解説
『コードネームはセーラーV』に登場する悪の組織。
構成員は全て妖魔で、世界征服を目論み、表向きは芸能プロダクション事務所として活動している(ちなみにちゃんと人間たちから紹介料を払ってもらっている)。
その実態は『美少女戦士セーラームーン』に登場するダーク・キングダムの下部組織であり、人々からエナジーを奪い取っていたのも正確にはダーク・キングダムの盟主クイン・メタリア復活に捧げる為であったことが後々になって判明する。
セーラーVこと愛野美奈子の登場により、思う様に計画が進まず、表向きの社長であるフローライトの死と共に計画倒産したのを機にしばらく鳴りを潜めていたが、その後、「エースベックス・トラックス」という社名に改名。
「エースベックス・トラックス」としては地球の1/4を占める13億人が暮らす中国を拠点として活動(ここさえ押さえてしまえば、ほぼ世界征服が達成したも同然という理由)。ちなみに営業利益はダンブライトの手腕によりガッポガッポらしい。
なお、組織の指揮官を任されているダンブライト自身には下記にある様に、上層部でもあるダーク・キングダムとは違う隠された思惑を秘めており、最終的にはその目論見は見事に成功を収めている。
ダーク・エージェンシー
主には会長であるダンブライトの指揮の下、社長であるフローライト配下の妖魔をもってしてエナジーを集めていた組織。さらなる下部組織としてBS放送局やゲーム開発会社、観光案内会社、パティスリー、エステ、総合ファッションビルなど、とんでもない規模での多角経営を行っていた。のちにダンブライトの手により計画倒産させられて組織としては消滅する。
構成員
会長(黒幕)
ダンブライト(リンク先ネタバレ注意)
ダーク・エージェンシーの首魁。上部組織ダーク・キングダムにおいては、四天王筆頭であるクンツァイトの最直属にして腹心の部下という地位にある。
セーラーVに邪魔され続けた事で意図的に組織を計画倒産させて「エースベックス」に切り替えるという、どこぞの首領のような真似をしでかした。親組織であるダーク・キングダムおよび直属の上司であるクンツァイトに心よりの忠誠を誓っているように見えたが、実はそこには大きな裏の思惑を抱いていた。
ある意味セーラームーンシリーズの全物語内で、唯一人世界(この場合はセーラーヴィーナスとダークキングダム)に対しての目的を達成し「独り勝ち」を果たしえた唯一の敵キャラ。故に旧メディアミックスを含め浦和良に並ぶ大きいお友達の敵だったりする。
社長
フローライト(ダーク・エージェンシー社長)
ダンブライトの指揮の下、自身のクローンであるツイン・ダーク、ダーク静姫らを使い芸能活動(表向きは双子や三つ子の兄妹)を通して老若男女を問わず人の購買意欲を高め洗脳エナジー集めに勤しむが、クローンともどもVに倒される。以降のダーク・エージェンシーは一時的にダンブライトの直接コントロール下に置かれる。
社員(妖魔)
東センパイ / ナルキッソス
セーラーVの前に最初に現れた敵。美奈子の通う芝公園中学に転校して来て、女の子たちの人気を一身に集めたスポーツ万能・成績優秀な学校のアイドル。
その正体はフローライトの部下ナルキッソス。恋する少女たちのエナジーを吸い取り、その抜け殻となった少女の体を支配下に置いて奴隷とした。
美奈子の初恋の相手でもある。(正体を知った後、美奈子はこの恋をノーカンにしている。実際、この一件での美奈子は「恋」と「憧れ」をごっちゃにしている)
パンドラ
フローライト配下のアイドル。ダーク・エージェンシー運営の衛星テレビ局「チャンネル44」専属。同局から放たれる洗脳電波を用いて世界中からエナジーを吸い上げた。事態を察知したセーラーVの殴り込みに会い陰謀およびテレビ局ごと瓦解される。
プチ・パンドラ
パンドラの妹。姉の仇を討つために組織の思惑を無視して飛び出したロリ妖魔。自らの美貌と小悪魔的仕草(ウインク)で少年たちの心とエナジーを奪い奴隷化し、誘拐騒動を引き起こして、セーラーVをおびき出すが返り討ちにあう。
実は「仇を討ちたい」「姉を慕う」「美少年奴隷を増やして、いい思いをしたい」など漫画版のザコ妖魔には珍しく非常に人間臭い存在だったりする。
そして「愛しい姉の仇を討ちたい」という、妖魔ながらも涙も誘う執念 ゆえに、クレッセントビーム一発では倒れる事無く、セーラーVは自らの必殺技を複数回撃たなければならなかった。しかもクレッセントビームで溶けかかっても「お姉ちゃまの……カタキを……」と怨念を持続させ、腐臭を振り撒きながらセーラーVに挑みかかるという、妖魔でありながらも最期まで絶対に諦めないあっぱれなしぶとさを見せた。
最期にはVの新技(広域浄化技)であるクレッセントシャワーによって、ついに苦痛の悲鳴を上げてトドメを刺される。
電脳少女ルゥガ
ダーク・エージェンシーの子会社であるゲームソフト開発会社が作り上げたヴァーチャル格ゲーのプレイヤーキャラ。が、もちろんの事、実は妖魔。各所に配置されたアーケードゲームを通して大規模にエナジーを吸い上げる。
ハイビスカシー
ダーク・エージェンシーハワイ支部に所属する観光ガイド。旅行者の高揚するエナジーを狙った。Vをおびき寄せるためにハワイで待つが、美奈子のうっかりのためにナゼかギリシャに行く事に。
ビビアン(媚美庵)
なぜかレディースの総長に収まってる女性妖魔。ヤンキー・チーマー・暴走族のケンカエナジーを狙い、不良世界の関東制覇を企む。
パティスリーとエステ会社の両方を経営する妖魔。パティスリーの客に「美味しいけど過剰に太る(エナジーも増殖する)菓子」を与え、太って困ってエステの門を叩いたの顧客からエナジーを吸い取った上で「やせて見える暗示をかける鏡(そのあと数日は家の鏡を見ても痩せて見える)」を見せ、自身の顧客を相手に「エナジーのフォアグラ養殖」を行っていた妖魔。
ファンデ姉妹
ダーク・エージェンシーが繰り出した、最後の刺客。リキッド・ウォーター・パウダー・ソリッドの4名からなる4姉妹の妖魔。怪盗Aが打ち出した対女の子戦略 を参考にエージェンシーの総力を結集し「ヒロイン(になれる)ビル」をおっ立てて世の女性たちに「セーラーVを倒せばヒロインになれる」と洗脳を施しVをピンチに陥れるも、彼女のピンチに駆けつけた怪盗Aに敗れる。
エースベックス・トラックス(Aベックス)
少年タレント最上エースが所属する芸能企画事務所。
実は上述の通り、計画倒産したダーク・エージェンシーの後釜組織として、エージェンシーから離れて結成され(Aの登場はエージェンシーの後期の活動と重複する)のちに倒産させられたエージェンシーを吸収した、ダンブライトが直々に指揮する芸能プロダクションである。
ちなみに最終章にポッとでのような感じであった為、エースベックスの社長のプリンセス惏惏とダンブライト以外のメンバーについては不明(一時ダーク・エージェンシーが鳴りを潜めていた時に日本で活動していた妖魔であるペット三兄妹やダーク・エージェンシーの素性が不明の為)。
構成員
黒幕
ダンブライト
詳細はダーク・エージェンシーの項目を参照。
社長
プリンセス惏惏(エースベックス社長)
ダーク・エージェンシーの後釜組織となった芸能事務所エースベックスの(お飾り)社長。
セーラーVをおびき寄せて追いつめるが、怪盗Aによって邪魔されVによってトドメを刺される。純粋な意味では『コードネームはセーラーV』における「最後の敵」とも言える。