カマツカとは…
この記事では淡水魚のカマツカを解説する。
概要
鎌の柄の様な形から鎌柄と名付けられた。
全長は15~30cm程。海水魚の鱚に似ている。
一対の口髭があり、下向きの口と長く尖った吻が特徴。
体色は淡褐色で、黒い斑紋をもつ。見方によっては金色に輝く模様が現れる。体表の斑模様は砂底で保護色になり、捕食者から見つかりにくくなっている。
西日本の河川中下流域や湖、城のお堀などの砂底に棲む底生魚。警戒心が高く、驚くと砂に潜る。寿命は6年程。
水生昆虫や甲殻類、魚卵などを砂ごと吸い込み、鰓蓋から砂だけを吐き出して捕食する。
産卵期は春から夏の夜間に行われ、集団で流れの速い場所の水面付近で卵をばらまくように産卵する。
環境が悪化した都市河川でも砂さえあればよく見られ、個体数も多い。生息していそうな場所の砂を掬うとシマドジョウやヨシノボリなどと共に捕獲できる。動きが鈍る冬は捕獲しやすい。
塩焼きや天ぷらなどで食され、美味。
観賞魚として飼育されることもあるが、大食感なので餌が行き渡っているか注意すべし。栄養バランスを考え、様々な餌を与えないと痩せてしまう為、健康的に長期飼育することは以外と難しい。
東日本では外来種だが多くの河川に生息し、在来の近縁種との交雑などが問題になっている。
西日本の河川上流域には近縁種のナガレカマツカ、東日本にはスナゴカマツカが分布する。中国や朝鮮半島にも近縁種が生息する。
別名
関連タグ
(カマツカと3種合わせて、コイ科底物三兄弟など呼ばれる)
近縁種。体長15cm程。カマツカより顔が丸く、模様がはっきりしている。河川上流域に棲み、あまり砂に潜らず泳ぎ回る。
近縁種。模様が薄く、縄張り意識がある。東日本の河川に生息する。
ズナガニゴイ (ウキカマツカとも呼ばれる)
鱚 (形態、生態がそっくりな海水魚)
ごんぎつね (作中に登場するキスは本種の可能性が高い)