概要
カイガラムシの仲間を乾燥させて加水分解またはエタノール抽出で取り出した赤い色素。
古くはクリムゾンレーキやカーマインといった赤系の絵の具の原料として用いられ、ルネサンス期にはコンキスタドールが新大陸産のカイガラムシを絵具顔料に加工して欧州向けに販売し、巨万の富を得ている。現在では工業的に合成される技術が確立しており、天然色素を使う場面は極めて少ない。
食品添加物
食品添加物として食品の色付けや化粧品にも利用されており、同じカイガラムシ仲間由来で光沢材やネイルに利用されるシェラックと似た性質を持つ。
有名なところではマーブルチョコレートやカンパリリキュールなど多岐にわたってコチニール色素由来の着色料が用いられている。アレルギー症状などの報告もあるが、基本的には人体に無害で安全な天然添加物として認識されている。
ただ、動物由来の添加物という点からコチニール利用食品を口にしないベジタリアンやビーガンもいる様だ。