クラウス・G・S・イングヴァルト
くらうすじーえすいんぐゔぁるど
CV:内田雄馬
古代ベルカに存在した「シュトゥラ王国」の第一王子。後に王位を継ぎ、「覇王」と呼ばれるようになった男性。アインハルトは、彼の直系の子孫である。
歴史上の人物であるので、『Vivid』本編においては回想シーンのみの登場である。
以下微妙なネタバレ注意
その人格や武勇は、友人であったエレミアの手記でも語られている。呆れるほどにまっすぐで、面白いくらいに情熱的な好青年。武勇に優れ、兵にも慕われているが、自身のことに無頓着だったり、頻繁に手合わせしていたエレミアが女だと気づかないほど鈍感な一面もあった。
シュトゥラ地方では、優秀な兵士として重宝されていた「雪原豹」の一匹に、「ライゼ」という名前をつけて飼っていた。
聖王オリヴィエとは、最初は手紙で数回交流した程度だったが、本人達の相性が良かったため、オリヴィエがシュトゥラに留学に来てからは、すぐに友人になった。
その後、オリヴィエの紹介でエレミアとも出会い、それから数年間は、3人で武術や学問で切磋琢磨しながら、平和で幸せな日々を過ごしていた。
また、シュトゥラの森で、ファビアの先祖である「魔女クロゼルグ」とも出会い、交流していた時期もあった。
しかし、ベルカの戦乱が悪化したため、それに終止符を打つために、聖王家は最終兵器である「聖王のゆりかご」の使用を決定。「聖王のゆりかご」の生体コア「ゆりかごの王」として、オリヴィエが選ばれてしまう。これはオリヴィエ本人の意志でもあったのだが、クラウスは「聖王のゆりかごを使わずとも戦乱は終わらせられる」として、オリヴィエの命を守るため、力ずくでも彼女を引き止めようと、オリヴィエと対峙した。
しかし、彼はオリヴィエに敗北。彼女の歩みを止めることはできず、彼女は「ゆりかごの王」として、その生涯を終えてしまう。皮肉にも、この一件が契機となり、クラウスは後悔の念から「守るための強さ」を求めて戦い続け、「覇王」と呼ばれる程の強さを得た。しかし、ベルカ平定間近の時期に、彼もまた、戦の中で短い生涯を終えた。
自身が愛した者達とすれ違い、そして離別をしたまま終わってしまった事に無力さを痛感していたクラウスの「大切な人を守れなかった」という後悔の念と「守るための強さ」を求めた彼の想いが、先祖帰りとして記憶の一部を受け継いだアインハルトの意識にも強い影響を与えており、彼女も自分が手からこぼれ落ちる物を出さない強さをより渇望するようになるが、大昔の出来事ゆえその無念をぶつける対象が実際には残っていないジレンマを拗らせ、その果に「強くなること」が自分の存在証明だと考えるようになり、それが彼女が通り魔的犯行を繰り返すきっかけになった。
この後、アインハルトはオリヴィエの生まれ変わりとも言えるヴィヴィオに出会うまで過去の記憶に縛られ、まるで彼の亡霊のように戦いながらも、苦悩することとなる。
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