曖昧さ回避
概要
「調律」を分解すると「調べ」を「律する」、つまり体裁よく整えることである。
楽器であれば、たとえばピアノでドのキーを押したときにドの音が正しく発せられるように線の張力を調整することだったりするのが、"チューニング"本来の意味である。
車両の場合も目的は同じであるが、何万もの部品の集大成である自動車の「走りの"味"」は非常に繊細なものであり、これをきちんと調律するのはプロでも多くの時間と金を費やす必要がある。
そのため一般的には、カスタム(改造)のうち性能向上を目的としたものをチューニングと呼ぶ場合が多い(→チューニングカー)。逆に性能、特にエンジン出力をダウンさせる改造のことを"デチューン"と呼ぶが、これは例えば出力が出すぎて扱いにくい場合や、市販車状態ではパワーが出すぎてレースの車両規則に合わない(=参加できない)場合になされることであり、一概に車や運転者にとって悪いことではない。
ちなみに、タイヤにキャンバー角をつけて「ハの字」にする行為は、綿密な調整を行えば旋回性能を高めることができるため"チューニング”と言えるが、いわゆる族車のように派手さを求めて極端な角度をつけた場合はデメリットの塊でしか無く、オーナーの好みに合わせて性能を下げるという点では広義の"デチューン"とも言える。
遊戯王では第3作の5D'sから、「シンクロ召喚」という特殊召喚方法が登場しており、ここに"チューニング"の概念が持ち込まれている(当該記事参照)。