概要
シナノキ(科の木、級の木、榀の木)はアオイ科シナノキ属(旧分類ではシナノキ科)。日本固有種である。樹高は8-10m程度になる落葉高木で、樹皮は深く裂ける。ハート型の鋸歯のある葉を互生し、秋は黄葉する。
初夏に薄黄色の花を多数つけ、房状に垂れ下がる。花にはレモンやライムのような甘い香りがある。ムクロジ科のトチノキとともに重要な蜜源とされる。
樹皮は丈夫かつ剥がしやすく、かつては縄をなったり、糸にして衣服を作るのに用いられた。
近縁種との違い
同属のボダイジュ、オオバボダイジュ、ヘラノキとよく似ているが、樹皮(ボダイジュは浅く裂け、オオバボダイジュは滑らか)や葉の大きさ(ボダイジュやオオバボダイジュの方が大きい)の違いで容易に見分けることができる。またヘラノキは葉の形が細長く、花の形がシナノキとは大分異なる。
関連タグ
信濃…本来は「科野」と表記され、シナノキに由来する地名であった。