概要
ズヴェノーは、1930年代にソ連空軍により開発された親子飛行機。
ズヴェノー1からズヴェノー7、ズヴェノーSPBまである。
親子飛行機
大きい飛行機に小さい飛行機が、搭載されている空中空母的な飛行機。
開発
ズヴェノー計画は、1931年に、ヴラヂーミル・セルゲーイェヴィチ・ヴァフミストローフによりスタート、
その目的は、
・小型の戦闘機を、爆撃機で必要なところまで輸送する。
・戦闘機に爆撃機(母機)を護衛させる。
・大型の重い爆弾を戦闘機に搭載して、爆撃機させる。
・戦闘機を補助エンジンみたいにして、推進力をアップさせ、多くの爆弾を積めるようにする。
というものだった。
またズヴェノーには、発進した戦闘機をまたドッキングさせ、給油する計画もあったが、実現していない。
バリエーション
・ズヴェノー1
最初のバージョン。ツポレフTB-1がベース、両翼にはI-4を一機ずつ搭載した。
・ズヴェノー1a
同じくTB-1がベース、両翼にポリカルポフI-5を搭載。
・ズヴェノー2
ベースはツポレフTB-3、I-5を両翼だけでなく胴体の上にも合わせて3機搭載した。ただあくまで補助エンジンとしてである。
・ズヴェノー3
ベースの機体はTB-3、グリゴローヴィチI−Zを2機搭載。しかし戦闘機の配置が悪く、実際機体がしっかり固定されてなくて大事故になった。
・ズヴェノー5
ベースはズヴェノー3と同じくTB-3、今度は下にI−Zを一機搭載、スペースがないので、空中でドッキングすることになっていた。
・ズヴェノー6
ベースはTB-3、搭載機は有名なI-16を2機搭載、発進したらドッキングは多分不可能。
・ズヴェノー7
ベースはおなじみTB-3、搭載機もI-16、こちらは空中でドッキングできた。
・アヴィアマートカPVO
防空軍の意味を持つ機体、ベースはTB-3、I-16を翼の下に2機、I-5を上に2機、I−zを胴体の下に一機、計5機搭載した。
・ズヴェノーSPB
ズヴェノーで最も戦果を挙げた機体。ベースはTB-3、翼の下に2機のI-16SPBという、爆撃機に改造された戦闘機を装備している。
戦果
1941年7月26日に、ズヴェノーSPBがルーマニアの湾岸都市、コンタンツァにある石油パイプラインを破壊に成功。
同年8月にもズヴェノーSPBがコンタンツァの物資補給ラインである、ドニエプル川にかかる鉄橋の破壊にも成功。
その後
ズヴェノーは、SPBを中心に約30回近く出撃した。ただ体の大きく、戦闘機に狙われたらおしまいのズヴェノーは、ドイツ軍が制空権を握ると運用は中止された。