機体解説
本作のライバルキャラであるドナルド・カーチスの乗機であり、主人公ポルコ・ロッソが駆るサボイアS.21のライバル機である。正式名称は「カーチスR3C-0 非公然水上戦闘機」。
航空機レースであるシュナイダー・カップで2年連続でイタリア艇を破った高速機。機体色は紺・黄で、垂直尾翼にはガラガラヘビを描いたエンブレムがある。後に操縦席の後部に、白い帯とハートを射抜く矢が描き加えられた。
モデルとなったのは、アメリカの航空機メーカー・カーチス社の開発した実在のレース用機体「カーチスR3C-2」であり、ドナルドの機体はR3C-2を非公然に改造したものという設定。
ブローニング社製7.62mm同調式機関銃2丁を搭載して武装し、また翼面ラジエーターを廃して、機首の下に日本の川崎88式偵察機から流用したラジエーターを外付けしている。これにより多少の空力特性・最高速度の低下と引き換えに冷却能力・信頼性の向上を得ている。
史実のR3C-2は、1925年のシュナイダー・トロフィー・レースに3機が出場し3番機が優勝を飾った。ちなみにこの時のパイロットは、後の太平洋戦争にて初の日本本土への空襲(1942年4月18日、ドーリットル空襲)を行ったB-25爆撃機部隊の指揮官としても知られるジェームズ(”ジミー”)・ドーリットルである。
またこの3番機は現存し、ワシントンD.C.の国立航空宇宙博物館に展示されている。