概要
発達障害者ではあるが、一定の分野で優れた能力を発揮する症状、サヴァン症候群の青年。過去や身元は一切不明。
「チョコザイ」とは本名ではなく、名前を聞かれた時に本人が名乗ったもの。FBI関係者からは「アタル」と呼ばれている。
白かベージュの服をよく着ている。
爆破事件の犯行現場で寝ているのを蛯名舞子に発見され保護される。病院に入れようとしても勝手に外に出たり暴れだすので、現在は舞子が用意したアパートで生活しており沢が身元引受人となって同居している。また舞子や蛯名家の面々が面倒を見ており食事を共にしている。
現場にある物や痕跡を見ただけで、生産国または成分を言い当てたりするなど人間の域を超えた高い洞察力、散りばめられた写真を一目見ただけで記憶する他、特定の年月日を言えば曜日や出来事を答えられる常識を超えた記憶力を持ち、それを伝える際はヒントめいたキーワードとして発する。
またその言葉と関連のある物を直接購入して伝える場合もある(サイフの中身は結構豊か)。
絶対音感も備えており、音階を瞬時に言い当てている。
ドラマ終盤では事件の被害者にシンクロしたかの如く出来事を追体験しているような描写も見られた(本人への負担も大きいようだ)。
これらの能力や共感的理解からギフテッドのような印象も見られる。
事件捜査を開始する際には「mission accepted」(日本語に訳すと「捜査を始めます」という意味合いになる)と呟き、解決すると「mission accomplished」(日本語に訳すと「捜査を終わります」)と呟き、涙を流しながら眠りに着く。事件解決後に涙を流すのは誰よりも人の気持ちを知ることが出来るからであり、事件を解決するまでは泣いてはいけないと決心しているため。
事件を捜査する時や解決した時・思考している際にシャボン玉が浮かび弾けるといった演出がなされている。これは少年期によく友だちと一緒にシャボン玉で遊んだため。
常に手の指を動かしている。また、物事を考える時に頬に手を当てる癖がある。
上記の通り基本的に頭脳明晰だが、コミュニケーションに難があり、チョコザイに物事を伝える場合は同じ事を3回話すことが必要。理解した場合「アップデートしました」と発言する(拒否ることもある)。
自分が嫌なことを強要されると相手や自分自身に(俗に「反抗する」という比喩では無く文字通り)噛み付いてくる。また、無理やり行動を止めようとすると強烈な肘打ちを打ち込んでくる。
デグーのぬいぐるみを常に持ち歩いており、しっぽをつかんで振り回す行為をよくしている。あまりにも振り回すのでしっぽが千切れたことも。後に実の母親に丈夫なしっぽを付けてもらった。
昔の影響で4つの花を咲かせた花を好んでいる。住んでいるアパートやFBIでの自分の部屋にも飾っており、よく観賞している。
アメリカに居たころに教えられたのか、ある時間になると決まった行動をする。
決まった時間に食事を採り、午後三時になるとFBIが監修した海外ドラマ「シンクロナイズドスイミング刑事」をパソコンで視聴する。決まった曜日には服の洗濯のために全裸になり、舞子を驚愕させた。
食事のメニューも決まっており、朝食はカレースープで昼はホットドックのみ。カレースープはアメリカではサンフランシスコ市のモンゴメリー通り21番地で購入した『GOOD TREASURE SOUP』のカレースープ・日本ではどん兵衛カレーうどんのスープ(そのスープが「東日本仕様」か「西日本仕様」か「北のどん兵衛仕様」かは不明だが、いずれにせよ「チョコザイの味覚に合致した」事は間違い無い)しか口にせず、麺や具が入っている場合は一切受け付けない。
ホットドックもレタスが入っていないものはホットドックとは認めず、やはり食べない。
夜食はケチャップやマスタードを直接吸うなど、不健康極まりない食生活をしている。これらに含まれている混合物がチョコザイには必要らしい。
おにぎりが大好物。特に実の母親が作ってくれたおにぎりが大好き。
その正体
本名は猪口在(いのぐち あたる)で、チョコザイとは本名を音読みしたものであり、少年時代のニックネームである。本人はニックネームで呼ばれることにこだわっている。
家族構成は父:猪口誠(演:[[市村正親])と母:猪口ゆり子(演:原日出子)の三人暮らし。後に弟の介(たすく)が産まれている。
子どもの頃は友達はいたが、その頃から見せていた高度な記憶力・洞察力で知った周囲の人間の秘密を次々と話してしまうため、家族と共に近所から敬遠され友達もいなくなるという境遇に陥っていた。さらにはペットだった本物のネズミをしっぽをつかんで振り回し、しっぽをちぎってしまう出来事も起こってしまう(このネズミはしっぽが千切れやすいようになっている)。母親は徐々にノイローゼ気味になっていき、遂には学校側からイベント参加を拒否られるまで孤立してしまった。
そんな中、アタルの能力を知ったラリーが訪れ、アタルはラリーと共に渡米ていった。
両親はアタルをラリーに預けたことをアタルを捨てたと罪悪感を感じ、アタルも恨んでいると思っていた。しかしアタルは二人の事を恨んでなど無く、子どもの頃と変わらず二人を大切に思っていた。
いったい何者?
チョコザイはFBIが進めている「SPB(サヴァン・プログラム・ブランチ)」というプロジェクトでラリーによって教育を受けている捜査官候補生である。25年前にラリーに連れられて渡米し、10年前にアメリカ永住権を取得している。
日本に来たのはこのプロジェクトの実戦データを収集するため。来日したその日に行方を晦ましたらしく、FBIはチョコザイの行方を追いつつチョコザイの関係者を監視していた。
アメリカではあらゆる事件を解決出来るように様々なことをしていたらしい。
期待通りの能力を発揮出来るようになったが、代償として脳が開発され過ぎたことで睡眠に支障が起きてしまっている。FBIが支給した睡眠導入剤(先述した「混合剤」はこれの事)入りのケチャップとマスタードを摂取しなければ不眠症を患ってしまう。来日してから睡眠導入剤が入っていない日本製を食べ続けた結果、睡眠障害が起きてしまい、こん睡状態に陥ったことも(実際はただの睡眠だった)。なお、この事実はラリーも知らなかった。
事件への捜査は自分の強い意思で行っており、これを止めることは誰にも出来ない。
余談
「カレースープがどん兵衛で代用」された設定については、チョコザイ演じた中居氏が当時CMキャラクターとして起用されていた事もありこのネタが採用されたと思われるが、先述した扱いゆえに視聴者からは「大丈夫か中居くん」「いくら何でも罰当たりだと思う」と困惑したり面白がるなど賛否両論の反応だったが、幸か不幸か当の日清食品からは何のお咎めも無かった様である。