概要
『週刊少年ジャンプ』1979年1月25日増刊号に掲載された、鳥山明の読み切り漫画。現在は『鳥山明○作劇場』に収録。
女の子が主人公となっているのは鳥山の担当編集者だった鳥嶋和彦の案によるもの(鳥山曰く「イヤイヤながら描いたら思ったよりウケたので結果オーライ」らしい)。
この作品が読者の高い評価を得られた事がきっかけで、その後始まった鳥山の連載作品「Dr.スランプ」の主人公はロボットの少女となった。
あらすじ
「スランプ! 署長がよんでるぞ」
「えっ!?」
「マンガを」
「ズコー!!」
こんなやり取りが日常茶飯事な地方都市の警察署・運床署に、18歳の女性刑事が赴任してきた。新米刑事・スランプ(勿論仇名である)は期待に胸膨らませるが、やってきたのは常に寝ぼけ眼、やることなすこと破天荒なおバカな刑事・赤井トマト。初日の研修からムチャクチャやらかしまくるトマトに頭を抱えるスランプだったが、警邏中に凶悪犯・暗悪健太と出くわしてしまい…。
登場人物
- 赤井トマト
メイン画像の女性。運床署に配属された新人の女性刑事。名前の漢字表記は「赤井十真都」。
寝ぼけ顔で、初登場時にはパジャマ姿で署長の前に現れた。「着替えろ」と言われ、その場で脱ごうとして「更衣室で着替えんかー!」と言われる(その様子は他の男性刑事たちもガン見していた)。ちなみにノーブラ。
常識はずれな行動をする、破天荒な性格。スランプとともにパトカーに乗って警邏中、無線機で「ウルトラマンの歌」を歌っている(署長に聞かれていた)。
また、暗悪健太の発見時はスランプを放置して暗悪についていき、いきなりその足首に手錠をかける。
近くの通りかかった子供を人質に逃げようとする暗悪に対し、「じゃ、あたしも」と、同じく近くの野良猫を捕まえて張り合った。
その後、なんとなくの成り行きで暗悪を捕まえ、署の皆に褒められる。
- スランプ
新米刑事。スランプは仇名で、真面目な性格だが、要領が良くなく、普段から貧乏くじばかりを引かされているらしい。
署に、あげは町での殺人事件の通報が入った際。皆と現場に向かおうとしたが、署長に「スランプ、おまえはいい」とトマトの研修役に回された。
暗悪を発見した際、無線機で署に連絡を入れたが、その時に暗悪およびトマトを見失っている。
トマトが暗悪を捕まえた際、同僚から「お前はその間、何やってたんだ」などと言われた。
指名手配中の犯罪者。非常に顔がデカい。
警邏中にトマトがパトカーの車内から発見した。路地裏に、服の裾をトマトに握られ付いてこられ、いきなり足首に手錠を掛けられる。
通りすがりの子供を人質にして逃れようとするが、トマトがたまたま近くに居た野良猫を捕まえ人質(?)にしたためずっこける(「その猫と私になんの関係があるのだ」とトマトにツッコんだ)。
しかし自身も、ゴキブリを捕まえて人質(?)を増やしたが、トマトは道端のアリを捕まえ更に対抗。そこから「どちらがアリを多く捕まえられるか」という競争に(子供と猫はその隙に逃げる)。
アリを多く捕まえたところで、通りかかった警官に声をかけられ確保。運床署に収監されるが、そこの檻の中でもアリを見つけ捕まえては、看守に見せていた。