概要
スズキ目 ケツギョ科 オヤニラミ属の淡水魚。オヤニラミよりも大きく最大30cm前後まで成長する。
朝鮮半島の固有種だが、近年は宮崎県の大淀川水系に定着している。
観賞魚として飼育されていた物が放流されたと考えられる。
※ペットは飼うなら死ぬまで責任を持ちましょう※
清涼な河川の上・中流域の流れの早い岩場に生息し、石に寄り添う様に隠れる。
肉食性で小魚や甲殻類、水生昆虫などを捕食する。
縞模様があるのは幼魚のみで、成魚は白い斑模様が現れる。鰓蓋の目玉模様はオヤニラミと同じく存在する。
全体的にスマートな体型をしており、オヤニラミがメバルなら、こちらはハタのような姿(オヤニラミは別名カワメバル)。
縄張り意識が強いが人に慣れやすく、日本ではペットとして飼育される。
オヤニラミと同じく卵を孵化するまで保護するが、それを利用してムギツク・ホソムギツク・クロムギツクに托卵される事もある。
日本での外来種問題
コウライオヤニラミが居る場所では淡水性のエビ類やヨシノボリ、カマツカ、大淀川水系固有種のドジョウの仲間であるオオヨドシマドジョウ等の底生魚類が減少しており、生態系に悪影響を与えている。国内外来種として同所的にオヤニラミも生息する。
生き物を飼育する際は、最後まで責任をもつこと。飼えなくなったから・自然の方が良さそうなどとわざと放流するは論外である。
規制へ
上述の宮崎県での定着による影響が大きいことから、宮崎県内では水面漁場管理委員によって2024年8月5日から持ち出しや放流が禁止された。
また、この件での悪質性の高さ(単に飼いきれなくなったから逃がした、ではなく定着させるためにわざと複数回放流されている可能性が高く、同地点からオヤニラミとナンシオヤニラミも見つかっている)や、その侵略性の高さから各所で非常に問題視されており、早晩、他のオヤニラミ属も含めて特定外来生物指定などのより強力な規制が行われる可能性が高いとみられる。
ブラックバスやアメリカザリガニのようにいわば「生態系のガン細胞」となってしまうと二度と飼育出来ないようになる可能性も大いにあるため、生き物を外に逃がしてはいけない。