができる。
その能力はただの再生に留まらず、ボーンフレームさえ残っていれば完全復活が可能という「不死」のレベルに至っている。
その他、対象を炎に包んでその場から瞬時に移動する能力も備えている。
他のアニマギアに破壊という安らぎを与えることを目的としているが、その一方で自身のボーンフレームを破壊され機能停止させられることを望んでいる節がある。
決戦では戦闘に参加せず黒田ショウマと共に上記の移動能力を使い逃走している。
『DE』ではフォールンと共に「ロストナンバーズ」の内ギガギアス、デスギアスと交戦、その際に意識中枢を破壊されてしまい、機体が半壊したフォールンの修復用パーツとなっている。
- バイフーゴウギアス
通称ゴウギアス
「度胸・根性・気合い…そういった類のモンじゃ埋められねえほどの差が、エンペラーギアと通常のアニマギアの間にはあるんだよ!」
5号機、白虎モチーフの獣型エンペラーギア。
爪と背部の爪型ミサイルで遠近万能の立ち回りが可能な上に電磁バリアを展開でき、防御力はエンペラーギアの中でもトップクラス。
普段はトラモチーフのアニマギア、タイガオンスロートという姿で行動しており、リミッターを解除することでエンペラーギアとなる。
高い性能を傘に通常アニマギアを見下していたが最後はライギアスのニックカウルを装備したガオーに電磁バリアを破られ機能停止した。
破壊されたゴウギアスのニックカウルはサクラギアの機体に内蔵された洗脳機構《絶(イデア)》により洗脳された状態のサクラに回収された。
- リヴァイアカイギアス
通称カイギアス
「ヌハハ……また我が領域に小魚が紛れ込んだか」
8号機、リヴァイアサンモチーフの獣型エンペラーギア。
周囲の水を操る能力を持ち水中では無類の強さを発揮する。
単純なパワーにおいては最強クラスで、巻きつかれれば容赦なく破壊される上に口から光線も放てるため遠距離攻撃も可能。
他のアニマギアを小魚、小魚にも劣る陸の者と見下す傾向にある。
ソウヤが率いるレオス、ラプト、ギガトプス、ジラファイア、ハンターとの光線の撃ち合いの果てに最後には跡形もなく破壊された。
だが、それによって「イデア計画」が最終段階に進んでしまい…。
- フォールンジオギアス
通称フォールン
「そこまで分かっているなら理解できるだろう。キミ達の攻撃が私に届くことなく敗北する、という筋書きが」
13号機、堕天使モチーフの人型エンペラーギア、エンペラーギアとして最初にロールアウトした機体。
重力操作能力を持ちどんなアニマギアにも優位に戦える他、背中にマウントされた曲剣の二刀流により近接戦闘も可能で、事実上のエンペラーギア最強。
黒田ショウマの命令を絶対とし、相手が何者であろうと破壊する冷酷さを持つが、彼の前身はショウマが開発した「史上初の二足歩行型アニマギア」であり、その行動の根底にあるのはパートナーの幸せである。
オメガギアスの能力でリンクした際にガオーとムサシも自身と同じものを抱えていることに共感し、自ら意識を閉じ眠るように機能停止した。
後に「2.5世代」の逃走事件の際の混乱に乗じてギアティクス社から奪取され復活、だがネオギアスと共に「ロストナンバーズ」の内ギガギアス、デスギアスと交戦した際に機体が半壊してしまい、現在は意識中枢を破壊されたネオギアスのパーツを用いて修復された状態となっている。
- オリジンイデアギアス
サクラギアの原型となったエンペラーギア試作6号機、イヴ型。
人間の脳幹に取り付くことでリプログラミングを行い遺伝情報を書き換える能力を持ち、本来は代理脳としての平和利用が想定されていた。
だがその特性に目を付けた黒田ショウマに悪用されてしまう。その計画とは上記の能力を使い全人類の肉体をエンペラーギアに置き換えることによって死から逃れさせるという物だった。
量産されたイデアギアス達は、ガオーとムサシが命令を送る装置を通して想いを伝えることにより全て機能停止し戦いに終止符を打った。
番外機体
厳密にはエンペラーギアとしてはカウントされない機体達。
- オメガギアス(オメガレオギアス)
通称ガオーΩ(オメガ)
「——オレは、“オメガレオギアス”だッッ!!」
試作0号機、モチーフ無しの人型機体で、正確にはアニマギアとエンペラーギアの中間の存在。
背中にマウントされた剣でエンペラーギアの特殊能力を解除する力を持つ「カウンターシステム」。
ギアブラストというアニマギアの限界突破能力も発動可能な上、リンクした周囲の味方にも擬似的にギアブラストを発動させることができる。
剣で能力を封じ、ギアブラストの軍勢でエンペラーギアを打倒することを目的とした対エンペラーギア機体だが、ガオーは戦って解決する事を良しとせず、フォールンとイデアギアスに『想いを伝える』という方法で戦いを止めた。
しかし、通常アニマギアのボディでエンペラーカウルを使用した代償で記憶データが破損してしまった。
- ドラギアスゼノフレイム
通称ドラギアスX(ゼノ)
「その事件、このドラギアスが一番槍を務めよう——」
上記のドラギアスの改修機、改修により完全なドラゴン型への変形機構を獲得した他、ニックカウルが別物に変わっている為厳密には「“元”エンペラーギア」。
更に改修時にFBSを取り除いた事によって精神への悪影響が消え本来の理性的な性格に戻っており、現在は自ら志願しABFの一員となっている。
後にフラッペによる仲介で、タスクとの戦いを経て力不足を痛感したキョウ&ガオー、マコト&ムサシの訓練教官を担当する事になったのだが、「凶悪かつ、粗暴で上品さや礼儀のかけらもなかった『ブレイズドラギアス』という黒歴史」時代の自分を否応なく思い出させるキョウ&ガオーの存在故に心労に悩まされる羽目に…。
追加製造機
黒田ショウマが自身の護衛役として新たに製造した機体達。
- ケルベロガルギアス
通称ガルギアス
「——“元”エンペラーギアなんだろ、アンタ。俺とサシで戦わねえか、ドラギアスのダンナ」
4号機、ケルベロスモチーフの獣型エンペラーギアで、人型への変形機構を有する。
太陽光の無い暗所での行動を可能にすべく機体に小型の内燃機関を搭載している暗殺特化型機体。
「自力でエネルギーを調達できる」という性質上、その能力はクラーケンギガギアスの「ドレインシステム」に対する耐性としても機能する。
自身の「仕事人」としての生き方・役割に誇りを持っており、どんな冷酷な依頼であろうとこなす一方で、標的以外に手を下すことを決してしないというエンペラーギアとしては変わった気質の持ち主。
また、相手に対するリスペクトの精神も持っており、「武人」としてのドラギアスに対し憧れに近い感情を抱いていた様子。
それ故に暴走アクター鎮圧任務を終えたキョウ&ガオー、マコト&ムサシ、ドラギアスXの前に突如現れ、ドラギアスXに対し一騎打ちを申し出る。
- バンクルビィギアス
通称ビィギアス
「うるさいですよガル!状況次第で臨機応変に対応しろというのがマスターのお考えです!!」
7号機、カーバンクルモチーフの人型エンペラーギア。
人懐っこいが極端な臆病者という性格で、心を許したもの以外の前には現れない。
本来の役割は光学迷彩を用いた潜入・工作特化型機体。
潜入工作用の機能としてビーストモードへの変形機構が搭載されており、作戦行動時は状況に合わせて二つの姿を使い分ける。
奥の手として味方に対しハッキングを行い、視覚データの共有、身体能力強化、味方同士の意識リンクを行う、キョウ&ガオーのデータを解析して造られた「疑似ギアブラスト」を使用することが可能。
ただし使用中は無防備になるデメリットがある為、光学迷彩で姿を隠す必要がある。
尚、この機能は後付けでショウマが追加したもの故フォックスロアーに把握されておらず、それが事態打開のカギとなった。
「ロストナンバーズ」
エンペラーギア計画の本来の目的から外れている、技術的に開発が困難である等の理由で開発が見送られた試作機のデータを元に、フォックスロアー=ナンバーライトが製造した機体達。
- クラーケンギガギアス
通称ギガギアス
「おどれら、おとなしくせんかい!!そんなにワガハイにブチ壊されてえかよッッ!!」
9号機、クラーケンモチーフの獣型エンペラーギアで、リヴァイアカイギアスと並行して開発が進められていた「もう一体の海の帝王」。
拠点防衛に特化したあちらと異なり、こちらは水陸両用戦闘を可能とした、デミヒューマンモードへの変形機構、視界不良の状況に対応可能な高感度センサー、周囲広範囲に攻撃を行う毒霧の放出機能等を搭載したマルチロール機となっている。
主武装は形状記憶金属による伸縮機能及び相手のブラッドステッカーからエネルギーを吸収する「ドレインシステム」を搭載した触手で、カイギアスと同様に凄まじいパワーを有する。
- デーモンデスギアス
通称デスギアス
「ダッハハハァ!!なら思う存分暴れさせてもらうぜぇえええッ!」「どれ、ワシも遊んでやるとしようかの」
11号機、鬼神モチーフのエンペラーギア、パワー特化の赤鬼型「デーモンアルギアス」とスピード特化の青鬼型「デーモンエルギアス」が合体して完成する。
対アニマギア戦闘特化型として開発された機体で、物理攻撃以外を無効化する防御システム「アンチディスタンスバリア」を有する「アニマギアにとっての死神」。
ユニコーンライギアスの欠陥であった「不完全な意識統合による暴走」への対策としてAIにはモンキーゴクラウド&アシッドキャンサイファーのものが流用されており、合体後も人格が統合されないのが特徴。
また、合体機構は、デュアライズスタッガーに搭載されていた「ルインシステム」を応用したもので、それ故に一方の意思のみで行える。
作中ではこれによって戦闘不能となっていたアルギアスのボディでショウマの肉体を貫き、彼の命を奪った。
- オーディンラグナギアス
通称ラグナギアス
「…………」
1号機、オーディンモチーフのエンペラーギア、試作1号機をベースに「ツインクロスアップ」等の最新技術を組み込んだ機体。
他のエンペラーギアを強制的に支配下に置き自らの一部とする「ヴァルハラシステム」を有し、戦況に応じて他のエンペラーギアのパーツ・機能を利用することであらゆる戦局への適応を可能とする「戦いの神」。
「——なるほど!確かに僕を止めるならそれが最善だろう!いかにも“僕(オリジナル)”が“考えそう”なコトではある!!」
実はその機体にはサクラギアと同様にアンドロイドの意識を移植する機能が備わっており、本来の役割は「プロジェクト・ギアジェネシス」実行のためにフォックスロアーの意識を宿す新たな器。
- セラフィムレイギアス/シャイニングクレイオード
通称レイギアス/クレイオード
「対象を確認——粛正を開始します」
12号機、熾天使モチーフのエンペラーギアだが、クリオネモチーフの可変アニマギア「シャイニングクレイオード」に偽装される形で製造された。
「アニマギアその物に永遠の命を持たせる」事をコンセプトに開発された「永久機関」としての能力を持つ機体。
最終決戦で登場するエンペラーギア達
- アニマギアス
「神(ぼく)を侮ったな虫けら共……貴様らに我が肉体、滅ぼすこと叶うと思うな」
ヴァルハラシステムを起動したフォックスロアー(ラグナギアス)が、自身を核に、ネオギアスの炎によって全てのエンペラーギアと機体の融合・再構成を行い新生した新人類(アニマギア)の歴史の創造者。
融合元となったエンペラーギア達のパーツを自在に作り出し、その能力を組み合わせて使用する事が可能(例:炎を纏ったギガギアスの触手、ラグナギアス・デスギアスの合体機構とネオギアスの再生能力による両断された状態からの完全復活)。
だが、この機体の誕生を予期していたショウマが事前にとある策を打っており…。
- アニマギアス・フォビドゥンビースト
「ユル、サン......ユルサンゾ、旧人類ドモォオオヲヲヲヲヲヲ!!!!」
予めショウマによってフォールンの動作プログラムに本人の同意の元組み込まれていたトロイプログラム「ピリオドパッチ」をヤマトが作動させたことによって、合体している全機体の意識が覚醒し暴走状態となったアニマギアス。
それに伴い完全な異形の姿に変じている。
更に、レイギアスから供給されたエネルギーによってフォールンが過去に体験していた「オメガギアスのギアブラスト」が発動した事による全機体の意識リンクによってその自我は完全に崩壊、そしてこの現象の影響を受けたのはアニマギアスだけではなく…。
- オメガギアスDE(ディヴァインエタニティ)
「「「――オメガリンククロス!!」」」
「ピリオドパッチ」によって発動したギアブラストによって供給されたエネルギーを用いて、ヴィクトリーイェーガー、サウザンドグラディエイター、リンカーサクラギアが合体システム「オメガリンククロス」で合体し誕生した、オメガギアスを基に再設計された最後のエンペラーギアかつ、カウンターシステム「0号機」の完成形。
ヴィクトリーイェーガーが本体を担当し、サウザンドグラディエイターは武装と追加装甲として、リンカーサクラギアは合体補助システムとして合体する。