ギラーミン
ぎらーみん
ストーリー後半に差し掛かる頃、コーヤコーヤ星を破壊して、ガルタイトを採掘するためのコア破壊装置を手に参戦。コア破壊装置を使うとさすがに警察が黙っていないことを危惧するボーガントに「避難勧告はするがそれでも立ち退かなかったのなら彼らの責任でコーヤコーヤ星の崩壊も地殻変動によるもので処理する」と発言。
コア破壊装置が確実に起動するよう危険を承知でギリギリまで現地に留まろうとしたり、ドラえもんのジャイロカプセルに気づくとここでも大物感を発揮。
同じく銃の名手である野比のび太との一騎打ちの際も相手が子供だからといって、見た目から侮ったりはせず、「このチビ、只者ではないな」と腕前を一目で見抜き、警戒しており、対するのび太もそんなギラーミンを凄腕のガンマンと直感・戦慄したことでおっそろしい相手と評し、またギラーミンが外すのはあり得ないと断言したうえで0.1秒でも早く抜くと本気の集中をしていた。ドラえもんシリーズの中では共に銃に秀でる者として、のび太の拳銃の腕前をもっとも正当に評価できた人物であろう。
最終的にはのび太の放ったコーヤコーヤ星用ショックガンに敗れ、「お前の勝ちだ」と称賛の言葉を贈りながら倒れた。しかし、ギラーミンの真の狙いであるコーヤコーヤ星破壊作戦は健在であり、ガルタイト鉱業の勝利かと思われたが偶然にもタイムふろしきがコア破壊装置に被さったことで阻止され、直後にガルタイト鉱業も警察に逮捕されることになった。ギラーミンのその後は不明だがショックガンに殺傷能力はないことから逮捕されたと思われる。
黒いマントとアイマスクを着用し、べらんめぇ口調で喋る。こういった変更から「伊達に殺し屋稼業はやってねぇ。悪知恵ってのはコンピューターじゃ弾けねぇぜ」という原作とはまた違った名言も発する。
最終決戦にて、ショックガンの一撃で倒れるのは同じだが本作ではのび太とロップルの2人の力となっており、のび太は照準を発射はロップルが担当。眉間を撃たれた後、洪水(ドラえもんが大型災難訓練機で発生させたもの)に沈んでいくという退場となった。
決闘変更に関する理由は不明だが最終決戦でロップルにも見せ場を作るためと思われる。
バカラ(原作におけるボーガント)より上の立場(ボーガント/バカラの地位は採掘場の主任であるのに対し、本作のギラーミンの地位は差し詰め、本社の係長あるいは課長クラス)になっている。
そういった変更もあってか性格も1981年版よりも残忍で狡猾になっており、2009年版にて追加されたモリーナのトラウマを利用して「自分はバーンズ博士(モリーナの父親)の仲間で博士が行方不明になった事故は仕組まれたものだった」と嘘を吹き込むことで超空間ゲートの場所を聞き出している。
のび太との一騎討ちの撃ち合いに敗れながらもすぐに立ち上がり、のび太を狙うもモリーナが庇ったことで失敗。コア破壊装置を起動させた後、バカラの部下のダウトやウーノと共に離脱するも宇宙警察に逮捕。牢屋に入れられた直後、笑みを浮かべながら「あんなガキにしてやられるとはな…」とのび太を賞賛するような発言をした。
本作のギラーミンも原作再現は成されず、決闘に敗北後の行動に批判の声は少なくないが原作以上に目的達成のためならば手段を選ばないプロ意識が強いといえるし、完敗後にのび太を賞賛するというフォローも成されている。
川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムにて限定上映されている『Fシアター』にてまさかの再登場。
しかしこのシリーズ自体「Fキャラオールスターズ」として特に深い設定もなく様々なキャラクターが集まる物であり、実際の役柄もSF短編作品『休日のガンマン』の相手役というちょっとしたものであり、ガルタイト工業に所属する本人ではない模様。
とはいえ当シアター作品にカメオ出演以外で映画ドラえもんシリーズのキャラクターが登場することは異例であり、声優も2009年版の大塚氏本人を呼んでいるなど特異な扱いであった(余談ながらFシアター作品はギラーミンに限らず異様なまでにオリジナルキャストを起用していることが特徴の一つである)。
- 名前の元ネタはタワーリング・インフェルノやキングコング1976年版などのハリウッド映画を手掛けた映画監督ジョン・ギラーミン。
- のび太との一騎打ちでニヤリと笑った直後に倒れるシーンは西部劇映画 ヴェラクルスのオマージュ。
- 同名の競走馬がかつて中央競馬に存在した。