概要
トシブミ科に属する昆虫のこと、ゾウムシという甲虫のグループの一つである。
黒く長い頭に赤い外皮が特徴で、メスは頭が短い。
広葉樹林に生息し、産卵期になるとコナラなどの葉に産卵し、卵を葉っぱで包んで地面に落とす。これを、昔の人間の風習である『落とし文』に例えたことが名前の由来になった。
種類によって産卵するタイミングや揺籠の形に差があるのが特徴で、葉の中に纏めて産卵されているわけではなく、一つ産卵する毎に揺籠を作る仕組みとなっている。
幼虫は孵化するとマイホームでもある揺籠を食べて成長し、成虫までその中で過ごす。もし、穴が開いてしまうと糞をして穴を塞ぐ。
この揺籠は何層にも包まれたような構造をしており、幼虫の身を守り、餌が尽きない為の非常に合理的な構造になっている。
また、成虫の状態で越冬をする。
種類
- オトシブミ
俗にオトシブミというとこの種類を指す。
- ゴマダラオトシブミ
黄色い体に黒い斑点がある。
- ヒメクロオトシブミ
黒い体に赤い斑点がある。
- ヒメコブオトシブミ
コアカソなどの葉に産卵する。
- エゴツルクビオトシブミ
エゴノキの葉に産卵。揺籠を木に吊るしたままにするのが特徴。
- チョッキリ
近縁種。緑色の金属光沢が特徴。また、モモチョッキリは桃や梨といった果実に産卵する。
- ロクロクビオトシブミ
妖怪の一種であるろくろ首のように長い首が特徴。某ゲームでは何故かカブトムシやクワガタに紛れて参戦した。