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概説
1977年創業。
かつてはアダルトグッズを販売する小売店だったが、その中でも風船式のダッチワイフの実用性と耐久性の低さに憂慮した創業者によって、もっと実用に耐えうる人形を作成するべく起業された。
さらに当時、親交のあった脳外科医から障害者の性欲処理の問題についても相談を持ち掛けられ、問題の深刻さから解決に一助したいという思いも後押ししたという。
商品化第一号「微笑(ほほえみ)」は、障害者向け商品として販売。耐久性を重視して様々な素材を複合して作成し、当時高くとも2万円だったダッチワイフに比べてもさらに倍近く高い38,000円で売り出した。この時点ではトルソーに近い形状だった。
これを82年に「面影(おもかげ)」へと改良し、大胆な開脚ができるように改良。素材もより人肌に近づけるようラバーゴムやラテックスを使用するようになった。
1999年にラテックス製の脆弱性を改良すべくソフトビニールへ変更した「明日香(あすか)」を発表。
さらに2001年に140cmというロリータ仕様の人形「アリス」を発表。これが見事にヒットし、従来品の5倍以上の売り上げを記録すると、業界でも一躍名を馳せることになった。また運転資金が潤沢になったことで、商品開発もより強化していくことを決める。
その後、アメリカで「リアルドール」ブームが巻き起こると、日本でもアリスのリアルドール化を希望する声が大きくなっていく。
しかしリアルドールにはシリコンゴムという、当時の業界としては未知の素材を使用することもあり、試験販売として50体を用意してホームページ通販で出品したところ、わずか20分で完売した上に発注を慌てて止めた時点で120件もの注文がかかり、新規受注まで3ヶ月を要することになる。さらに次回受注でも100件以上の注文が入り、しばらく会社は修羅場と化して生産に従事したという。
その甲斐あってドールの開発研究も飛躍的に向上し、現在では注文者のニーズに合わせた5種類のシリーズに加え、各シリーズごとに髪型や体形はもちろん、指先と目の作動や可否、陰毛の有無までオーダーメイドによって自由にカスタマイズできるようになった。
1体あたり50万~60万円が平均価格と高級で、オプションなどの設定次第では200万円以上になる場合もある。これらすべては基本的にホームページ通販での受注生産となっている。
2000年代には、アニメキャラクターをモデルとしたラブドールの製造もおこなったが、こちらは短期間で終了。
ほか、自社製ラブドールによるデリヘルサービスや、店舗でのショールーム展示など、自社製品を利用した様々な事業を展開している。
その製品の精巧さから、深夜のバラエティー番組でもたびたび取材に応じており、業界でも屈指の知名度を誇る。
2024年8月21日、創業者であり代表の土屋日出夫が体調面の問題から引退することに伴い、全ての事業を終了することを発表。47年の歴史に幕を下ろすこととなった。