概要
ATH-06WPダイビングビートル
二時間以上の潜水を可能とした水陸両用機であり、H級ATの傑作機。
洗練されたデザインから、人気の高い機体でもある。
クメン編で初登場し、キリコとシャッコを除くアッセンブルEX-10のAT乗り達は本機を使用していた。
作中では舞台が密林地帯という事も有り全長の短いGAT-19 ミッドマシンガンを装備している(一方、キリコはへヴィマシンガンをソードオフしたGAT-22Cを使用していた。口径は同じ30㎜)。
後付け設定では、ATH-06-STスタンディングビートルという標準(陸戦)仕様の機体が存在する。
また機甲猟兵メロウリンクでは、スワンピークラッグやランドセル部等の潜水用装備を排除した機体、ダンピングビートルが山賊団バンデットにより使用されていた。
アーマードトルーパーとしては新しい機種(クメン編でもゴウトが「水中で2時間行動出来る新型だ」と紹介している)であり、本編の前日端であるOVA『ペールゼン・ファイルズ』でもメルキア軍が渡河作戦に使用していた。
資料によってはダイビングビートルの制式採用時期は大戦終了間際とするものもあり、先述のゴウトの発言も考えると、ビートル系の登場はトータス系よりも早いが、ダイビングビートルの開発自体は比較的最近という意味だろうか。
※この件だが、本放送時に刊行されていた「デュアルマガジン」誌に連載されていたAT開発史では、そもそもスタンディングビートルが「初の」実用型ヘビー級ATとして開発されたものの、スコープドッグよりもポリマーリンゲル液の劣化が早く「実用に耐えない」と判断され開発が一時棚上げにされた、と採れる記述が有る(PRSPパックは、この失敗を教訓として開発された)。
結果としてトータス系に「初の」実用型ヘビー級ATの座を奪われる形となったがスタンディングタートルの可潜限界の短さから、渡河作戦等の長時間の潜水活動に対応できる機体が求められ、元々気密/水密性に富んだビートルにPRSPパックや酸素タンク、スワンピークラッグ等を追加する近代化改修を施した物が「ダイビングビートル」として正式採用された、とされる。
型番と採用時期の矛盾は、こうした事情による。
なお立体化にはあまり恵まれておらず、かつて本放送時にタカラから発売されていた1/35スケールのプラモデルと1/60スケールの完成品トイ「ATコレクションシリーズ」、マックスファクトリーの1/24スケールのソフトビニールキット、タカラトミーから発売されていたアクティックギアシリーズ、2019年にウェーブから発売された1/35スケールのキットが今のところの商品化例である。
因みに先述のプラモデルはベルゼルガと脚廻りに「同じ金型で成型された部品」を用いているが、この事が「ベルゼルガの開発ベースはダイビングビートル?」との誤解を一部に生んでしまった(青の騎士ベルゼルガ物語で「はままさのり」氏が、この誤解を「確信犯的に」ケイン達「兵士間の噂」として、話の中にブッコンだ事が事態の悪化に拍車をかけた感は無くはない)。
バリエーション
スライディングビートル
ダイビングビートルをベースにした雪上戦仕様。
ダイビングビートルからスワンピークラッグ等の湿地戦用装備が外され、凍結防止用ヒーターや脚部にスノーシューなど雪上戦用装備を装着している。
グライディングホイールは足裏にあり、履帯の様な形状と成っている。
スライディングビートルHMCと呼ばれるバリエーション機もあり、脹脛部の形状が変更されグライディングホイールは大型の履帯と成っている。