ゼノ(ワールドトリガー)
ぜの
CV:阪口大助
アニメオリジナルストーリー『逃亡者編』に登場する乱星国家エルガテスから逃げてきたトリオン兵の天才エンジニア。
エルガテス逃亡後は玄界の四塚市に潜伏し一般人からトリオンを奪っていた所、合宿に来ていた三雲隊と遭遇。雨取千佳を人質に取り、修たちと行動を共にする。
人物像
口が悪く太々しい性格。良くも悪くもプライドが高く、周囲の者に自分のことを様づけするように要求する。また、三雲隊を地球で1週間やりすごすための都合のいい道具と捉えており、そのため修や遊真とたびたび衝突していた。同行者のリリスには頭が上がらず、度々たしなめられている。
優秀なエンジニアであり、エルガテスの学校では主席を取る程だったが、前述の性格から人間関係に難があったようで、遊真からは度々「友達いないだろ」と看破されている。
自分のトリオン兵を家族同然に可愛がっており、トリオン体とはいえ身を挺して庇う程に大事にしている。もっとも、トリオン兵は使い捨てるのが普通なので、周囲からは理解されなかったようであり、これも孤立の原因になっている。
逃亡の理由
この項は『逃亡者編』の根幹にかかわる内容です。ネタバレを回避したい方は飛ばしてください。
エルガテスの学校に在籍していたころ、同級生が国内トップの科学者、Dr.ラミアが新型のトリオン兵を開発したことを話しているのを聞いたゼノは、こっそり開発室に忍び込む。そのトリオン兵こそがリリスだった。
夜間にこっそり会うのを重ねていくうちに2人は仲良くなり、あるときには本物の朝焼けを見たことがないというリリスを連れ出し、外に抜け出すほどになる。
しかし、2人の密会はラミア達には筒抜けになっていた。
リリスはもともと、敵国の兵士を惑わせ殺戮することが目的で開発されたため、(詳細はリリスの記事を参照)2人の仲が進展したことはリリスの兵士としての目的が達成されたことをラミアに確信させてしまう。
ラミアがリリスの記憶を消去して軍事利用に移行しようとした時、ゼノは彼女を奪還し、追っ手の船を使いエルガテスから逃亡した。
他の乱星国家が近づく1週間を地球で過ごすことになり、トリオンを民間人から吸収していたところに三雲隊と出会った。
その後
ギーヴとカロンによる四塚市大侵攻で窮地に陥った時、ボーダーの隊員たちに助けられ、さらに修には海に落ち溺れかけたところを救ってもらった。
これを機に態度を改め、千佳に取り付いていたトリオン兵の拘束を解いた。以降もプライドが高いのは相変わらずだが、彼なりに周りの人に感謝するようにはなった。しかし、本心を言うことはなかなかできず図星をつかれるとよく顔を赤らめている。(いわゆるツンデレ)
その後は三雲隊と共闘しており、修のピンチを救ったこともある。
しかし、ボーダーの隊員が必ずしも三雲隊や玉狛のメンバーのように近界民に融和でないという事を警戒しており、ギーヴ・カロンとの最終決戦の際にはボーダー隊員が集結したことと、リリスが暴走したギーヴに拘束されたことで気が動転し、三雲隊に対してまで疑心暗鬼となってしまう。
紆余曲折あったが、修の説得で再び信頼関係を取り戻し、リリスの救出に成功した。
戦いの決着の後、遠征艇に乗りリリスと共に次の惑星国家に旅立っていった。
別れ際には三雲隊にありがとうと言葉を残しており、人間不信だった初期と比べ大きく成長した。
(なお、この直後にリリスのある行動によりふてくされ、感謝の言葉を撤回している。何ともご機嫌斜めな状態での三雲隊と別ることになってしまった)
余話
アニメ63話において、迅が「今日撒いた種は必ず花を咲かせる」と発言している。
前後の流れからの推測で、「ゼノとリリスをボーダーに拘束せずに無事に逃がしたことは後々良い結果をもたらすだろう」という意味の可能性がある。
『逃亡者編』で黒幕のDr.ラミアとの決着がついていない件を含め、今後の展開の伏線なのかもしれない。(但し、63話終了時点で『逃亡者編』はクライマックスを迎えたと公式で発表されているため、正確なことは現時点では不明)