呼称
キリスト教を信仰する教徒、「クリスチャン」とも、洗礼名(クリスチャンネーム)が与えられる。
ギリシャ語でクリスティアノス、ラテン語でクリスティアーヌスという。「キリストの信者」「キリストにつく者」という意味で、もともとは異教徒からの呼称であったもの。
『使徒行伝』11章26節において、アンティオキアに布教に来た信者たちがはじめてこのように呼ばれた事が記されている。
この点において、開祖が信徒の呼称について言及した記録が残る仏教やイスラム教とは対照的である。
概要
定義としては「キリスト教の教えを受け入れ、洗礼を受けた人」であることが多い。多くの教派において生まれたばかりの子に洗礼する幼児洗礼が行われるが、これを認めず、キリスト教徒の親から生まれた子供が相手でも、判断力がつくまで成長してから洗礼を受けさせる立場も存在する。
幼児洗礼を行う教派も含め、入信儀礼としての洗礼のあとに、キリスト教の教義内容を信じ、信仰を貫くかどうかを再確認する「堅信」のプロセスが存在する所が多い。堅信のある教派でも、洗礼と異なり必須とはされないが、したほうが良いものとして位置づけられている。
入信儀礼を受けたかどうか、以外に、三位一体などの伝統的なキリスト教の教義を受け入れているかどうかも「キリスト教徒か否か」において問われる場合がある。
人数
「キリスト教徒の親から生まれ、他宗教に改宗したり、表だって棄教もしてない人々」も含まれる世俗的な機関による統計では一応のところ、現代において一番人数が多い宗教信徒である。
西ヨーロッパと北米では加速度的に信仰が失われていっているが、アジアやアフリカでは増加傾向にある。
イスラム教徒に信徒数を追い抜かれるという声もあるが、サウジアラビアやイラン等の保守的な国々でも出生率は低下傾向にあり、出生率が多い個別のケースも社会的な事情によるところも多い。
そのため、統計上の信徒総数トップを保ち続けられる可能性も少なくはない。