概要
サターンV(Saturn V)型ロケットとは、1967年11月9日から1973年5月14日にかけて使われた、アメリカ合衆国の使い捨て液体燃料多段式(3段)ロケットである。総飛行回数は13回。
そして、このロケットの第一段に使用されているF-1ロケットエンジンは、一つの燃焼室あたりの推力が21世紀の現在に至るまで史上最大のものである。
構造
それぞれが別の会社で製造されたものを発射台近くのVABへ運び込み、最終組み立てを行った。
第一段
- 製造:ボーイング社
- 重量:2,280,000kg
- ロケットエンジン:F-1/5基(推力/3,465メートルトン)
- 燃焼時間:150秒
第二段
- 製造:ノースアメリカン・アヴィエーション社
- 重量:480,900kg
- ロケットエンジン:J-2/5基(推力/453メートルトン)
- 燃焼時間:367秒
第三段
- 製造:ダグラス・エアクラフト社
- 重量:119,900kg
- ロケットエンジン:J-2/1基(推力/102メートルトン)
- 燃焼時間:475秒
飛行記録
(Wikipediaより転載。)
シリアルナンバー | 計画 | 発射日 | 特記事項 |
---|---|---|---|
SA-501 | アポロ4号 | 1967年11月9日 | 初飛行。すべての実験が成功 |
SA-502 | アポロ6号 | 1968年4月4日 | 第二段と第三段のJ-2エンジンに問題が発生 |
SA-503 | アポロ8号 | 1968年12月21日 | 初の有人飛行。月を周回 |
SA-504 | アポロ9号 | 1969年3月3日 | 地球周回軌道上で月着陸船の有人飛行試験 |
SA-505 | アポロ10号 | 1969年5月18日 | 月面着陸の予行演習 |
SA-506 | アポロ11号 | 1969年7月16日 | 史上初の月面着陸 |
SA-507 | アポロ12号 | 1969年11月14日 | 無人月面探査機サーベイヤー3号の近くに着陸。発射時に2度雷の直撃を受けたが、ダメージはなかった |
SA-508 | アポロ13号 | 1970年4月11日 | 月に向かう途中で酸素タンクが爆発する事故が発生したが、飛行士は無事に帰還 |
SA-509 | アポロ14号 | 1971年1月31日 | フラ・マウロ高地の近くに着陸 |
SA-510 | アポロ15号 | 1971年6月26日 | 月面車を初めて使用 |
SA-511 | アポロ16号 | 1972年4月16日 | デカルト高原に着陸 |
SA-512 | アポロ17号 | 1972年12月6日 | 初の夜間打ち上げ。アポロ計画最後のミッション |
SA-513 | スカイラブ1号 | 1973年5月14日 | 月周回軌道投入用のものを改造し、宇宙ステーション・スカイラブを打ち上げ |
SA-514 | 未使用 | アポロ18・19号のために製作されたものの、計画の中止で使用されず | |
SA-515 | 未使用 | スカイラブのバックアップ用に製作されたものの、計画の中止で使用されず |
関連イラスト
他の探査機や人工衛星、ロケット等の類に漏れず、擬人化されたイラストも見受けられる。
また、『天呪「アポロ13」』(八意永琳のスペルカード)や『「アポロ捏造説」』(クラウンピースのスペルカード)などの『東方Project』とアポロ計画の関係性からか、東方キャラとサターンVロケットを共に描いたイラストも見受けられる。