テキスト
スクランブル・チェンジ |
R 火文明 (3) |
呪文 |
このターン、次に自分が召喚する火のドラゴンのコストを最大5少なくしてもよい。ただし、コストは0以下にならない。そのクリーチャーがバトルゾーンに出た時、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。 |
概要
DMR-22で登場した火文明の呪文であり、次に召喚する火文明のドラゴンのコストを5軽減し、そのクリーチャーにスピードアタッカーを付与する能力を持つ。
似たような効果を持つカードに《フェアリー・ギフト》があり、あちらに比べ火のドラゴンしか軽減できなくなった代わりにスピードアタッカーを付与できる調整版のような立ち位置のカード…のはずだったが、多くのプレイヤーはこのカードの登場に疑問を抱くこととなった。
その理由を解説するために当時の環境を解説すると、このカードが登場したのは《蒼き団長ドギラゴン剣》(以降ドギラゴン剣)が大会等で暴れまわっていた時期であり、ドギラゴン剣に革命チェンジできる火または自然のコスト5以上のドラゴンの価値がとても高かった。
その中でも相性が良かったクリーチャーの一体に、《メガ・マナロック・ドラゴン》(以降マナロック)というカードがある。
メガ・マナロック・ドラゴン |
SR 火文明 (6) |
クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン 7000 |
W・ブレイカー |
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、相手のマナゾーンから光、水、闇、火、自然のカードをそれぞれ1枚ずつ選び、タップする。次の相手のターンのはじめに、それらのカードはアンタップしない。 |
このマナロックというカードはドギラゴン剣の革命チェンジ元となりながら相手の動きを大きく制限することが可能であり、その出しやすさと強さから多くのプレイヤーから恐れられていた。
流石にやり過ぎだと公式にも見られたのか2016年9月の殿堂発表ではこのカードを早期に出せる前述の《フェアリー・ギフト》が殿堂入り。
これによりマナロックを早期に出せる手段は無くなりデッキパワーも低下した…と思われたわずか2日後、このカードが入ったパックが発売された。
…冷静になって考えてみよう。仮にフェアリー・ギフトを使ってからマナロックを出すとすると使うマナは1+(6−3)=4。
スクランブル・チェンジからマナロックを出すとすると使うマナは3+(6−5)=4。更にスピードアタッカーがついてくるので、攻撃してより多くのマナを止めることができる。
おわかりいただけただろうか?何故かフェアリー・ギフトを使うよりもっと強くなっているのである。
当然直前の殿堂発表を無意味にするようなこのカードの収録は悪い意味で話題を呼び、混乱を招いた。
おそらくはこのカードの開発が決定された頃にマナロックが暴れ始めた結果、修正が間に合わずそのまま出すしかなかったというのが実情だと思われる。
とはいえそんな悲劇も露知らずスクランブル・チェンジ+マナロックのコンビは予想通り暴れ回り、2017年の2月にはマナロックが殿堂入り、同年7月にはこのカードも殿堂入りとなった。
登場からわずか294日という早すぎる殿堂入りは、2022年現在でも歴代5位という早さを誇っている。
その後、2023年3月20日付で殿堂解除。かつての主な採用先の【モルト NEXT】は《超戦龍覇モルトNEXT》を早出しするだけなら《炎龍覇 グレンアイラ/「助けて!モルト!!」》でも可能であり、《メガ・マナロック・ドラゴン》が未だに殿堂入りの状態、コスト踏み倒しメタカードの増加で、徐々にスクランブル・チェンジの不採用が多くなってきたのが殿堂解除に繋がったと思われる。
関連タグ
デュエル・マスターズ 殿堂入り(デュエル・マスターズ) 火文明 メガ・マナロック・ドラゴン