「Tell me something, my friend, you ever danced with the devil in the pale moonlight?」
(教えてくれよ。淡い月明かりの下で悪魔と踊ったことはあるか?)
概要
声-デーモン小暮(ビデオ版)、内海賢二(TV放送版)/演 - ジャック・ニコルソン
ゴッサムシティのギャング、ボスカール・グリソムの右腕で副ボスであったが、グリソムの愛人アリシアを寝取っていた。そのことをエクハート警部補に密告され、グリソムから罠に嵌められる。
アクシス化学製薬工場にて、バットマンと戦った際に廃液のタンクに落ちてしまい、ジョーカーへと変貌する。
この後で河に流された後、闇医者の元で治療を受けて九死に一生を得るも、白肌に真っ赤な唇、常に笑みを浮かべた表情、緑色に染まった髪の毛といった、ジョーカーの姿に変貌してしまった。
最初に包帯を取って鏡で自分の姿を見た時は、ショックを受け、直後に笑い出している。
ちなみに、ジャックの時には自分のお守りとして「幸運のトランプ」を一組持っており、いつもそれをめくっていた。廃液タンクに落ちた後、川に流されて失われたが、最後にジョーカーの札を手にしている(おそらくこれが、「ジョーカー」を名乗るようになった理由と思われる)。
ジョーカーに変貌した後、グリソムの元に向かい、ジョーカーになった自分の姿を見せつけて射殺。
その後に、グリソムの組織の幹部たちを集め会議を開き「グリソムは長期休暇を取った、自分がその間に仕切る」と宣言。会議の最中に、反抗の意を示した幹部の一人・ロテリを電撃の仕掛けを施した握手で感電死させ、その様子を他の幹部にも見せつけた。
更には、グリソムの事業全てを譲与された幹部・リコルソも、シティホールで記者に囲まれている最中にパントマイムのピエロを装い接近、羽ペンを投げて突き刺し殺害した。
生まれながらのサイコパスで、幼少期にブルース・ウェインの両親、トーマスとマーサを強盗の際に射殺している。
トーマスとマーサを殺害した後、上記の決まり文句を口にしつつ幼いブルースにも銃口を向ける。
しかしこの時には、相棒に「ジャック、子供はよせ」と言われ、あっさり引き下がっていた。
※ただしこの時に引き下がったのは、警察が来る前に早く逃げようと相棒に急かされていた状況だったためで、決して良心的な理由で見逃したわけではない。実際、両親を失い怯えたブルースを、更に怖がらせて楽しんでいた。
ノベライズによると、プエルトリコ系らしい。また、ジョーカーに変貌する以前から強盗などの犯罪者として活動していた様子で、その際には、
「15歳の時に凶器を用いて暴行」
「精神鑑定では、頭脳明晰だが情緒不安定」
「科学や芸術に才能を示している。特に化学」
というデータが(警察の犯罪者ファイルに)残されている。
また、洒落者気取りで芸術家気取り、格好付けの一面があった。女好きでもあるようで、ジョーカーに変貌する前はアリシアと寝ており、ジョーカーとなった後でヴィッキー・ヴェイルの事を知ると、彼女に心変わりしている(ちなみにアリシアは、ジョーカーの手により麻薬中毒にさせられ、顔半分を破壊されたため、飛び降り自殺している)。
美術館でヴィッキーを(ブルースに成りすまして)呼び出した時は、「死を芸術表現する、殺人アーティスト」と自称。手下ともども、飾られていた絵画に(ジョーカースマイルを加えるなど)、落書きをしていた。ただし死や荒廃をテーマにした絵に対しては「この絵は気に入ったから手を出すな」と命じてもいる。
ジョーカーに変貌した事は、受け入れて、奔放に振る舞っている。
……ように見えるが、ヴィッキーに対しては「(自分は)笑っているが、それは皮一枚。心の中では泣いている。どうか一緒に泣いてくれ」などと言っている。
肉体的には常人と変わらず、格闘技でもバットマンに敵わない。ただし様々な仕掛けを作っては所持しており、電撃握手(握手した相手を感電死させる)、羽ペン(手裏剣のように投げつけ突き刺す)、酸を放つ花(胸に付けている造花。酸を放つ)などを身に付けている。
銃身が異様に長いロング・ピストルは、バットウイングを一発で仕留め墜落させた。
笑い死にする毒薬「スマイレックス」を化粧品に仕込み、二つ以上の製品を用いる事で化学反応で毒性を生じるように仕掛けた。そしてその事を、わざわざ自分が主演するTVCMで放送、ゴッサムシティを混乱に陥れる。
演じたジャック・ニコルソンは、出演に当たって「映画製作における、予算の半分を要求」したと言われている。
撮影前は色々と物議をかもしたらしいが、実際に映画が公開されてからは(若干丸顔である以外は)ほぼ完璧にジョーカーを演じていると評判となった。
バットマン マスク・オブ・ファンタズム
声-マーク・ハミル
映画の設定を元に登場。ギャングのボスサルヴァトーレ・ヴァレストラの部下の、下っ端運転手かつ殺し屋として登場。ブルースとは同じ年齢で、性格は映画版より理性的で約束は守る主義。借金を返さずに逃亡した、アンドレア・ボーモントの父親であるカール・ボーモントを(恐らく)射殺し、すべての因縁を作った。
出自不明ながら、その後ジョーカーへと変貌する。
映画劇中では、過去にゴッサムで開かれた未来博覧会の会場(現在は廃墟化し打ち捨てられている)をアジトにしていた。
ちなみに、若き日のブルースとも一度会っている。ブルースは後に、昔の写真からジョーカーの正体が彼だという事を悟った。
その他、詳細はジョーカー(バットマンアニメイテッド)の項目を参照。
備考
- 出自や肩書などの末路はニューバットマンの宿敵デレク・パワーズ及びブライト(バットマン)へと流用された。