概要
今から200年ほど前(ドラルクの少年時代)に生きていた教会の悪魔祓い。
上からの命令でノースディンの討伐の為に、ノースディンの拠点のある土地まで来た。
そんな中少年時代のドラルクと出会い、彼の儚さ(と言うかすぐ死ぬクソザコぶり)や無邪気さと弟子を思いやるノースディンの姿を見て、「すべての悪魔(吸血鬼)に杭を打つ」という使命に疑問を感じる。その疑問を問いに教会に戻るが、経緯をバカ正直に話したためクビになってしまった。
外見
黒髪の天パと鷲鼻が特徴。作中で「モジャモジャ」呼ばわりされる事もある。ノースディンの元を訪れた時は、悪魔祓いらしくカソックを着ていた。
武器はトリカブトのそばに刺しておいた黒い鉄杭(参考ツイート)。目のハイライトがLを左右反転させた様な形をしている。
その後
23巻発売記念アカウントジャックで語られた顛末
教会から追放された後、行く先々で破門された事をバカ正直に話したため人々から冷遇され、生きるのがやっとの状態で「答え」を求めながら各地を彷徨う生活を送っていた。
そしてその旅の末にノースディンの拠点だった館に再び訪れる。しかしその館には、既に彼等はいなかった。呆然としていると彼のやつれた姿を見かねた村の婦女に連れられた酒場で、『ヨセフ』と名乗る男ことY談おじさんと邂逅。人間に紛れていた彼が吸血鬼である事に気付くも、彼を野犬の群れから庇って瀕死の重傷を負う。
意識が薄れ行く中で誰かに語りかけられる声を聞きながら「正しいことができた」と人生を終えようとしていたが突然Y談波を浴びせられ、聖職者らしからぬ(常人より欲が無いものではあるが)言葉で手放しかけていた『死ねない(生きたい)』という意思(欲望)を吐露する形となる。
それを言質とし、ノースディンにより吸血鬼化を試みられた……が、彼は目覚めなかった。
その後、彼が納められた凍てついた棺は廃教会に安置され、約200年もの眠りに就いていた。
しかし彼が眠る棺は、老朽化した廃教会の工事の際に生じたなんやかんやによって、適当な船長と適当な船員に冷凍カジキマグロと間違われそのまま船に乗せられて新横浜に運ばれた。そして街全体で絶賛鬼ごっこをしてる最中(第272死)に彼は復活した。状況が飲み込めない中、偶然出会った吸血鬼野球拳大好きに早速勝負を挑まれてますます混乱しつつも、互いに片言ながら彼と言葉が通じたため状況を説明。結果ロナルド吸血鬼退治事務所を紹介され、訪れた先で成長したドラルクと再会する事になる。
現在は新横浜にて時折背景に彼らしき姿が確認出来る(例:280死の1コマ目)。
長きに渡り凍っていたためか低血圧で冷え性。また、日本語は勉強中のため喋りは片言。
便利モブ繋がりで三木カナエや(吸死世界の)吉田輝和と仲が良く、ファンの間では「便利モブ三人衆」の通称が浸透している。いずれかの家で頻繁に食事をしている様だ。
24巻発売記念アカウントジャックのオマケ
23巻アカウントジャックのノースディン視点が書かれた。クラージィは新横浜に着いた後ドラルクとロナルドに身辺を整えて貰い、生活が落ち着いた後にドラルクから事情を聞いたノースディンと再会していた(時系列としては278死直後)事、便利モブ達とは集合住宅のお隣さん同士である事が判明。
ノースディンは根深い人間嫌いであり、
「高潔だ。これこそが、まことに善なるものだ」
「そのようなものが、人間であってはならない」
との独白の後クラージィを転化させたが、失敗しそのまま死んでしまった(実際は前述の通りコールドスリープの様な状態で、約200年もの間目覚めなかった)事で己の無力さに悔恨を抱いていた。それに対し、当のクラージィはノースディンを「恩人」と感謝し、人間と吸血鬼が共に暮らす現代の新横浜で過ごした事で約200年前の「答え」を得た様子であった。
そんな温度差があったためかクラージィはノースディンに礼を言った後、積もる話もせずあっさりとモブ2人とのタコパに向かっていった。クラージィは真面目で実直な性分故、友人との先約を優先した(そもそも友人と通話している最中であった)に過ぎないのだが……。直後シンヨコを吹雪かせた、ノースディンの心情やいかに。
その後の作者のツイートによると、交流は続いている様である。
能力
吸血鬼としての二つ名は「昏き夢のクラージィ」。吸血鬼化した後は、相手を眠たくさせるが自分も眠たくなってしまう能力(突き詰めると、相手を低体温症にさせる能力となる)を発現させている事が原作者の配信(29:35頃)にて判明している。更に他の能力に目覚める可能性もあるらしい。
後に親吸血鬼と同じく氷を操る能力が目覚めており、2023年のホワイトデーには氷で出来た小さな薔薇を渡した。
普段は猫カフェの店員として働いているとの事(参考ツイート)。
作者がTwitterに投稿した強さを表す一覧表によると、「殺るか死ぬかの時代」に生まれただけあり中々の戦闘力を誇る様で、表を見る限り半田(ブースト有り)・タビコ・業編集長と同格の模様。
余談
- 単行本23巻と同時発売のファンブック2によると「ノースディンが人間を転化させようとしたのはただ一度限りで、この後も二度と無いだろう」との事。
- 単行本22巻巻末の嘘予告は、クラージィの登場する第278死を指す内容となっている。
- 英語で「クラージィ(Clergy)」とはそのまま「聖職者」という意味である。そのため、海外のファンからは「ボブ(Bob)」というあだ名が付けられた。なお日本ファンからの通称は「クラさん」。
- 正式な誕生日は不明だが、便利モブオフ会で決めた8月4日とノースディンが決めた2月11日の2つが存在する事が作者によって明かされた(参考ツイート)。
関連タグ
同作品のキャラにして元人間の吸血鬼。彼女もまた、とある吸血鬼を庇って瀕死の重傷を負ってしまうが、吸血鬼へと転化した事で長らえた(こちらは助けた吸血鬼の手によって転化した)という経緯で吸血鬼化している。
外部リンク
23巻アカジャ内容まとめ(作者本人のnote)。
24巻アカジャ内容まとめ(同じく作者本人のnote)。