概要
ダッシュシリーズの一号で、コードネームは【皇帝】。所有者は日ノ丸四駆郎。
バギーカーのようなデザインに丸型ライトが付けられているのが特徴。カウル前方には496(ヨンクロー)とマーキングがされている。
物語を通して四駆郎の愛機として活躍していく。
合宿の時にチームに無断で鬼堂院陣と勝負した際、ゴール前で雷が直撃、大破してしまった。
とある勝負後に皇快男児に直してもらった。新型マシンの登場で出番は減るが、何度か再登場する。
時を超えて
武井宏之作「ハイパーダッシュ!四駆郎」にも登場。ライズエンペラーへと進化する。
歴史、商品化等
片軸モーターモデル
「ダッシュ!四駆郎」連載開始から間もないコロコロコミックにて「ダッシュ1号デザインコンテスト」が企画され、グランプリに選ばれた読者のデザインを徳田ザウルスによってリファインされたものが同誌1988年5月号にて発表と同時に作中に登場した。併せて、立体化した試作モデルも同号に掲載(参照)、ザウルスのイラストを基に試作品を製作しているため、フロントノーズが短かったりインテークやウイングが大きい等、後述する市販品と比較するとやはり試作であることがうかがえる箇所がいくつもあった。
その試作モデルから大幅な修正が施されて全体的なバランスが見直され、1988年9月(発売年月はタミヤ公式サイトの記載を基準とする)にレーサーミニ四駆シリーズNo.12として発売。一般発売に先駆け、その年に初めて開催された第1回ジャパンカップで先行発売された。
直後に新たに発売されたNo.14 アバンテjrのニューシャーシ(現在のタイプ2シャーシ)には、D4・D5のサスペンション一体エキパイパーツを外せば装着できるようになっていた(おちよしひこ「GO!GO!ミニ四ファイター」より)
その後1989年11月にNo.25としてベーシックスリックタイヤを履いたタイプ3シャーシ仕様が発売。この際、ボディ裏面に軽量加工できるよう溝が彫り込まれているほか、標準のギアがこれまでの11.2:1のパワーギアの代わりに5:1のハイスピードギア(元々はグレードアップパーツ「チューンナップギアセット」のもの)に変更されている。
2005年に発売された「メモリアルボックス」の第1弾の一つとしてパッケージング。キット仕様はタイプ1だが、ボディはタイプ3版だった(ちなみにバーニングサンはボディもタイプ1版だった)。
バリエーションとしてメッキボディのメモリアルボックス(エンペラーはシルバーメッキ)も販売された。
2007年発売(2021年再販)の「ミニ四駆グレードアップパーツセット クラシック Vol.3」ではエンペラーの金メッキボディ(ステッカーは透明素材)が同梱された。
2012年3月にはエンペラープレミアムが発売。搭載するシャーシはスーパー2(S2)で、大径ホイールとスリックタイヤの組み合わせとなっている。タイプ2シャーシ版ではD4・5部品は外しての装着だったが、S2(VSも含む)では外さなくても装着できるようになっている。
2015年にはコロコロアニキ3号の付録としてクリヤーオレンジ仕様のボディが付録として同梱される。2号付録のシューティング・スター(金メッキ仕様)は両軸モーター版シャーシ用だったが、こちらのボディは片軸モーター用である。ただしこのボディにはステッカーは付いていない。2024年現在もバックナンバーでの入手は可能となっている。
2018年には宮崎交通とも30周年つながりでのコラボモデルで、プレミアム版をベースとした「フェニックス号30周年記念スペシャル」が発売された。
一方、景品としても展開しており、1989年発売のロッテ「ダッシュ!四駆郎チョコ」(点数を集めての応募で、メッキボディとパーツ色選択式のオリジナルミニ四駆キットが貰えた)や、2014年のエスケイジャパン扱いのアミューズメント向け景品用キット(VSシャーシ仕様、全4色)があった。
両軸モーターモデル
2008年にはミニ四駆PROシリーズとして、MSシャーシ版のエンペラーが発売。ボディはPROシリーズ向けの完全新規で、片軸モーター版のレーサーミニ四駆版とは全くの別物である。
主な相違点としは、オリジナルでは別パーツで穴を埋められていた飾り同然のダクトパーツが一体化、さらに開口までされ文字通りのダクトになった点や、ギヤボックスと干渉する影響で右側のみ削ぎ落とされていた後部サスペンションが左と同じ形状になり左右対称となった点(ミッドシップになったことで駆動系と干渉しなくなったため)、横幅(サイド)が広く作られている点、フロントノーズが長く延ばされた点など。MS版の方が現代風にアレンジされているのは言うまでもない。
2017年3月には「ブラックスペシャル」が限定発売。ブラックスモークのボディと蛍光イエローのシャーシに加えナローバレルタイヤとシルバーのライトウェイトホイールの組み合わせで、ステッカーもカーボンパターンを纏っている。2023年に再販もされている。
2018年6月にはジャパンカップ開催30周年を記念し、MSエンペラーを特別カラーにした「メモリアルモデル」が発売。
シルバーメッキのボディにレッド(フロント・リアパーツのみ。センターのみブラック)のシャーシ、タイヤもスリックタイヤに変更された上「SINCE 1988 JAPAN CAP 30 YEARS」のホワイトプリントロゴ入りの特別仕様である。
RC
ミニ四駆以外では1/14の完成品RCのQD(クイックドライブ)と、コロコロ通販限定の1/10RC用ボディが発売された(現在はどちらも絶版)。
現状
現在では通常販売品として、S2シャーシのプレミアムとMSシャーシ版の二種類が存在する。
どちらも比較的新しいシャーシである上にいつでも手に入る通常販売で非常にややこしいため、MSシャーシ版はMSエンペラー、プレミアム版はS2エンペラーと呼ばれている。
初心者にお勧めなのはダブルシャフトモーターのMSエンペラーの方。
シャーシの開発こそスーパー2の方が新しいが、駆動効率を考え直してほぼ一から作られているのはこちらの方なので初心者にも扱いやすい(スーパー2は1993年発のスーパー1の改良型)。ただし素で使う場合はスパイクタイヤしかついてこないため別途にスリックタイヤなどを用意したり他のマシンから持ってくる必要あり。
2019年にツイッターで行われたミニ四駆総選挙ではサイクロンマグナムと並んで同率2位を獲得した。
小話
作中では試走中に行方不明となって子供たちの遊び道具となってたこともあり、奪還するために勝負を挑れるが、そのの勝負に勝ち返還されている。その後しばらくしてボディを変えて、ダッシュ軍団入りした同じ人物に預けたこともあった。
小学館より発売されたワンダーライフスペシャル「エンペラー改造ミニ四駆BOOK」で当時の最新グレードアップパーツを装着した改造ミニ四駆に「ブラックエンペラー」の名があったが、当時の世相を反映してか、説明は最小限にとどまっていた。その理由は…お察しください。
関連動画
タイプ3シャーシ仕様CM
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ダッシュ1号 エンペラー(タミヤ)
【ミニ四駆歴代マシンカタログ】「ダッシュ1号・皇帝(エンペラー)」を当時のコロコロ記事とともに紹介!! 【第1次ブーム編】(コロコロオンライン)