ジャンライン
じゃんらいん
2008年9月25日にXbox360のソフトとしてレコムより発売された麻雀のような何かをプレイする事が出来るゲームである。
パッケージは非常に格好良く、センスの良さを感じられるのだが、本作の褒める点はここだけであり、パッケージデザインで全ての力を使い果たしてしまっている。
麻雀のルールそのものが破綻している他、パッチを当てたところより悪化した、という前代未聞の経歴を持ちクソゲーオブザイヤー2008ではメジャーWiiパーフェクトクローザー(通称:ダメジャー2)と最後まで大賞の座を争ったが惜しくも敗れた。
クソゲーとしては当然標準装備であるフリーズはもちろん存在するのだが、それ以上に問題なのは「麻雀の体をなしていない」ということである。
見えなければならない牌が伏せられていたり、チーをした時の牌の選択がおかしかったり、ルーム製作したプレイヤーが必ず起家(親)になったりとまともなプレイすら困難であり、更にはジャンラインの公式ブログを書いていたのは麻雀素人ということもありこの時点でクソゲー臭は漂っていた。
そんな中年末にパッチがあてられ多くのプレイヤーは安堵の息を漏らした。しかしながらそのパッチはクソゲーとしてのジャンラインを進化させるものであったことを間もなくプレイヤーは知る事となる。
まずはフリーズの多発であり、メニュー画面ですらフリーズする事態となった。更にはロンをしようとしたら先に他のプレイヤーにツモられる(他家の鳴き和了宣言を確認せず勝手に自ツモに移行するのは、先ヅモと呼ばれルール違反の一つでもある)、カンをしようとしたら牌が斜めになる他、他のプレイヤーの牌を奪い自分は多牌、他のプレイヤーを少牌にして和了不可とさせる(これらは亜空カンと呼ばれる)など最早麻雀のルールそのものが崩壊してしまっているのである。
ちなみに、Xbox360のゲームは全て起動と同時にパッチが反映されるようになっているため、パッチを回避することは出来ない。
更には追加DLCアイコンとして通称ジャッシー(下のイラスト参照)と呼ばれるきもちわるいアイコンが登場するなど正直何がしたいのか分からない具合であった。
結果としてそれまで安牌と言われていた麻雀ゲームですら安牌とは言えない現状を多くのプレイヤーに見せつけたゲームとなった。
住民曰く「このゲームは超えてはならない一線(ジャンライン)を超えている」とかなんとか
オンラインサービスに定評のあるXbox360であるが、意外なことに同じくオンラインサービスと親和性の高いはずであるテーブルゲームのラインナップはさほど多くなく、特に麻雀ゲームにおいてはLive ArcadeやIndie Gamesを含めても片手で数えられるタイトル数しかない(オンラインテーブルゲームの需要自体が、主戦場である北米で薄いのではないかと思われる)。本作はそういった状況下で発売されたソフトであり、これが余計に傷を大きくした側面がある。
なお、Xbox360でオンライン対局可能なシリアス麻雀ゲームを楽しみたい場合、一番確実なのはIndie Gamesの「麻雀三六荘」であろう(一応「マージャンドリームクラブ」もオンライン対戦可能)。
通常の麻雀の他、全ての手牌を相手に見せた状態で対局を行う「オープン対局」、その状態で2対2のチーム戦を行う「オープンデュオ対局」というルールが収録されている。
まあ結局バグによりまともに遊ぶことは出来ないのだが。
2009年8月6日、PS3に「ジャンライン R」として移植された。
こちらは目立ったバグがないため、一応普通のオンライン対戦麻雀ゲームとして遊べる。